お疲れ様です、イサシキです。
端的に申し上げますと、今年のシカゴカブスは正直言ってどっちつかずのトレードデッドラインを迎えることになるでしょう。
日本時間7月19日現在で44勝50敗のナ・リーグ中地区3位。首位ブルワーズとは7.5ゲーム差を追っている状態です。今オフにはダンズビー・スワンソンらを大型補強を敢行し、ファン待望のフランチャイズプレーヤーとのエクステンションとなったニコ・ホーナーとイアン・ハップを引っ提げて脱リビルドモードを目指した今シーズンでしたがなかなか結果が伴わず。得失点+33はナ・リーグ中地区でも唯一のプラス指標ですがチームの好不調の波がかなり激しく、踏ん張りどころで勝ちきれない場面も目立ちました。
カブスのオーナーであるトム・リケッツ氏、編成総責任者のジェド・ホイヤー氏らもそんな現状を憂いている中での決断をするとなれば、かなり難しい判断を迫られることになるでしょう。実際に今回ばかりはホイヤー氏も頭を抱えているようです。
ということで様々な観点から、カブスが今夏に迎えることとなるであろう事の顛末を予想しようと思います。
筆者は”Seller”寄りの考え
まず「買い手」になったところでカブスに残るものは何でしょうか?
首位から離れた位置でシーズンを過ごしているカブス。確かにまだ勢いに乗ればブルワーズやレッズを追いかける力はあるように思います。
現在カブスの中でも弱点となっているクローザーとブルペン陣、そして長打力のある選手を2~4人加えればおそらく戦える陣容になって首位争いを目指すことはできるでしょう。大逆転ディビジョン制覇もあり得ないことはありません。
私の答えは残念ながら「否」です。決して選手たちや首脳陣を責め立てるつもりはありませんが、まだそのようなコンテンダーになるには足りないものが多すぎるように感じます。
思えば世界一に輝いたチームを大解体してリビルドに突入したのは2021年。チームの顔であったアンソニー・リゾ、クリス・ブライアント、ハビアー・バイエズらをトレードで他球団へと送り出し、現在ではその見返りとして獲得したピート=クロウ・アームストロングやケビン・アルカンタラらも順調に成長を重ねている現状。また昨年はレンタルリリーバーとして復活させたデービット・ロバートソンでベン・ブラウンを獲得する好ムーブを見せるほど将来に向けての蓄えをカブスはしていたはずです。
ですがそのプロスペクトたちが成長してくるのはどの球団も同じです。現にレッズはエリー・デラクルーズらの台頭によって勢いあるコンテンダーへと変貌を遂げ、ブルワーズやパイレーツには粋の良いMLB Readyの選手たちが多く戦力の底上げも可視化できる状態に。現在こそ沈んでいるカージナルスも主力選手と若手の融合が両立しやすい球団体制になっているように感じます。
プロスペクトが育つことはもちろん良い事ですし、トップチームにスワンソンのようなスター選手が入ってきた事もプラスですが、今年は頑張ってもワイルドカード争いに加われるかどうかが関の山。しかもそこに到達するには激戦区の東地区と西地区のコンテンダーと同等の成績を残していかなければなりません。となればこの夏は「売れる選手を売り、買える選手を(出来るだけ対価を抑えて)買う」という両面的なムーブメントが必要になるという結論に辿り着く方が出てきてもおかしくありません。
ということで私は言いたいことを言い切りました。ここからは各メディア等の報道も照らし合わせながら、トレード候補になり得る選手や予想される対価、売られそうな選手に関しては予想移籍先を記していきたいと思います。
また、トレード市場はもちろん1日で大きく動くこともありますので、今日からは1人ずつ紹介したいと思います。
今日の候補はこの人!
明日はこちらも市場をにぎわしている「あの投手」について予想します!