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ベランダに温室を作ったわけ-その3

2019年12月に「ベランダに温室を作ったわけ-その2」を書いてから1年以上経ってしまいました。その2を書いて年が明けたらその3を書こうと思っていたら、コロナ禍が始まり、公私共に慌ただしくなり、書きそびれていました。

昨年の冬も温室を使いプリンスを無事に冬越ししましたので、自分の備忘録も兼ねて、記事にしておこうと思います。

その2で書いた通り、ベランダに出されたプリンスは枯れかけました。でも、何とか冬を超えて春になり、夏にはすっかり元気な姿に戻っていました。

1.そうだ温室を作ろう

夏の間、プリンスはさらに育っていきましたが、このまま冬になると昨年の冬の様に、また枯れかけてしまいます。いや今年は枯れてしまうかもしれません。妻に冬の間だけでも部屋に入れられないか相談したら、虫が湧くから絶対ダメの返事でした。

じゃあ、冬の間だけベランダにプリンスが入るくらいの温室を作れば、冬を越せるのでは?と考え、ネットで調べてみると、温室の情報が見つかりました。

初め簡易なビニールの温室をプリンスにかぶせれば良いかと思っていましたが、それは上記の記事を読み間違いであることがわかりました。場合によっては、ビニール温室をかぶせない時より温度が下がり、植物を枯らしてしまう様です。

温室はヒータが必須で、育てる植物が耐えられる温度以上に加温できる容量を持ったものを選ぶ必要がありました。上記記事に温室サイズ別の外気温+10℃前後に保てるヒータ容量表が載っておりました。プリンスの最低育成温度は5℃で、外気温-5℃までは大丈夫であれば、私の住む品川区では真冬でも問題ありません。

使用した温室は、「刀川平和農園」の「ビニール温室ロング大きな植物用」で、サイズは幅約100cm・奥行き約50cm・高さ約150cmです。

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容量は0.75㎥ですので、250Wのヒータが必要で、「昭和精機工業」の「パネルヒーター250W」を使うことにしました。サーモスタット付きで設定した温度に保つことができます。

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これらを組み合わせて、プリンスの温室ができました。

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2.暑すぎるのもダメ

ヒーターにサーモスタットが付いているとはいえ、温室内の温度変化を知りたいので、この温度ロガーも購入しました。5分間隔で約4か月分の温度ログを取得してくれます。パソコンに専用ソフトをインストールして、USB端子に刺せば、簡単に温度ログを取り込むことができます。

早速温度を数日間ロギングしてみると、朝や夕方・夜間は、サーモスタットが働き設定した温度付近で保ってくれていましたが、問題は昼間でした。

昼間は直射日光が温室に当たり、室内の温度が急上昇し、40℃を軽く超えてしまいます。熱帯の植物とはいえ、暑すぎです。温室で暑くなりすぎて困るとは思いませんでした。

排熱ファンを付けようと思いましたが、夜間は電気を使い温めて、昼は冷やすためにまた電気を使うのは、とても資源を無駄にしている気がしました。そこで考えたのが、排熱ファンを太陽電池で動かすことでした。温度が上昇するのは、直射日光が当たった時のみで、少しでもかげると急に温度がさがっていました。ならば、太陽電池であれば、直射日光が当たった時だけ排熱ファンを回し、陰ったら止めることが出来るのではないかと考えました。

排熱ファンを温室側面に穴を空けて取付、温室天井に南に向けて角度を付けて太陽電池パネルを設置しました。

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直射日光が当たると、こんな感じで排熱ファンが回ります。音も静かで近所迷惑にもなりません。

排熱ファンの効果は狙い通りで、下記のグラフの通り30℃台に室温を抑えてくれています。また昼間以外はサーモスタットの働きでヒータがオン・オフされ、20度くらいに保たれているのもわかるかと思います。

排熱ファン

3.昨年の冬は?

昨年の冬(20年から21年)も無事にプリンスは冬を越すことが出来ました。今年の5月GW中に温室を片付けて、外に出した時の写真です。

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プリンス右隣の小さな木は、昨年の夏に剪定した枝を挿し木にして育った「子プリンス」です。こちらも温室の中ですくすく育ちました。

なお、この温室は昨年の冬で3シーズン目で、今年温室を片付けていたら、ビニールカバーの天井部分が劣化して裂けてしまいました。幸いビニールカバーだけ買えるようなので、秋までには購入して、今年の冬もプリンスと子プリンスを凍えさせないようにしたいと思います。

以上

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