『如懿伝』
『如懿伝』
原題: 如懿傅 〈2018年〉
これも根強い人気作だと思います。全87話、まさに長編大作なのですが、飽きることなく最後まで楽しく見ることができました。(その間、かなり家事は疎かだった…)
主人公の如懿(嫻妃)を演じてい周迅(ジョウ・シュン)さん、10代の娘時代から晩年まで、とても素敵でした。なんと言っても、自らの声での配音、あの低くて落ち着いた喋りが、賢くて優しい嫻妃にピッタリなんです。
そしてお相手の乾隆帝は、人気俳優(らしい)霍建華(ウォレス・フォ)。辮髪でもステキな俳優さんでした。ただし、物語が進むにつれて、『なにやってんの?なぜそう思う?…バカ朕!!』という感想でしたが(笑)
後宮モノでは、私は個人的には仕えてくれている正室も側室も、なるべく大きな波風たたないようにしてこその主・皇帝や将軍であり、むしろ自分の行いで後宮を荒らすのは力量不足のダメ皇帝、なくらいに思っているのですね。もちろんパーフェクトにそうするのは無理な話と思いますから、要は多少のゴタゴタはあっても、このドラマの乾隆帝みたいに自分から後宮にいくつもいくつも火種を落としていくのではなく、表の政治面と上手くバランスを見ながら妃たちの置かれた立場を忘れずに目を配れる主を目指すのが理想、ということなだけです。特に、嫻妃が皇后になってしばらく後、遠方の他国から来た若い美人の貴人に夢中になったり、ずる賢い妃たちの悪事に気づかずに相手をして皇帝にあるまじき言動をするようになったりは、さすがにバカすぎるでしょう、とムカついてきましたね。
乾隆帝の後宮のお后方は、裏表ありすぎな人が多いし、自分で手を下さずに誰かを焚きつけて揉め事を起こしたり、結構陰険ではあります。毒とか良からぬ薬とか、まぁ出てくるでてくるで、飲食物には気をつけないと!!な世界です。だけど、描写は徐々にきつくなっていくので、すんなりと馴染んで感覚が麻痺した頃に、待ってましたな超ド級の悪事が出てくるのが見やすい。そして、悪事を重ねて寵愛争いしたところで、結局幸せに生きることは不可能なんだと思えてきます。
次々と騒動が起こり鎮静するの繰り返しが淡々と進んでいくドラマで、派手な演出もないのですが、とにかく話が面白いし続きが気になるので、87話をがあっという間に見終えてしまいました。人気高いのがなるほど〜な作品です。
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