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生涯賃金を引き上げるために必要な1つの表のつくりかた

もうすぐ3月の就活解禁に向けて就職活動する学生さんが多いかと思います。もちろん転職活動される方も季節問わず常時いるかと思います。仕事の判断軸で大事なポイントに「給与」を念頭においている方は多いのではないでしょうか?今回のnoteではちょっと給与について大事なことを書きます。



給与について、年間の総支給額ももちろん大事だと思いますが、1番大事なのは生産性を意識すること。すなわち「1時間あたりでどれだけ価値を生み出しているか」が大事なのです。

現状の給与を確認

サンプルで添付の表を作ってみました。A社→B社→C社の順で転職したとします。

給与の時給換算表

年間休日数や1日の労働時間は企業ごとで異なります。また固定給の内訳には家賃手当の有無や、みなし残業が込みかどうかなどがあり、これらの内容から毎月もらえるベースの給与が決まります。
これらの情報を一目で見れるように常にまとめておくことで、自分は本質的に会社内で昇給しているのかどうか、転職することで本当に給与が上がっているのかどうかが明確にわかります。
特に注目すべきはB社からC社に移る時です。総支給額はC社の方が高いですが、時間換算を見るとB社の方が生産性が高いということがわかります。恐ろしいのは、額面に釣られて転職をしたら結果的に生産性が悪くなったという可能性もあり得るのです。金額面で単純に比較をするならば、B社で残業時間を伸ばすか、B社にいたまま副業を始めるかした方が高い生産性で仕事ができる可能性があります。そこは判断を誤らないように気をつけるべきポイントですね。

表の作り方

これらの情報は労働条件通知書に書かれている情報を単純に表に埋めて加減乗除して簡単に出せます。
・B列は1日あたりの労働時間数を書いています。サンプルでは休憩なしの想定で書きました。
・C列は年間の日数から休日日数を引いた数を入れています。労働条件通知書や募集している会社であれば求人概要等に記載があるかと思います。
・D列はB列×C列です
・E列はみなし残業時間を年間に乗算した数値です。労働条件通知書もしくは場合によっては直前の給与明細等にある場合もあります。
・F列は月間の固定給です。これも労働条件通知書や直前の給与明細に記載があるでしょう。サンプルでは家賃補助等は込まれている想定で作っています。
・G列はボーナスの金額です。その他特別賞与があれば入れてもいいでしょう。
・H列はF列×12+H列の合計です。残業代なしの場合の年収になります。
・I列が年収H列を時間数D列で割った金額になります。残業1時間あたりとは異なる金額が出ると思いますが、正しいです。このI列があなたが1時間働いた時の時給になるのです。


発展編としてこの表をアレンジして、休憩時間や前後の拘束時間を加えてもいいですし、交通費や住宅手当などを差し引いた真の労働における価値で計算して使うこともできます。もちろん保険や税金を差し引いた手取りに近いベースで作ることも発展的にやってもいいでしょう。
この可視化をするかしないかで一生で受け取れる金額が大きく左右するため、早いうちに取り掛かることをお勧めします。ワークライフバランスや子育て・介護しながらの労働を意識している人は特に必須の考え方になるでしょう。

時給基準

このI列の金額を数百円あげるだけでもサラリーマンってめちゃめちゃ苦労することは、すでに働いている方は理解できるかと思います。それだけ自分の時間価値を高めることって簡単にはできないのです。
ちなみにI列の金額が4000円を下回る場合はキャバ嬢の平均を下回るらしいです。仮に8時間労働120日休日で働く場合は年収784万円稼いでいないとサラリーマンはキャバ嬢の平均にたどり着けないのです。遊んでいる場合ではないですね。


また、I列の金額が1072円を下回る場合は現在の東京都の最低賃金を下回ります。1番低い県は820円です。脱サラしてフリーターの方が稼げるって場合も少なからずあり得るのです。

時給を高めるために


サラリーマンの平均時給は一般的には約2000円と言われています。役職者になると平均時給は約2700円と言われています。大企業の役員クラスになると時給7000円以上のクラスもあり得るそうです。
まずは時給2000円を下回っている人は、最速で2000円まで上げられる工夫をしましょう。

・残業をせずに安定した成績を出して査定での交渉材料にする
・圧倒的に業績を出す
・資格手当があればものにする
・転職して好条件のところに移る
・役職を上げる
・深夜帯や時間外など特別で支給されるものがあればそれらがとれる方法を模索する
・会社で賞などの制度があれば狙う
・脱サラする

難易度はともあれ上げる工夫はたくさんできます。圧倒的に成果を出して転職して好条件な場所に移ってしまえば、数年で給与は上がるでしょう。

年収1000万をゴールにしなくていい

年収400万円前後の人と年収1000万円の人には大きな能力差がないと言われております。これは並な人間でもキャッシュフローが安定している大きな金額が動く会社で仕事をしていれば、必然的に給与が上がるからです。逆に、M&Aで大規模な交渉ができるスキルセットや同等のレベルを持っている人でも個人店でパティシエをやっていたら年収1000万円を狙うのはかなりハードです。


理由はそれだけではありません。某企業で噂されているような激務だけど給与が高いという会社は常日頃から話題に聞くことは多かれ少なかれあると思います。睡眠時間や休日を削って年収を上げている人も一定数はいるため、働けば年収1000万円クラスというのも十分に狙えます。
しかしながら、年収1000万円をゴールにしてしまうと生産性が目的に置かれないため、本質的には高収入とは言えないでしょう。徹夜を伴う激務だったとしても時給が2000円か4000円で総額は大きく違います。同じ業務で1日16時間で時給2000円で稼げる人と1日8時間で時給4000円稼げる人では圧倒的に後者の方が生産性が高いです。彼氏彼女が年収1000万円だけど激務すぎてかまってくれないってつらいですよね。(金づるとしてしか見ていない場合はさておき。。)


そのため、1000万円の年収を手にする手段として時給を高めるとことを目的におくことが、自分の市場価値を高める上で大事になるでしょう。

就活生とかは早いうちに会得しておくことでキャリア構築においてかなり重要な知識になるかと思います。
プロサラリーマンとして世の中で活躍しましょう!!

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