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 私たち、日本青年会議所 近畿地区 京都ブロック協議会 グローバル人財育成委員会では2021年の一年間で、より地域にSDGsを浸透させることを目指します。
 今回は、SDGsに積極的な大学である【京都産業大学】さんの取組を投稿いたします。

取材協力:京都産業大学 https://www.kyoto-su.ac.jp/about/index.html

1.京都産業大学
 1965年に開学し、学祖荒木俊馬が掲げた「建学の精神」を根本理念として、国際社会で活躍できる人材の育成に注力し、現在まで極めて順調な発展を遂げられてきました。
 創立時は、経済学部と理学部の2学部収容定員1,120名からスタートし、2019年には神山キャンパスに10学部・9研究科を擁し、2022年には約15,000名の学生が集う一拠点総合大学です。

2.SDGsに取り組むきっかけ
 持続可能な社会を作るにあたって、色々な知識が集中する大学の使命の一つはSDGsに取り組むことだと思い、取り組まれています。
 また、京都産業大学の建学の精神は将来の社会を担って立つ人材の育成を掲げておられ、その中に全人類の平和と幸福のために寄与する精神をもった人間を育成することという一文があり、これがSDGsの考え方と一致するものなので、SDGsを推進されています。

荒木

創設者・初代総長 荒木 俊馬

3.京都産業大学の取組事例
①ダイバーシティへの取り組み
 京都産業大学の中長期事業計画「神山STYLE2030」に、ダイバーシティ(多様性)への対応を盛込み、ライフイベントがあっても不平等な扱いを受けることなく、働きがいをもって、教育・研究活動を継続できる環境整備を目指されています。
 2014年度から2016年度まで、文部科学省の補助事業である女性研究者支援事業に採択され、事後評価において最高ランクのS評価を受けた各種取り組みについて、現在も発展的に継続されています。
 具体的には、「京都産業大学型ポジティブ・アクション」の実行をはじめ、保育サービス支援やベビーシッター派遣事業、研究支援員配置制度、構成員の意識啓発のためのシンポジウムや教職員向けの両立支援セミナー、教員の研究力向上を目指した研究力向上セミナー、経営層への啓蒙を目的としたトップセミナーなどの取り組みが挙げられます。

ダイバーシティ

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 また、男女共同参画推進に関する意識啓発をはかることを目的に、経営層に対する「トップセミナー」を開催されています。
 「SDGsから考えるダイバーシティ推進」をテーマに、一般社団法人つながりのデザイン代表理事/元内閣府男女共同参画局政策企画調査官 船木 成記氏より講演いただいた後、船木 成記氏、伊藤 公雄ダイバーシティ推進室長、高畠 淳子ダイバーシティ推進委員会意識啓発小委員会委員長によるパネルディスカッションが行われ、常任理事、学長、副学長、部局長、事務部長等が聴講しました。
(今年度より対象を広げられて、部局長会構成員、事務部長、常任理事以外の教職員も参加可能とされています。)

パネルディスカッション

パネルディスカッションの様子

②ハモプロ
 京都産業大学と香川県小豆郡土庄(とのしょう)町は、2013年に連携に関する包括協定を締結し、2018年より、現代社会学部 塩谷ゼミと「土庄町役場」「四海漁業協同組合」がパートナーシップを結び、地元の水産資源を生かした地域活性化プロジェクト(通称名『ハモプロ』)に取り組んでおられます。
 『ハモプロ』は、現代社会学部が正課の授業「プロジェクト演習」として実施するもので、「大学内での座学」と「大学外での実習」を繰り返すことで、学生自らが課題解決に必要となる専門的知識、教養、リーダーシップ力を身につけることが期待されています。
 具体的には、小豆島近海で水揚げされる「小豆島 島鱧」について、地元の漁業組合や漁師と協働し、海の豊かさを守るとともに、その認知拡大や販路開拓などの地域活性化に取り組んだり、「小豆島観光戦略会議」に出席して、若者向けに「小豆島 島鱧」を取り入れた小豆島観光のプランの提案を行われてこられました。
 「小豆島 島鱧」の新しい可能性をアピールするなど、学生のアクティブな学びと活動が、地域の人々の活性化に懸ける想いとむすびつくことで、地域の課題解決と学生自身の成長をうみだされています。

小豆島

小豆島2

4.今後の取り組みについて
新しい業(わざ)をむすび、そして新しいものをうみだす。

学びテラス

 創設者・初代総長 荒木俊馬は「産業」を「むすびわざ」と表し、「新しい業(わざ)をむすぶ」という意味を込めました。
 また「むすぶ」は「産(む)す」という語源を持つことから、「産み出す」と解しています。
 この京都産業大学が大切にしてきた「むすびわざ」の精神をもとに、地域との共生・連携を推進し、新しいものを産み出していくこと。
 これが「町家 学びテラス」の設置の目的です。

 名称で用いている「学び」には、京都産業大学の学歌中の「学び勤(いそ)はく」にも由来して、この町家が多様な “学びの場”として利活用されていくことへの期待を込められています。
 また、「テラス」には、本学本山キャンパスの外に位置する西陣に張り出した“テラス”に学生のみならず、地域や社会人の方など様々な人達が集い、京都産業大学の内と外が緩やかにむすばれることに併せて、この町家における斬新な諸活動により産み出された新しい価値が世の中を明るく“照らす”ことへの期待を込められています。
 
 持続可能な社会に向けて、また地域社会の未来の為にこの町家 学びテラスを通じて、積極的に発信されておられます。

公益社団法人日本青年会議所 近畿地区
京都ブロック協議会 グローバル人財育成委員会

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