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テスラに乗って、ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京へ

11/23(火) 近未来予想図 自動車部「テスラに乗って、ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京へ」のレポートです。クルマ好きおじさん5人が参加で「大人の遠足」状態、異様に興奮していました。

0. ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京(以下PEC東京)

 ポルシェが作った、クルマ好きオヤジの「ディスニーランド」です。

 これだけのポルシェが置いてあって、実際に動く場所を私は知りません。

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1. ドライビングエクスペリエンス

 好きなポルシェ車を選んで、インストラクターからPEC東京内の4種類のコースでドライニング指導を受ける夢の様なプログラムです。私はポルシェの中でもエントリーに近い「718 Cayman T」を選択しました。

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718 Cayman Tの外観とスペック(PEC東京HPより引用)

エントリーとはいえ、300馬力のミッドシップスポーツカーなので、一般的な車と比べたらかなりの高性能で敏感な車です。後ほど、その「敏感さ」を思い知りました。

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ドライビングエクスペリエンスのコース(PEC東京HPより引用)

①ハンドリングトラック
PEC東京を囲む約2.1の外周コース。特色あるコーナーと大きな高低差が特徴です。まずはインストラクターの運転に同乗しました。思っていたよりエスケープゾーンが狭く、コーナーのRもきつく起伏が激しい印象。制限速度100Kmとはいえ、インストラクターは、初めから結構なペースで走らせ、「この手の走行は10年ぶり、こんなペースで走れるかな」とビビり気味になりました。

一度センターに戻り、インストラクターと運転を交代し、ハンドリングトラックへ。初めは60キロ制限でキープレフトで1周走行後、100キロ制限OK、コース幅全体走行OKになり、ペースアップ。

ここでスイッチが入ったのか「それなり」のペースで走り出すと、すぐに前走車に追いついてしまい、反射的に抜こうとしたら「追い抜き禁止です!」とインストラクターから注意されてしまいました。

そのまま「ゆっくり」前走車についていくと、右ウインカーを出したので、また追い抜こうとしたら、「駄目です。前走車がコース外に出るまで待ってください!!」と再度注意されてしまいました。

前走車がコース外に出たら、再度スイッチオン。「それなり」のペースで走り出し、上りの連続S字をアクセルオフ、オンだけで、クリッピングポイントを示す緑のパイロンをかすめながら、走って行くと「ライン取りはとても良いですね」とインストラクターからお褒めの言葉を頂きました。

ただ、コークスクリューで少し早めに進入したら、軽くアンダーを出してしまい、「今の進入は早すぎです」と再度注意。ケイマン壊さなくてよかったです。

②ローフリクション ハンドリングトラック
ぴかぴかに磨き上げられた、低ミュー路で車の特性を学ぶコースです。
まずはインストラクターの走行に同乗。このインストラクターさん、かなり豪快に振り回してくれました。

交代して、ローフリクション ハンドリングトラックに挑戦。普通のアクセル開度では、それほど滑る感じはありませんが、アクセルを開けるとホイルスピンしリアが滑りします。でもすぐに電子制御が入り車体を安定させるので、スピンや飛び出すことは無いので、安心して挙動を試すことができます。

最後はハーフアクセルくらいで、1周リアを滑らせながら走ることができました。電子制御は偉大です。

③ダイナミックエリア
長方形の広場で、行きは全開加速からのブレーキングと帰りはスラロームを体験します。

1回目は、普通に全開加速し奥のブレーキングポイントでABSを聞かせたフルブレーキングを行いました。迫ってくる奥のガードレールにビビり、少し手前でブレーキングすると、4輪で沈み込むように止まり、予想より短い距離で停止してしまいました。ケイマンの前後バランスの良さとABS性能に驚嘆しました。

2回目は、ローンチコントロールを使い発信。1回目より強烈なトラクションで加速しましたが、ブレーキ性能を信じて前より奥でフルブレーキング、ほぼ停止目標に止めることができました。

3回目は、普通に全開加速し、ABSを効かせない範囲でブレーキングし、最後はカックンとならないように緩める練習。一定踏力でのブレーキングはできましたが、最後の抜きが少し雑で軽くカックン。インストラクターからは「もうちょっと」という評価でした。

往路のスラロームは、だんだんペースを上げても、ケイマンの運動性能にも助けられて、パイロンを1度も飛ばさずに走ることができました。

④ドリフトサークル
低ミュー路に水をまき、更に滑りやすくした円状のコースです。
コースに行く途中でインストラクターから「ケイマンTは車体が敏感な上、小排気量ターボなのでエンジンのトルクが急激に立ち上がり、このコースはとても難しいですよ」と釘を刺されていました。

それでもインストラクターは、電子制御オフで1周滑らせながら走らせていましたが...

運転交代しコースイン。まずは左周りで走行開始。アクセルを開けると唐突にリアが流れ出し、いきなりスピン。カウンターを当てる反応すらできませんでした。しかも電子制御入っているのに。

その後も、カウンター当てるがスピンを繰り返し、1周目は終了。ケイマンTの「敏感」の洗礼を受けました。

インストラクターから「カウンターの量が少ない、アクセル操作が雑」という指摘を受けて、2回目に挑戦。

今度は車の挙動を感じながら、慎重にアクセルを開け、滑り出しを感じたら、ほぼフルカウンターをあてると、スライドが止まりました。それを3回くらいは繰り返すことができ、半周くらいは流しながら走れましたが、やはり途中でスピン。下手くそでした。

インストラクターから「ちゃんとスライドを止められるようなったので、良かったですよ」と慰めて頂きましたが、正直がっくり来ていました。

上記のコースを90分間で周るのですが、おなか一杯でした。結構疲れます。首も痛くなりました。

⑤体験してみて
制限速度あるとはいえ、全開加速やフルブレーキ、ドリフトなど車へ負担が掛かることを行いますので、タイヤ、ブレーキ、ミッションがかなり痛むはずです。それをこの価格で、しかもインストラクター付きで行うのですから、これはバーゲンプライスと言っていいと思います。

また半年後くらいに、再度ケイマンTで挑戦して、ドリフトコースを1周つなげられるようになりたいと思います。

下の写真を妻に見せたら「まあ、素敵な車」という反応だったので、「じゃあ、900万円だけど買ってもいい?」と聞いたら、いつもの塩対応でした...

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ケイマンTと筆者

2. テスラ モデルX
「大人の遠足」のもう一つの目玉、Anycaで借りた「テスラ モデルX」(以下モデルX)の試乗です(オーナ様への連絡、クルマの引き渡し、返却は、全て近未来予想図メンバーのRockさんのお世話になりました。ありがとうございました)。

この車で都内からPEC東京へ、おじさん3人で向かいました。

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Anycaで借りたテスラ モデルX

テスラの中でもSUVの位置づけで、最大7人まで乗れる3列シートを備えています。SUVですが、0-100kmが3秒程度という強烈なパワーとトルクの持ち主です。

まず、助手席に乗ろうとしたらドアの開き方がわかりませんでした。一般的な引っ張るドアノブでなく、ドアノブみたいに見える「銀色のバー」を押し込むと電動で開きました。閉めるのも内側のドアノブ的なレバーを引くと、電動で閉まります。

後部座席も、「銀色のバー」を押すと開くのですが、普通には開きません。なんと上の写真の通り、ガルウィングになっています。閉めるときは、センターピラーのボタンを押すと閉まります。

同乗したメンバーがスムースに車に乗り込めるようになったのは、帰りの「海ほたる」で休憩した時です。

車に乗り込むところから独創的なモデルXですが、走り出すと意外に普通でした。EVですのでモーターでスムースに走るのですが、最近のHV車に慣れていると、それほど違いは感じないと思います。エンジン音が聞こえない分、タイヤからのロードノイズ、フロアーの振動、内装の軋み音の方が気になってしまいます。また22インチという大きなタイヤを履いている為か、路面からの突き上げは強めです。NVHについては、既存のメーカーの同クラスのクルマの方が優れていると思います。

でもモデルXというかテスラの魅力は、そこではなく、先進的な「オートパイロット」です。今回、行き、帰り共に、アクアラインの渋滞にはまりましたが、「オートパイロット」でストレスなく過ごすことができました。

渋滞中「オートパイロット」をセットすれば、アクセル、ブレーキ操作はもちろん、車線の中ならハンドル操作まで自動で行ってくれます。追走している前走車との車間を一定に保ち、前走車が停止すれば、それに合わせて停止します。そして前走車が走りだせば、自動的に走り出し追走します。

この制御が、予想よりはるかに洗練されていました。とてもスムースに確実に減速、停止、再発進してくれます。これなら渋滞も怖くないです。もちろん、ドライバーは前を見てハンドルを握っていないといけませんが、手動運転で渋滞を走行するよりは、圧倒的にドライバーの負担は少ないはずです。もし、テスラを買ったら「オートパイロット」は、絶対に追加すると思います。逆に「オートパイロット」を追加できないのであれば、テスラは買わないと思います。

今回借りたモデルXのディスプレイには、「ソフトウェアをアップデートしますか?」というダイアログが時々出ていました。アップデートしたら新機能が使えたかもしれませんが、借りた車ですし、アップデートして動かなくなったら困りますので、毎回キャンセルしていました。

ソフトウェアのアップデートで機能が強化・改善していくので「スマホみたいなクルマ」といわれることが、良くわかりました。前にNVH対策が今一、と書きましたが、とても乗ってられない、というレベルではなく、最近のクルマとしての快適性は十分に備えていると思います。

既存自動車メーカーの技術者も引き抜いて、クルマを開発していると聞きますので、もっとNVH対策に投資すれば、良くなると思いますが、テスラはそうせず、投資を先進的な機能を提供するソフトウェア開発に集中し、既存自動車メーカーでは実現できていない、未来的な機能をいち早くユーザに届け、差別化を図っているのだと思います。ユーザも未来的先進機能が、「今」使えることが一番の価値と考えているのでしょう。

走る、止まる、曲がるの基本性能が、車にとって重要と考えてしまうクルマ好きおじさんたちとの価値観とは、対極にある乗り物だと思いました。

3. まとめ
9月の初めくらいに「近未来予想図 自動車部」が立ち上がり、すぐにオフ会開催の話になりましたが、この頃は緊急事態宣言真っ只中で、安心して安全に開催できるかわからない状態でした。

その後、急激に新規感染者数や重体者数が減少し、緊急事態宣言が解除され、今回無事に開催することができました。本当に良かったと思っています。

自動車部メンバーからは、次回のオフ会企画の話も出ており、このまま感染防止の対策は気を緩めずに行い、また皆で集まりたいと思います。

「大人の遠足」は最高です😜

以上


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