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5月31日投稿。死亡者ゼロに抑え込んだベトナムに、6月3日から海外のベトナム人の帰国が始まるようです!

ベトナム・ホーチミンから牧野ゆきです。

ベトナム国内の新型コロナウイルス感染者数は計327人で、国内での新規感染は43日間続けてゼロ人です。(発表:保健省29日午前6時)。これまでに新型コロナウイルスによる死者は出ていません。

ニュース記事によると、ベトナム国民はある事柄が、世界で2番目に高いということで話題になりました。ひとつは、コロナウイルスに対する危機意識ともう一つは国民の政府に対する信頼度です。

今回のベトナム政府の対応は、随分思い切ったもので、それが効果を為していると言えます。例えば、旧正月休みから教育機関閉鎖、社会的隔離として自宅待機の強制、マスク未着用で罰金、村・町・市・省をまたぐ移動の禁止、カフェなど人が集まるところの営業禁止などだ。恐らくこれは経済を重視しすぎる日本では出来ない事ではないかと思います。

確かに、ベトナムでも経済的な打撃は問題になりつつあり、失業者や閉業を迫られた自営業者も数多くいるし、大学卒業した新卒生20万人が就職出来ないと言った事も発生しています。しかし、この政府の強い政策で、死亡者ゼロと感染者300名台に押さえ込む事ができたのが、ベトナムという国です。

ベトナムは、発展途上国でODAやJICAの援助も日本から受けている国です。しかし、思い切った政策、人命尊重第一主義などは、今回は、日本もベトナム見習うところが沢山あるのではないかと思います。

ベトナム政府に対する意見は、ベトナム国民そして在住者、様々意見があると思います。その中で私が一番気になる事が、ベトナムと中国の関係性です。ベトナムは何百年も前から中国に支配、占領、搾取、そして戦争をしてきました。根本には、「⠀中国は信じられない 」といった気風があり、中国の政策に批判的な人が多いと聞いています。だから、今回も発生源の中国のウイルスに対し、強硬な政策を宣告・実行したのではないかと思います。

コロナ前後で変わったことといえば、このような事があります。

①スーパーの魚介類売り場は、全てトレイにのってラップに包まれた状態で売られていること(日本では当たり前だが、ベトナムのスーパーでは量り売りが基本でした。ちなみに、市場では引き続き量り売りです。)
②店舗の入口に消毒液が置かれるようになったこと
③スーパーのレジ前にプラスチック製の板がつき始めたこと

しかし、あんなに厳しく社会的距離を取れ、マスクをしろと言っていた割には、今はマスクをしてない人も多く見かけますし、居酒屋も、カフェも、レストランも、一見社会的距離を設けて席を設置している店はほとんどないと言ってもいいくらいになってきました。

「もう、ベトナムは大丈夫。コロナはもうないから」と、前と同じように過ごせると言った雰囲気さえ感じられます。

しかし、この安全はベトナム国内のみの事であり、海外在住のベトナム人の多くはベトナムに戻れていません。日本在住ベトナム人が、ベトナムに帰国できるようになる初便はベトナム航空6月3日日本発便になるだろうと言われています。ベトナムに戻ったとしても、2週間指定場所で隔離が義務付けられるでしょう。早く家族に会いたいと思う帰国者も多いでしょうが、危機意識の高い政府と国民であるからこそ、強制隔離は帰国者全員に適応され、安全を維持して欲しいと思っています。

牧野ゆき
ベトナム・ホーチミン在住
GWA女子学生「夢」スピーチコンテスト2011年度優勝
www.753global.com


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