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リアル会議と仮想会議の融合

【近未来予想図 2021年10月未来予想イベント向け記事】

1. はじめに

2021年10月未来予想イベントは「5年後…仮想と現実はどう融合している?」です。

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エッジが立つどころか、先週末に腰を痛めて真っすぐすら立てませんが、予想してみることにしました。

2. Horizon Workroom

何をテーマに仮想と現実の融合を予想するか考えてたら、ケビン松永さんから「近未来予想図のHorizon Workroomイベントやります」という通知が近未来予想図サロン内でありました。

Horizon Workroomとは、Facebookが開発した仮想空間の会議サービスです。

Oculus Quest 2でのアクセスが前提のサービスですが、無しでも「観客」として参加はできるとのことで、物見遊山で参加してみました。以下当日Youtubeライブです。

当日、のらえもんさんは諸般の事情により不参加で、仮想オフィスにアバターで登場されたのは、ケビン松永さん、shinさん、ひいらぐさんの3人で、私を含めた他の非VR参加者は、アバターは無く仮想オフィスをビデオ会議の様に眺めていました。マイクオンにすれば、仮想オフィスの方々と会話することはできます。

そんな外野からの参加でしたが、それでも色々発見がありました。

・VR参加者の現実の動作がアバターにも反映され「それらしく」動く

 Oculus Quest 2に搭載のセンサーやカメラで、頭や手の動きを検知して、アバターが「それらしく」動きます。また喋る声に合わせてアバターの口も動きます。VR参加者の方の話では、目の前に実際の人がいるように感じるとのことでした。

・他のアバター話すと、その方向や距離感で声が聞こえる

 外野から見ている非VR参加者には、だれが話しているか声色以外では判別できないのですが、VR参加者には話し声がアバターが座っている方向、距離から自然に聞こえて、だれが話しているかわかるそうです。

・VR参加者同士で目線があって会話できる

 これは凄い気づきでした。普通のテレビ会議の場合、参加者は画面を見てカメラを見ない為、目線が合うことはありません。小学校から教えられている「会話は相手の目を見て話せ」ができないわけです。それがビデオ会議が好まれず「やっぱり出社だ!」になってしまう原因なのでは?と思います。

・VRで参加すると開放感が得られる

 これはVR参加者のひいらぐさんが仰っていました。仮想オフィスとわかっていても、綺麗で開放感があるそうです。私の会社は原則テレワークになり、もう1年半程、テレワーク部屋の2台のディスプレイを眺める生活が続いています。仮想空間とはいえ、綺麗な場所や景色の中で仕事ができたら、かなりの気分転換になるのでは?と思いました。

当初「まあ、フォートナイトやマイクラくらいのモノだろう。Oculusまで被ってまで使う人いるのか?」と思って言いましたが、想像以上に「人が居て会話する空間」を再現しているようです。特に「目線が合う」、「開放感が得られる」には驚きました。新しいものや技術は、思い込みで拒絶しないで、まずは使ってみる、体験してみるが重要です。あ~Oculus準備して参加すれば良かった!

3.疎外感

コロナ禍前の話になりますが、私の職場は、それぞれ1時間ほど離れた距離で、複数の事務所に別れていました。そのため移動時間が取れず、会議が行われる事務所に行けないときは、音声会議かテレビ会議での参加となることが多かったです。

この形で会議に参加すると、必ず「疎外感」を感じていました。会議室に設置されたマイクの性能が悪く発言が良く聞こえないし、そもそも名乗ってくれないので誰が話しているのかわかりません。さらに会議が白熱すると、会議室参加者同士での議論が中心になり、司会者がよほど考慮してくれない限り遠隔参加者は忘れ去られ「疎外感」を感じました。

コロナ禍で全員テレワークになり、音声会議やビデオ会議が基本となった為、今はとても会議に参加しやすく、疎外感を感じることはありませんが、今後は、再び事務所の会議室+遠隔参加が復活し、疎外感を感じることが増えるのではないかと危惧しています。

4. リアル会議と仮想会議の融合

現在でも会議室に居る参加者もOculus被って、Horizon Workroomの仮想会議室に入れば、遠隔参加者と自然な会話はでき、疎外感はなくなりますが、会議室の参加者は「なんで会議室に居るのに、こんなの被って目の前の人と会話しないといけないのか!」となってしまうと思います。

だからといって遠隔参加者のみHorizon Workroomで参加し、その画面を会議室から見る形では、今と同じ「疎外感」を感じることになると思います。

そこで、以下のようなリアル会議と仮想会議の融合を考えてみました。今はまだ実現できないと思いますが、今後5年間の技術の進歩を期待しています。

・会議室には、参加者の位置、動き、声を収集する、カメラやマイクや何かしらのセンサーが複数設置されている。

・これらの設備を使い、会議室参加者は特別な装備を付けなくても、仮想オフィス上にアバターとして参加させることができる(個人とアバターの紐づけは事前に必要)。

・会議室参加者からは、会議室の壁に設置された大型ディスプレイ内に、遠隔参加者のアバターが座っているように見える。また、遠隔参加者の声は、空間オーディオ技術により、方向や距離感が再現され、「そこ」に居るように感じることができる。もちろん、目を見て会話することができる(図1)。

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図1 リアル会議と仮想会議の融合(会議室側のイメージ)

・遠隔参加者は会議室参加者をアバターとして見れて、会話することができる。会議室参加者同士が白熱した議論を始めても、アバター同士が議論しているように見えて聞こえるため、そこに割り込みやすく、疎外感は感じない(図2)。

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図2 リアル会議と仮想会議の融合(仮想オフィス上のイメージ)

5. まとめ

最近、「ハイブリッドワーク」がバズワード化しています。テレワークの快適さ・柔軟さと、オフィスワークのコミュニケーションの良さを両立させる働き方の様ですが、テレワーク派社員とオフィスワーク派社員の分断を生んでしまうのでは?と思っています。

リアル会議と仮想会議を融合させることで、テレワーク派社員とオフィスワーク派社員の壁をなくして、皆が同じ方向を向いて働けるようになれば、と思っています。

以上

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