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7年前の昨日

7年前の昨日、君はまだ生きていた。
少しだけ揉めていたけれど
君は少しだけ元気がなかったけれど
そんなのいつも通りだと思っていた。
死んでしまうなんて思ってなかった。
もう会えなくなるなんて想像もついてなかった。
いつか別れが来てしまう日が来たとしても、またどこかで会える可能性は残されたままなんだと疑わなかった。

確か、最後に会った時向かい合ってご飯を食べなかった。
突然駅まで来た君は駅からの帰り道、夜空を見て泣きそうになった。初めて見た顔だった。
それを振り切るように首を横に振り「大丈夫。」と言った。
全然だめだったんじゃん。
もう手遅れだけど、今更何もできないけど
君が選んだ道なのかもしれないけど、
私が今できることはもう「後悔」しか残っていない。

君のために何もできないことが辛い。
どんなに探しても君は絶対に見つからない。
話しかけても答えは絶対返ってこない。
7年が経ってね、息ができなくなるほど辛い日々ではなくなったけど、
でも、どんな形でもいいから生きていて欲しかった。
私の希望だけど、生きていて欲しかった。

今から君のお墓に行く。
私たちが暮らした街を通り過ぎてさ、君の育った街に行くよ。
私が初めて君の育った街に行った時からもう君はいなかった。
その日があんたのお通夜だったから、それからずっとずっと君は不在。

会いたいよ。
ずっと一緒にいようって言ったじゃないか。
愛してる。

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