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4月22日投稿。NZ野党の反論もむなしくロックダウン延長の政府方針を国民が支持。政府への強い信頼が確認される!

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ニュージーランドの南島の小都市ダニーデンから内田泉です。

政府はロックダウンを「あと1週間続ける」と決定。野党がこれを批判するコメントを出したら、大炎上・大自爆しました。

全国的なロックダウンから26日目を迎えたニュージーランド。4週間の予定はあと2日で終わり、というタイミングで、4月20日に、今後の方針が政府発表されました。感染者が一桁など、明るいニュースが続いていたので、ロックダウンは23日からすぐに一部解除になるか、と思ったらさにあらず。

現在の警戒レベル4を少し緩めて警戒レベル3にするのは、来週火曜日(28日)からということになりました。私はちょっと意外でした。

この警戒レベル3は「KFC(ケンタッキーフライドチキン)のある警戒レベル4」とも言われており、基本は全国封鎖は続きます。ただし、営業できる業種が増えます。その条件は「安全な社交的距離と、清潔な環境と、接触者の追跡可能」なこと。飲食店はテイクアウトなら提供できるようになる、オンラインや電話で注文〜デリバリーあるいはピックアップならば店舗営業もできる、建築業や電気屋、水道屋などは仕事ができるようになる、など、仕事に戻る人も増えるでしょう。

そして、幼稚園・学校も一部再開します。ただし、子供がYear10(高校2年生=14歳)までで、親が仕事に出るためにひとりで留守番できない(ニュージーランドは14歳まで保護者が常についている必要があります)、という子供だけが幼稚園・学校に行くという変則的な形。つまりは、親が仕事に出たときのベビーシッターですが、うまくいくのかなあという事です。

来週28日までは、こうした一部ビジネス再開の「準備期間」ということで、そのためなら仕事場に行っても良いという条件もついたので、国民は基本納得したようですが、批判もないわけではありません。

警戒レベル4(ロックダウン)がさらに続くことで、ビジネス寄りの野党国民党首は昨日、フェイスブックに「また1週間仕事ができないのは、NZ経済に打撃だ」として与党政府批判のコメントを出しました

しかし、その反応が、これまた意外でした。なんと、1日で2万6千件ものコメントがつき、その殆どが「労働党政府のジャシンダ 首相の判断は正しい」「国民党が政権をとってなくて良かった」「私は国民党だけどあなたは間違っている」など、政府のロックダウン延長を支持するものだったのです。国民党は大自爆した形になりました。

https://www.newshub.co.nz/home/politics/2020/04/national-supporters-threaten-to-abandon-simon-bridges-after-facebook-post-criticising-covid-19-lockdown-extension.html

今回は、ニュージーランド国民が、どれだけ政府を信頼して、その方針に従っているのか、良く分かるエピソードとなりました。コロナ対策において、政府と国民との間に絶大な信頼関係が結ばられているニュージーランド。昨日の新感染者は5名と、また減ってきました。感謝しながら、粛々と、日を過ごしたいと思います。

警戒レベル3については、こちらに詳しくご紹介しました→「ニュージーランド、ロックダウン/全国封鎖からの出口戦略を発表。「排除できるユニークな立場にある」とジャシンダ ・アーダーン首相」
https://izumi.world/2347/

また「今年一番活躍したニュージーランド人」にすでにノミネートされている保健省長官については、こちらに詳しくご紹介しました→「ロックスター並みの国民的大人気! ニュージーランド保健省長官、アシュリー・ブルームフィールド博士って、どんな人?」
https://izumi.world/2332/

内田泉
自然科学を中心とした番組コーディネイター、ライター、写真家。ドイツ人の夫と高校生の娘の3人家族。ブログ(https://www.izumi.world)とTwitter(@KagiyaIzumi)でもニュージーランド現地の情報を詳しく発信中。

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