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【テキスト版】うま味とはどんな味なのか?簡単な実験を紹介します。

うま味

 
基本味といわれるものの一つであり、
甘味、酸味、塩味、苦味と並んで、
料理のおいしさをつくる大切な要素の一つです。
 
しかし、
「うま味とはどんな味!?」
と問われると答えに苦しむ人も多いのではないでしょうか。
 
他の4つの味である
甘味、酸味、塩味、苦味というのは
インパクトがある味ですので、
誰にでもわかりやすいものであり、
印象にも残りやすいものです。
 
それに比べると
うま味とは、
デリケートな味であり、わかりづらいものです。
 
そこで今回はうま味の特徴と
うま味を感じる簡単な実験を紹介します。
誰にでも簡単にできる実験ですので、
ぜひ試してみて下さい!
 

うま味の体験方法

 
ミニトマト🍅を用意します。
トマトにはグルタミン酸という、
うま味成分が多く含まれています。
 
ヘタをとって口の中に入れます。
ゆっくりと咀嚼して、したの上での変化を感じていきます。
ポイントは、
すぐに飲み込まないようにゆっくりと味わうことです!
 
トマト特有の酸味や甘味、風味が消えた後に
口の中に残っている味わいに意識を向けていきましょう。
 
 
すると
 
 
舌が何かに包まれているような感じ
ぼんやりと長くつづく味
だ液がでてくる
 
というようなことを感じることができると思います。
 
ずばり!
これがうま味です!!
 
今回はトマトで実験しましたが
ブロッコリーやマッシュルーム、鰹節などの
うま味の強い食材でも体感することができます。
 
 
それではこの実験を通してわかる
うま味の特徴をまとめていきます。
 

うま味の3つの特徴

 
①舌全体に広がる
うま味は
「舌が何かに覆われてしまったような感覚」
「舌の上に何か余韻が残っているように感じる」
といわれます。
 
②長くつづく
塩味や酸味というのはすぐに味が弱くなってしまいますが、
うま味というのは長く味が残るという特徴があります。
この味の持続性が、
料理の「あと味」に大きく影響を及ぼしているといわれています。
 
③唾液が分泌される
酸味が唾液の分泌をうながすことは有名な話です。
口に入れた時はもちろんですが、
レモンや梅干しと想像しただけで、唾液がでてきますよね。
 
うま味にもこれと同じ効果があり、
実は、酸味よりもうま味の方が唾液が多く分泌されるのです。
 
酸味による唾液は水っぽくさらさらしていますが、
うま味による唾液は粘性があり、口の中を潤す効果が高いのです。
 

 
うま味にはこのような3つの特徴があるのです。
 
うま味を発見したのは日本人の科学者であると共に、
うま味の存在は日本料理にも大きな影響を与えています。
 
 
フランス料理など、
西洋の料理は【脂質】を中心に構成されているのに対し、
日本料理というのは、
【うま味】を中心に構成されています。
 
あくまで目安のの数字ですが
懐石料理
65品目 1000Kcal
なのに対し
フランス料理
25品目 2500Kcal
といわれています。
 
「日本料理は繊細な味」といわれる理由はここにあり、
油脂をたくさん使わないので味を感じやすいのです。
油脂というのは、舌全体を覆い、
味を感じにくくしてしまうのです。
舌の周りを油の膜が張って、
味が浸透していくのを邪魔してしまうということです。
油脂をたくさん使わない分、うす味であり、ヘルシーにもなるのです。
 
うま味というものを活かした料理は
繊細な日本人ならではのものであり、
世界文化遺産にも登録された素晴らしいものなのです!
 
 

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