『ta-taの部屋』第19回 法月仁関係の話まとめ

舞台KING OF PRISMにて法月仁を演じてくださってる前内孝文さんが
ご自身のyoutubeチャンネルの生配信でたくさん仁のお話をしてくれた＋今回は特別版という事でアーカイブが残らないので
後世に語り継ぐ為に仁関係の話をざっくり簡単にまとめました。

※ファンからの質問に一問一答していくスタイルだったので質問＋答えの形で書いていきます。
※基本原文ままですが、文章として読みやすいようにニュアンスが変わらない程度に一部抜粋・再構成・補足してます。

Q. シュワルツ組で楽しかった思い出は？

仁とジョージの日替わりシーン。
あそこは稽古段階では何もしてなかったんですよ。でも着替え時間の関係などで日替わりになりました。
まぁ大和とは長いので、毎回打ち合わせなく、あいつが素直に応えてくれるのを自分も素直に返すのがシュワルツ組では楽しかったかなぁ。

Q. 食満のときのヌンチャクは独学ですか？

独学です。コツはですね「鏡の前でひたすら振る」
あと僕がやって一番良かったなぁと思ったのは基礎の段階で「目を瞑ってひたすら振る」

 （中略）

 今回の鞭もそうですね。法月仁の鞭も目を瞑って振る。
そしたら返ってくる軌道とかが自分の中でイメージが出来るので、だから見てなくてもある程度どういう風になるのか…というのが分かる。
後ろに目がある訳じゃないんですけど、第三者というか、第三の視点で見れるというか。

Q. 舞台メイクの時にアイラインを引くのが上手過ぎます。何かコツがあったら教えて下さい。

今回だと、法月仁はメイクさんがメイクをしてくれました。
ファンデーションだったり、ある程度のアイラインまでは自分でやるんですけども
最後の仕上げはメイクさんがやってくれます。
法月仁に対しては「ひたすらに美しく、綺麗にお願いします」と毎回言ってます。

毎回同じ方が付いて下さるんですけど、その方に毎回「ひたすら美しく」とお願いしてて、
ちょっとでもはみ出てたらアレですし、昼夜公演で化粧が崩れそうだったら一度オフしてもう一度メイクをやったりするし
時間がない時は上から化粧水スプレーをふって抑えて塗り直してとか。崩れてる部分はひたすら直す。

 仁として「美しく在ること」はひとつの、僕の中でのポリシーというか
そのキャラクターを演じる上での自分に課してるものだと思ってたので。

（仁の話の後に、アイラインのコツを話してくれてました。）

Q. 前作のRLも見てますか？

見ております。
あとは現場にキャラクターの本とか資料があるので、そういうのを見させてもらう。役を演じる上で見れるもの・調べられるもの全部調べる。
これは人によって変わると思うんだけど、僕は不器用だから原作や資料を見て考えるっていうことをしないと演技が出来ないので、僕はあるものは全部見る。
それが作品に対して真摯になれるというか、役になりきれるというか。あと「もしかしたらこの人との関係性ってこうなんじゃないか？」って発展できる。
でも自分の考えだったり、台本最初に読んだインスピレーション・第一印象もすごく大切にしてる。特に第一印象は絶対に逃さないようにしてます。

（役作りの一環なんですね、というコメントを受けての返答）

そうですね。役作りの一環というか、作品を作る上での一環というか…かな、俺の中では。日替わりもキャラを崩さずにできるし。原作を読まずにやるのは、俺は難しいかな。
それに、（作品を読んでから臨んだ方が）愛がどんどん深くなっていくから。その人をよく知れるようになるしね。

Q.青葉さん（菱田監督）との会話で印象に残っているものはありますか？

本読みした日に、あの台詞が入ってたから思ったことを監督に言った。
前「ここで言わせるのは流石っすね」
青「気付いた？」
って言われた笑
今回カットになったシーンがあるんだけど、その台詞とかの話もしたかな。あと、監督は基本的に法月仁に対しては「自由にやって。楽しくやって。」って言ってくれたかな。

 それ以外はね、何回か現場に来て下さった時に
「仁これで大丈夫ですか？見てて大丈夫ですか？」って聞いたら
「全然大丈夫！！自信もっていって！」って言われたかな。

Q. TDCは舞台から観客席やうちわはどのくらい見えますか？

カーテンコールに立った時はすごい見えるよ。あと一番上のステージで周りをちらちら見てる時とかもよく見える。
まぁ基本的には舞台側が明るくて客席が暗いっていう状態で見えないんだけど、キンブレの光でみんなの顔が見えてたりする。
だから歌ってる顔は結構見えてた。最後にみんなが歌ってくれるシーンとか、ひとりひとりの顔がある程度見えたりもした。

ひとりひとりの顔を見て、素晴らしいって思える瞬間があったので、やっぱお客さんが入って初めて成功したシーンだなぁ、って今でもあのシーンは感動出来るよ。
基本舞台って僕ら側が喋るけど、お客さん側が喋って俺らが息をのんで見守るシーンなんて普通は無いから…だからかな。

あと、仁で居るときは、うちわを持ってる人ほどフンッ…ってするかな。
その人が気付いた瞬間スッ…と帰る。目線を逸らす。
これはね、なりきってる時だからちょっと恥ずかしいんだけど…笑
あと他の人のうちわとかもカテコのタイミングで見えたりとか。自分を推してる色だったり、そういうのはよく見えるかなぁ。

自分のうちわ持ってる人間ほど冷たくする仁、好きな仁です。
あと、うちわ関連だと黒川冷のうちわ持ってると睨まれる話も聞いた事あるな…。

Q. 今回シュワロのお風呂はありませんでしたが、前内さん自身はお風呂やりたかったですか？

んー、真田が居ればやりたかったかなぁ。

作品に必要であれば俺はやりたい。必要じゃなければ俺はやりたいとは思わないから。どっちでもいいかな…。
青葉譲さんがお腹を痛めて頭を痛めて、時間を削って命を削って書いてくれてる台本だから、できれば一字一句間違わず、青葉さんが思い描いた台本通りにいきたい。

（話の流れで、小道具についての話題になる）

アニメと舞台の仕事、両方を経験して初めて知ったんだけど台本の感じが違くて。舞台の台本だと、ト書で細かい説明がいっぱいある。
例えば今回の舞台でいえば、何かを発表するシーンの時に冊子は持つか否か、あとはモノクルを付けるか付けないかとか。

ブタバラでは青葉さんの作品っていうのもあるんだけどあんまり小道具の指定とか無くて、そういうのが書かれてないから演出家さんと話したりして
「書類を見る時、仁はモノクル付けると思う。どう思いますか？」とか。
逆に、物を見ないときは眼鏡ってつけないじゃん。だから「モノクル付けないと思います」とか。

書類を持ってくる（スケジュールを渡すシーン等）とか小道具の指示が無いから自分で演技プランを考えてやったり。

今回、俺は自分でこの小道具使いたいっていうのをスタッフさんに言って用意してもらって、それで演出家さんにオッケーかどうかを見てもらうとかしてたかな。
今回は自分で考えたけど、舞台の脚本家さんだとト書で小道具の指示とかを細かく書いてたりするのよ。そういうのが無いっていうのが、違いが面白いなぁって思った。

Q. また仁を演じたいと思っていますか？それは何故ですか？

やりたいと思ってます。
この作品が好きだから。そして法月仁というキャラクターが愛おしいから。

最後まで見たい。仁のお墓参りのシーンとかね、あれは気になる。

俺は、監督にはあのシーンについて聞いてない。次回作があった時にみんなと一緒に知れることだから。
打ち上げの時…打ち上げっていう打ち上げじゃなかったけどね、そこで最後に話した時も聞かなかった。

Q. TIMELESS IMPACTでサビに入る前に聖と対峙してる時の笑い声は意図的？それとも自然と？

TIMELESS IMPACTの時、これは意図的に笑っております。

稽古の中で、仁を作り上げて行く中で、自然と笑いたくなったので笑いました。
僕は基本的にやりたくなったらやる。立ちたくなったら立つ。歩きたくなったら歩く。決められた位置に最終的にもどってくればいいと思ってるので、やってみていいか悪いかを判断してもらう。やらずに判断してもらうことはないので。

歌い方、歌詞、場所（魔性？歌唱？上手く聞き取れず）、イメージ、全てが折り重なって作られる笑いです。
なので、あの歌詞じゃなかったら笑いは出てないですし、初演時の初日とかはもしかしたらまだ笑ってないかもしれないです。

聖の歌った歌詞は仁に寄り添うような内容で、法月仁としてあの歌詞を聞いた時にその気持ちじゃないって嘲笑う。という笑いをしてました。

笑いたくなって笑って、どんどんあいつを貶めたくなった。それは、聖としてね。

Q. 前内さんが演技をする上で一番大切に思っている事はなんですか？

演技をする時一番大事に思っている事、これはどんどん変わってきてる。
昔は「自分の役がどうあるべきか」ってすごく考えた。
でも「どうあるべきか」を俯瞰で見れるようになった結果「この物語を成立させる為には自分はどうあるべきか」って考えるようになった。
台詞を言わせてあげるっていうか、自然に言ってもらうためには自分はどうしなきゃいけないのか、とか。

例えば、今回だと、カケルが仁に対して驚くシーンが最後にあるんだけど
そのカケルの反応に繋がるように新しいプリズムウォッチを強調するシーンを付け加えたり、反応の理由をカケルに聞いたりした。

あと、俺はプリズムウォッチを最初は付けてなかったんだけど、それを外して踏む。踏んで壊す。というのも加えて、そしたらカケルももっと言いやすくなるだろう、とかね。

あんなにプリズムシステムって言ってた、数値で物事を見る人間が数値を壊すって言う、ひとつの変化っていうのをよく見てくれれば俺は嬉しいな〜。
台本には全然なかったんだけど、仁の変化だったりがひとつでも伝わったら嬉しいなぁ〜と思って、スタッフの人に言って、プリズムウォッチを付けて、あのシーンを追加して演じた。

Q. 仁を演じるにあたって気をつかった部分などがあったら教えて下さい。

仁を演じながら気をつける部分は
人との距離。人との接し方、言葉遣い。歩き方。
「この人にはこういう態度」っていうのが明確なキャラクターなので…自分の中ではね。仁にとって、この人はこう扱うっていう部分を気を付けていた。
あとは、毎日素直に仁というキャラクターを生き続けるっていうことかなぁ。

Q.今回、三強が揃ったので何かエピソードがあれば教えてください。

及川洸さんとのShiny Heart Beat（以下SHB）は、SHBの流れが付いた瞬間に洸くんに「ここ、なんかして」っていう話をした。

ダンスの先生が振りを付けてくれた時に移動で冷と仁が近くなる時があったので、洸くん、まだ初めましてでそんなに日が経ってなかったんだけど、
彼に「黒川冷とはここでしか会えないから、なんかして。俺なんかするから。
なんか…なんかある？仁に対して冷が出来る事。…COOLみたいなってどう？」って聞いたら
「じゃあCOOLしますよ！」って。
「俺、普通に過ぎ去るからバッと止めてCOOLしてよ」って言ったらCOOL！👍してきたからBAD👎に変えた。
そしたら向こうもおお〜！って感じのリアクションして、いいじゃんこれにしようよ、みたいな。

 あとSHBの最後の立ち位置が本当は違かったんだけど、ここでしか三強が会えないってなって、
ダンスの先生と演出家さんに話をして、三強３人で揃うシーンを作ってもらった！

誰かが何かをしてくれないと仁は何も出来ない。発信するキャラじゃないから何かして？って洸くんに言った。
あと聖にもそういう風によく言う。聖が何かしてくれないと仁は何も出来ないし、仁っていうキャラクターは基本的に何か自分から…冷だったり聖だったりに何か出来るキャラクターじゃないから。

「だからストリート系は嫌いなんだ」をそっち（冷）の方見て演技するっていうのを思いついてやった時に
さすが佐久間さん、田中会長が反応してくれて、黒川冷もどんどん反応してくれるようになった。
台本上だけでは考えられなかった、動きの部分でしか（冷と仁の関係性を）見せれないから、シナリオの邪魔にならない程度で見せるっていう。そういう話をしたかな。

 そういう話しか洸くんとはしてないかなぁ。
基本的に聖とか洸くんと話す事はしないから、楽屋とかでも。

聖とは楽屋の鏡が隣り合わせだったから、ずーっと聖に対してはあれやれ、これやれって言ってた。だから、くりりんとしては多分本当に嫌いになったと思う、俺の事。俺はずっとくりりんのことを下に見てた。これは本当に悪い事だけど、役にずっと入らせてもらってた。
くりりんの着てるジャージで手拭いたりとか。
「おいおいおいおい！！」ってツッコまれたら、
「いや、だって俺コンタクト入れないといけねえし。濡れてる手じゃダメじゃん、化粧落ちちゃうから。
で、横にあるじゃん、肩が。肩にジャージ乗ってるじゃん？拭くじゃん。」みたいな笑
あと、外に行く時とかに「聖、あれ取って」とかわがままし放題してた笑
 
洸くんとは席が離れてたから、洸くんがやってる事を「ふん、なんかやってるわ。馬鹿だな。」ってずっと見てた。
馬鹿だな、は良い意味でね！
「今日そんなことやるんだ、へー」って。「しょうもないことやってんな」って。仁としての感想ね。作品としてはすごいことやってるから。
っていう風に見てた。
でもそれは（洸くん本人には）言わない。ずっとひたすら聖をいじめてた笑

おまけ
前内さんご自身に対する質問でしたが、好きなので載せます。

Q. ルーティンはありますか？

僕、舞台前はルーティン通りにやらないと気が済まない人なんですよ。
自分の中で「この時間はこれをする」ってルーティン通りにやるんです。
舞台袖に行く時間もこれ。着替える時間もこれ。みたいにルーティン通りやってるので、そのルーティンが崩れた日はちょっとテンションが下がります笑
なので、自分でテンション上げないといけないことが起こるので、パックして、化粧水して、肌をケアして、最近美容オイルも使ったりして、メイクを乗っけて（ってテンション上げる）っていうルーティンがあるかな

Q. 香水は使ってますか？使ってたら教えてください。

香水は、唯一使ってるのはBurberryの…中がピンクで白いやつ。名前ちょっと分からないや…あ、手元にあるわ。
Burberryのブリットオードトワレ。
もしくは、GUCCIとか。薔薇っぽいものとか…なんか、女性ものが好き。これも。（GUCCIのやつ指してる？）

もし香水を使うとしたら、基本的には僕は、香水よりもお香の…あの、スプレーみたいなやつ。
もしくは練り香水。練り香水はね、もらったもので「あ、良い匂いだな」と思ってるのを付けてるかな。

基本的にね、男性ものは付けないかなぁ。（スッとするクールな印象なものが多いので）
今手持ちにあるお香のやつも、いつも言ってるんですけどGONESHの4番。これも甘い匂いだし。
基本甘い匂いを付ける事が多い。アロマとかもそうかな。

アロマとかも、夜寝る時ラベンダーだったりとか、あと柑橘系。グレープフルーツだったりとかレモンだったりとか。
そういう、あと薔薇だったりとか、甘い匂いが多いかな。

「仁様が通った時にすごく良い匂いがした」というレポを見た事あるんですが、まさか薔薇の香りがする仁様が現実だったなんて……

今回たくさん質問に答えてくださったのは、本来3/7に開催予定だったリアルグリーティングがウイルスの影響を考え中止（気持ちの上では延期）になってしまった為でした。
今回の対応や質問の答え方などお聞きして、本当に真摯な方だなぁ…と。
そんな人に推しを演じていただき、幸せです。

そして、すごく心穏やかになる優しい声だったので、ぜひともおやすみCD的な何かをやってほしい…。