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月は人を狂わせる【追記あり】

もしも、月にまつわる文献を調べたら、古今東西あらゆる記述が山のように現れて、あっという間に机を埋め尽くしてしまうでしょう。
現代の占星術では、月は、優しく包み込んであげるべきインナーチャイルドの姿であると解釈されます。
しかし、私は月に対して「ひどく気分屋で、時に空恐ろしいほどだ」という解釈も、頭の隅に持つべきではないかと考え始めました。

月は、可愛い子供のようなもの

現代の西洋占星術の出生チャートにおいて、月は、当人の幼い日の姿であり、長じてからはインナーチャイルドの姿であるという風に解釈されます。
もしくは、家でリラックスしている時のプライベートな姿であるとも。

私が出生チャートとしてホロスコープを読む時は、その人の月の部分がどれぐらい満足しているかに着目します。
月は、プライベートで安心できるものを表す天体です。なので、もしも月に元気がなく、十分な安心が得られていないと、それ以降の天体が上手く働けない場合が多く見受けられます。

なのでたまに、月らしい姿の自分をゆっくり愛してあげようね、という話をします。
占いは、興味を持つ方も、携わる方も、深く傷ついた経験を持つ方がほとんどでしょう。
すでによく癒えて元気な月の方もいらっしゃいますが、しょんぼりとしょげた月を胸に抱えたまま、活力の湧かない日々を過ごしている方も少なくありません。

月は、大好きで安心できる家族のような人たちに囲まれ、元気で、幸せであるべきなのです。

しかし、これはあくまでも現代西洋占星術における月の話です。

月は、艶めかしい恐怖


古今東西、月に関する話を調べてみると、人々は月という天体に対して、なまめかしい恐ろしさのようなものを感じていたことがわかります。

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