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【CHC】2023トレードデッドライン考察 最終日

さて、4日間かけた筆者の怠惰により、この考察も最終日になりました。
今回はカブスが「買い手に回った」場合を考察します。
正直ここまで4日連続でアップした内容は薄いものばかりだったと思いますが、好きな球団が買い手となればやる気も出てくるってもんです(失格レベルの発言)

ということで、買うとすれば誰が候補になるかを挙げていきます。

買うとすればこのポジション

①クローザー経験のあるリリーフ

こちらの画像のメンツを見ていただければわかると思いますが、とにかく今のカブスには経験豊富なリリーフが少ないです。

クローザーとして定着してきたアルゾレイもシーズン途中からであり、ここからもしプレーオフ争いに加わるとすれば若干の不安要素もあるでしょう。

まあ要するにアルゾレイが不安であれば
他のリリーフ投手なんてみんな不安です

それを鑑みた際に、やはりクローザー経験豊富なリリーフ投手を獲得するのがカブスの最優先事項になると思います。まるで16年にヤンキースからアロルディス・チャップマンを獲得したような状況と似ています(あの時とは戦力差が半端なく開いていますが…)。

となればダブつきのある外野手のプロスペクトを売りさばいて、獲得する価値があるポジションでしょう。そしてリリーフ市場はFAでもトレードでも迅速な動きで獲得しなければTier1クラスの投手は獲得できないでしょう。現状勝率5割近辺のカブスがもしその手のリリーバーを獲得できれば、一気に試合後半の戦い方をアドバンテージにできる可能性も高まります。

もし獲得できなくても、アルゾレイらを支えられる優秀なセットアップタイプのリリーバーを獲得するべきだと思っています。

➁長打力のある打者

※WARは守備で稼いでいる選手が…

打撃の主要チームスタッツを見てみると、出塁能力と得点能力に長けているのがよくわかりますが、やはり長打力は若干見劣りするでしょうか。

長打力はゲームの空気を変える力を持つ、まさにゲームチェンジャーになれる力だと筆者は考えています。現在カブスで長打力のある打者で言えば、クリストファー・モレル、コディ・ベリンジャー、パトリック・ウィズダムというところでしょう。前者2人は本塁打数もそれぞれチーム2位(16本)と3位(15本)と十分な値であり、長打率も.540台と素晴らしい成績を残している反面、後者に関しては本塁打数こそチームトップ(17本)でありながら確実性を欠いた打撃で打率が.192と低迷しています。まあ1割台でも良いから50本塁打打ってくれれば良いと思っている選手なので想定内ではありますが…

それを考えたときに、やはり本塁打を打てる選手は必要でしょう。本来であれば鈴木誠也やトレイ・マンシーニに求められていた部分でしたが、2人揃って打球が上がらないという具合に苦しんでおり、後者に関しては試合への出場機会が激減しているため、巻き返すモチベーションを作るのも難しい状態でしょう。

ポジションは特にこだわる必要ありませんが、ニック・マドリガルをサードのスタメンで使いたい(実は長打率も6月は.472)一方、やはり脚のケガには今後も不安が付き纏うと思うので、獲得するなら3Bでしょうか。
勿論モレルを3Bにコンバートさせることも可能ですが、現状でプラス評価を叩き出しているのは2B守備DRS+1ということを考えれば、打撃に軸を置かせてDH時々2Bの起用が本望だと感じます。

ということで、この2つのポジションに絞ってカブスの補強選手を考察してみたいと思います。

1人目:Josh Haderジョシュ・ヘイダー

サンディエゴ・パドレス所属 残り半年(2024:FA)
<今季成績>
40試合 38イニング 24セーブ ERA0.95 WHIP0.947
K%:38.4 BB%:13.2 奪三振:58

真っ赤ではないですか!さすが~

まあ妥当なところから入ればこの選手を語らないわけにはいきません。
ヘイダーの支配的な投球能力はどのチームにとっても喉から手が出るほどの存在。四球でランナーを溜めても力で三振を奪う姿はまさしく「クローザー」でしょう。

現在ヘイダーが所属するパドレスは49勝54敗でナ・リーグ西地区4位。今オフにFAを控えるスネちゃまことブレイク・スネルや、大型契約の多い中でセルハイ状態となっているキム・ハソンらのトレードが噂されている状態です。

現状パドレスもまだWCを追える位置にはいます(6.5ゲーム差)し、何より近年の大補強でぜいたく税のラインは第3ラインを超えており、このままでは2024年のMLBドラフトでの1巡目指名順位が10個下がることとなります。それだけオールインしたシーズンをみすみす逃すわけがないという意見が出るのも頷くことはできます。

カブスにとっては手薄な左腕リリーフ、そして待望のクローザーを獲得したというだけではなく、同地区のブルワーズに在籍していたころから天敵と言えるクローザーを獲得することになるので、カブスファンにとっても大きな反響を呼ぶことになるでしょう。

つまりヘイダーの獲得は、今季はプレーオフ、
そしてディビジョンチャンピオンを狙うという合図になるからです

過去のnoteでも報告しましたが、昨季終了後の会見でジェド・ホイヤー氏は「リリーフは自前で育てたい」という意志がある発言をしていましたが、そんなことを言ってられる立場ではありません。というより買い手に走るならなりふり構わず買って欲しいんです。だいたいボックスバーガーとフルマーで何とかなると思っているのがお門違いすぎましたよね。

ロバートソンやチャップマンの出戻りはならず、その他のリリーバーは積極的に動いていることを考えると、自分はこの先ヘイダー一択で特攻してほしいなあと思っています。

半年だとしてもヘイダーの支配力は破格です

見返りは球団傘下トップ30位以内の選手1~2人+アクティブロースターに入っているリリーフ投手(アルゾレイの可能性もあり)くらいになるかと予想。

<その他候補>
Wandy Peraltaワンディ・ペラルタ(ヤンキース) 残り半年
ヘイダーと同じ左腕であれば、ソリッドな活躍を見込めるペラルタも候補の1人と言っていいでしょう。奪三振をバンバンとれるタイプではありませんが、速球も速く、ゴロを打たせることのできるピッチングはカブス自慢のカチカチ内野陣にフィットします。
実際のERA(2.31)とxERA(4.78)の乖離はかなり気になるところですが、現状のピッチングを続けるだけでも大きな戦力となってくれるのではないでしょうか。
見返りは球団傘下トップ30位から1人or MLBReadyのプロスペクト1人と予想

<あまり現実味はないが…>
Liam Hendricksリアム・ヘンドリックス ホワイトソックス
残り半年(2024:Club$15MM)
Carl Edwards Jr.カール・エドワーズジュニア ナショナルズ
残り半年(2024:FA)
→現在IL入り中だが、復帰のタイムスケジュールが明確なのでTDL前にショーケースが行われる可能性も

2人目:Adam Duvalアダム・デュバル

Savantのデータ足りなかった…

「いや外野手いらねーだろ」と思ったそこのあなた。大丈夫です、あなたは何も間違っていません。むしろそれが正しい反応です。何ならボビー・ダルベック買ってくれよとかいうファンもいたりいなかったり…

しかし考えてみてください、例えば先述した3Bで長打を打てる選手…今夏であればナショナルズのジェイマー・キャンデラリオくらいしか思いつきません。複数年保有を目論むのであればマリナーズのエウヘニオ・スアレス残り1年半+クラブオプションなんて良い候補かもしれませんが、さすがに年俸がね…そしてカブスのフロント陣があの三振の多さを好むかと言われるとなおさら獲得に足踏みすることはほぼ確実。おまけに保有期間の長さからプロスペクトをゴッソリ持っていかれてしまえば本末転倒です。

であれば、長打を打てる確率の高い外野手を確保してベリンジャーの1B起用を促進したり好調トークマンやモレルとのプラトーンでDHを埋めるという選択肢が最もらしい理由かなあと考えました。

その際に打ててディフェンスもしっかりしていると言えば、このデュバルに白羽の矢が立ちそうな気がします。今季は左手首の骨折で出遅れましたが、6月から戦線復帰して42試合出場し.265/.331/.537 OPS.868ときっちり仕事を果たしており、本塁打も8本と上々の成績を残しています。
守備面はCFのOAAこそマイナスの値ですが、むしろこの年齢(34歳)でこなせることそのものがありがたい話ですし、RFであればまだOAAはプラスです。

レッドソックスの外野陣には吉田正尚アレックス・バードゥーゴジャレン・デュランロブ・レフスナイダーといった主力級の選手がずらりと並び、DH枠には好打者ジャスティン・ターナーが座るということを鑑みると、デュバルの放出も場合によってはあり得るのではないかと思いました。

但しレッドソックスは現在コンテンダーとしてワイルドカード争いの真っ最中。つい先日も余剰戦力気味になっていたエンリケ・ヘルナンデスを古巣ドジャースへとトレードして2投手を獲得したばかりです。となればここからは「買い」の動きが加速するでしょう。

しかも現在のレッドソックスは右の長距離砲が少なく、本塁打の多いラファエル・デバース、吉田正尚、トリストン・カサスは全員左打ちです。そのことを考えるとデュバルの放出には難色を示される可能性も高いでしょう。

見返りのパッケージにはレッドソックス側が若干枯渇している投手またはMLBReadyの野手プロスペクトを贈ることが予想されます。

例えばカブスで供給多寡を起こしている外野手プロスペクトのヨヘンドリック・ピナンゴやコール・ロードラ―投手であればクレイブ・キリアンあたりが候補となるでしょうか。いずれにしても残り半年の選手であるため、対価がそこまで大きくならなさそうなのはメリットになりますね。

とりあえずは静観で良いかも

今夏は売り手なのか買い手なのかがよくわからないチームが多(お前が言うな)、マーリンズやエンゼルスなどの球団以外はまだ動きが鈍い印象です。
カブスの場合は、とりあえずデッドラインギリギリまで戦況を見極めて動くことになるでしょう。

いよいよ貯金生活に入ったカブスに待ち受けるのは
「買い」か「売り」か…

リビルドを見守ってきた球団のファンとしては胃薬が手放せない夏になりそうです。


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