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【E-M10】コダックブルーの系譜


シリーズ【マガジン:E-M10はいいカメラ

前回の続きです。

写真における青の表現は、深みのある青から浅い水色までさまざまです。

この写真は1998年の鹿児島旅行の時に撮った写真です。

YASHICA FX-3super2000 + CarlZeiss Tesser 45mm、すなわち銀塩写真の紙焼きをスキャンしたモノです。

桜島フェリーを海を入れて撮ったのですが構図はかなり甘いですね。
それでも……この鹿児島の海の黒々とした青さをちゃんと映し取ってくれています。

旅の記憶をするときに、忘れられない色の記憶というものがあります。

だから、カメラで写し取るときにはその色が記憶にしっくりくるものにしたい……なんて考えます。

さて、オリンパスのカメラはフォーサーズのころはコダックのCCDセンサーをつかっていたため、青色に独得の深みがありました。もともとはコダクロームというフィルムの色味を伝承したモノです。

そう、これがコダックブルーと呼ばれるものです。

その矜恃(プライド)があるのでしょうね。
僕が最初に空を撮ったときに思ったのは「なんて綺麗に青空がとれるんだ!」という感想でした。

E-M10で撮影して思うのは、他のデジカメをしらないからなのかもしれないのですが、とにかくノイズが少なくてさらに色乗りがいい。色乗りがいいだけでなくてなにか独得のコントラストや深み・階調表現があるような気がするんです。

例えば、このJR九州のカモメをとった一枚ですが……

白の階調のつけかたに独得の雰囲気があるんですね。グレーから白に映るときに妙なマッハバンド……つまり階調ジャンプがあるんですが、それが凄く適切というか。

レンズだけではなしえない、この絵作りが僕はとても気に入っています。
まぁ、個人的な感想に過ぎませんが。

オリンパスのブルーはやはり、コダックブルーを意識してその伝統がちゃんと伝承しているような気がします。

青空を青く撮りたいときは太陽を背中にして撮ると青がことらさひきたつわけですが、そうやって撮ると青がとても深い感じになるんです。

高山に登って青空をとると、空の青色が深くなる(=宇宙に近くなるので青色が宇宙の黒色に近づき濃くなる)のですが、ちょうどその感じな気がします。

だからといって、赤も青も黄色も緑も決して飽和せずにシャッターを押したらいい感じで色のりしてくれる……

システム全体がコンパクトなので気楽に持ち歩いて、気楽に移せる。それでいて、コンデジとは段違いの……作品にもなりうる画像が手軽に撮れる。

ほかのカメラをつかったことがないままに断じるのはなんですが、そんなE-M10はいいカメラだと感じます。


今回はどうにもこうにもまとまりのない雑感に終わりました。
次回……次回は花でもとってみましょうか。


いや、花じゃなくなりました。


続く


空の名前


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