4月15日ダニーディン(NZ)からの投稿。アーダーン首相のリーダーシップで感染ピークをまもなく脱出か?

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ダニーデン(ニュージーランド)から内田 泉です。自然科学を中心とした番組コーディネイター、ライター、写真家。ドイツ人の夫と高校生の娘の3人家族。ブログとツイッターでニュージーランド現地の情報を詳しく発信中です。ブログ:https://www.izumi.world、ツイッター:@KagiyaIzumi

ニュージーランドでは、ロックダウン20日目となり「感染のピークは過ぎた」と政府も公言しはじめました。今回は最初の投稿になりますので、これまでのニュージーランドの政策と現状について、大枠をお話しします。
 
ニュージーランドは、島国という利点があります。さらに、ジャシンダ ・アーダーン首相が「命を守る」を最優先にすると明言し、与党も野党も、政府が一丸になって比較的早期に徹底的な対策を打ち出しました。そのため、現在は感染の「ピークを過ぎた」とされ、感染者数も日々低く抑えられています。その最も重要な対策としては、以下の2点が挙げられるでしょう。

まず、3月19日に出された国境の封鎖。海外在住のニュージーランド人および永住権保持者以外の入国が禁じられました。これで、海外からウィルスが持ち込まれる可能性が格段に減りました。

次に、3月25日に出された国家非常事態宣言と、それに伴う4週間のロックダウンです。25日の午後6時半、急に携帯が、今までに聞いたことのないビープ音を鳴らして来ました。何かと思ったら、国家非常事態宣言が出されたことの知らせが、国内の携帯保持者にテキスト送付されたのです。

この25日の段階で、ニュージーランド全国の感染者数の合計は205名で、市中感染が始まっていました。モデル試算では、ロックダウン中に数千〜1万名まで増える可能性があるとされていたそうです。しかし、ロックダウンの成果は、見事に出てきました。こちらの図をご覧ください。

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これまでの感染者数の合計は、予想より低い1366名、死者は9名に収まっています。回復した人もすでに628名います。政府も、油断はできないとしながらも「感染のピークは過ぎた」と言っています!

今回のコロナ対策では、警戒レベルを1〜4まで設定し、ロックダウン時は最高レベルの4。このままうまくいけば、ロックダウンの終わる4月21日には、警戒レベルが緩む可能性もあります。それがどのようなものになるのか、今週の政府発表は注目です。


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