100点よりすごい60点!

みなさま、明けましておめでとうございます。

担当プロジェクトの関係で、大晦日まで仕事、今日も残りの対応で、お正月とは「どこのどちら様ですか〜〜?」って状態。わくわくなんてまったく味わえないまま、いきなり新年を迎えました。笑

でも、人より一歩遅れた年越しだけど、ちゃんと気持ちを入れ替えて、しっかりと新年を迎えるぞぉ〜〜と決め、午後からは掃除もし、「どんな年にしたいか」なんてことも思いながら、少しゆっくりと過ごしています。

今年は、新しいチャレンジをたくさんしようと思っていますが、その中の一つが、noteでたくさんの人とつながり、つたえていくことです。

そして、さっそく今日から始めよう〜っと!


(いきなりですが、笑)3ヶ月前に、新しく後輩がチームに加わりました。

新しいチームになり、いろんな新しい経験の連続でしたが、そういった中で特によく思い出すのが上司のことでした。

教わる立場にいるときは、教えてもらうことを理解し、行動してみることに精一杯で、「つまり、ここが大事だなあ」と俯瞰してみるだけの余裕をまったく持てていませんでしたが、今度は、自分が分かっていることを、人に伝え、相手ができるようにしようと思うと、学んだことを客観的に分析したり、言語化したりするので、当時、上司が言わんとしていたことがより理解できたり、ふとした瞬間に、「その時、教えてくれたのは、こういうことだったんだなあ。」と思い出すことが多いです。
その中で、最近良く思い出すことがあります。

「60点の原理原則」だと上司が教えてくれたことです。

後輩への業務のトレーニングが一通り終わり、少しずつ仕事を任せているのですが、時々、もってくる提案がどうしてもまったく考えていないように見えてしまうのです。
本人としては手抜きをしたわけではないことを良くわかる。でも、それで「良し」とすれば後輩の為にならない。ついつい、「もっと深く考えてよ!」と言ってしまったある日、ふと自分が今のプロジェクトに入りたての時のことを思い出しました。
入社して3年目の時に、今担当しているプロジェクトに初めて参加しましたが、初期の頃は、仕事の進め方などまったく身についていなく、こういったことが良く起きました。

とにかく熱意と責任感で一生懸命仕事をしていましたが、プロジェクトマネジメント経験も知識もなく、なかなか思い通りに取引先や社内の人を説得できない、何か依頼しても動いてもらえない。結局、一人でどうしようもなく、当時の先輩に報告し「どうすれば良いですか」と答えを求めてしまいました。そして、決まって返ってくる言葉は「プロジェクトの責任者として、君はどうしたいの?もっと考えてから質問しに来てよ。仕事を人に丸投げしては、ビジネスパーソンとしての成長がない」。
確かに、先輩の言う通りで、自分で何も考えず、先輩の指示に従って動くだけでは、自分がこの仕事をする意味がない。難しい課題でも、自らチャレンジすることで学びにつながる。そう思ううちに、今度は、「自分の力でしっかり答えを出さなきゃ。先輩に聞くなんて無責任すぎ。」と一人で悶々と悩み始めました。問題が発生しても、どうやって解決したいかという提案も同時に出さないと絶対ダメと自分に言い聞かせ、何日もかけてなんとか自分の納得いくような資料を作りあげて、先輩に見てもらいます。すると今度は、「全然違うよ。今回、○○様と議論する内容はこういうことではない。何でもっと早く聞かないの?」とダメだし。結局またイチから作り直すことになったことが何度もありました。

「考えなく」ても「考え過ぎ」てもダメ。一体、どのタイミングで、どこまで考えてから相談すれば、仕事をスムーズに前に進めることができるのか、しばらく悩んでいました。

その時に、どうしたら良いか分からず困っている私をしばらく見守っていた上司が声をかけてくれ、教えてくれたのが、「60点の原理原則」でした。具体的にどういうことか、ここから少し詳しくお伝えします。

まず60点でいい

自分はこの仕事をどうしたいのかということをまったく考えていない、もしくは考えが圧倒的に足りない。こういった状態を例えば10点、20点だとしましょう。
この10点、20点のアウトプットでは、相手の判断してもらったり、アドバイスをもらう為の素材が揃っていない為、相手からすると何を相談したいか、どこで迷っているのか理解してもらえず、議論は前に進みません。
しかし、100点を目指して時間をかけて作った案を見せても、相手が考える方向性と違っていれば、「そもそもこういう話ではない」と前提から引っ繰り返されまる。つまり、0点の振り出しに戻るのです。

だから、最初に目指すのは60点。

まずは60点が取れるアウトプットをつくり、相手(上司、同僚、もしくはクライアント)が同じ案件について思い描いている方向性と合っているかをすり合わせます。
そこから、次のステップでもっと盛り込むべき要素はどういったことがあるか、といったことについてアドバイスをもらう。そして今度は80点を目指したアウトプットを持って再度すり合わせる。次に100点を目指す。という考え方であります。

ただし、その60点は本当に「60点」?

ここで大切なことが一つあります。
60点とは、厳密には作成途中の「中途半場なアウトプット」ではないということです。仕事を前に進める「望ましい60点」とは、相手が知りたいことがきちんと提供できていて、及第点を取れる60点であります。

要するに、
• 「私が進めたい方向性は、正にこういうことだ」と相手に思わせること
• 進める方向にずれがないので、次の80点や100点までの完成イメージが沸き、相手を安心させられること

この2つが達成できれば、及第点が取れることになります。この60点に更に、考えなければいけないけど、本質ではない部分(残りの40点)が加わることで、100点満点の完成物となるのです。

60点=及第点=本質
本質=相手が聞きたい事+自分が足りない40点を明確にできる事

こういったことが分からず、私は実は残りの40点(考えなければいけないが本質ではないこと)を考えることに頭を悩ませ、及第点を押さえに行くことに時間が割けなくなり、結果的に先輩要求していたものに、なかなか近づけていなかったのです。
 
自らが納得できないものを人の前に出すのはそもそも論外。仕事に取り組む姿勢が問われ、信頼を失うことにつながります。一方で、仕事への責任感が強く、最初から「自分も相手も納得する完成度の高いもの」を目指すが故に、なかなか仕事が前に進まないといった罠に陥るのは避けるべきであります。
「納得するもの」と「成果につながるもの」は厳密には違うもので、仕事で目指すべきは「成果につながる」アウトプットであることは言うまでもないでしょう。「60点の原理原則」を学び心がけることで、頑張りを確実に「成果」へ昇華させる経験をしたことが何度もありました。

また、一見すると、何度も確認しなければいけず、自分と上司、クライアント全員にとって時間と労力がかかり過ぎている、物事の運びが遅いように思えるかもしれません。自分もそう思っていました。

しかし、相手との認識を揃えることができるので、ラストミニッツになってから急に大幅の修正が発生ことが避けられますし、相手がこの件が今どこまでどのように進んでいるのかが把握できるので、安心していられる為、「この人に仕事を任せたら、安心できる」という信頼に繋がり、結果的にみれば、この「60点の原理原則」で進めた仕事が、最も効率的に成果に繋がるものとなりました。

という訳で、今年も、いきなり100点よりまずは確実に60点をとることを目指して、いろいろなことを丁寧に進めてみようと思います!

皆さんもぜひ、60点の原理原則、試してみてはいかがですか〜


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