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【CHC】2023トレードデッドライン考察 4日目

今日は投手、野手共にトレードの可能性がある選手を一気に紹介します。

〈投手〉
Mark Leiter Jr.マーク・ライタージュニア 残り3年半(2024:Arb1)

叔父にアル・ライター(アルの息子はレンジャースのトッププロスペクトであるジャック・ライター)、父にマーク・ライターと野球一家に生まれた遅咲きのリリーバー。今季から空振りを奪えるスプリットを武器に対左の秘密兵器としてリードしている展開でのリリーフが増えました。

31歳とベテランながら、高い奪三振率(54.2%)を誇るスプリットを軸にどんな場面でも活躍できるソリッドぶりが期待できるので、カブスが売り手となれば、その保有期間も相まってそれなりの注目を集めるでしょう。

候補としては、かつてライタージュニアと同じようにスプリットを武器にチームのクローザ―としてワールドシリーズ制覇に貢献した上原浩治氏の元所属先であるレッドソックスや大きく守備での飛躍を見せているウィリアム・コントレラスが所属するブルワーズ、投手陣にもうひとアクセント加えたいヤンキースあたりが挙げられるでしょうか。

Julian Merryweatherジュリアン・メリーウェザー 残り3年半(2024:Arb1)

ブルージェイズ期待のプロスペクトだったものの、オフのブランドン・ベルト獲得時にDFA。そこからカブスがクレームで拾い上げたリリーバーです。

平均98MPHを計測するファイヤーボーラーではあるものの、今季はプラスして縦に割れるスライダーを中心に投球を組み立てたことが功を奏し、当初モップアップに甘んじる中で徐々に結果を残し、6月には勝ちパターンの一翼を担うまでにのし上がってくれました。まさにDFAドリーム

相変わらず四球は多い(BB%:11.2)ものの、投げているボールの質や奪三振能力は一級品。彼もライタージュニアと同級生&残り保有年数が長いことから、各球団に需要があると言っていいでしょう。

ライタージュニアとはまた違うタイプのゲームチェンジャーだと思うので、どのコンテンダーにも受けは良いでしょう。個人的にはこの手の投手を好むイメージが強いのはレンジャーズアストロズ、既にリリーフ投手を多く補強してはいますがマーリンズも候補には入ってくるのではないでしょうか。

Michael Fulumerマイケル・フルマー 残り半年

今季は開幕から1か月も立たないうちにクローザーから降格したり滅多打ちを喰らってゲームを終わらせてしまうといった悪い印象が目立ちますが、決してボール自体が悪いわけではありません。

4~5月にかけては新たに習得した(つもりの)スイーパー(Savantでは体感5割ほどカッターにされている)を投げすぎて、細かいコマンドが定まらずに打たれ続ける投球ばかりでした。それも案の定カッター判定された曲がりの甘いスイーパーを痛打されるというわかりやすさ。しかし6月以降は回転数の高い(平均2434回転)フォーシームを左打者へ、コマンドが安定し始めたスイーパーを右打者へ投げ分け始めたこともあってか、月間防御率がなんと0.66まで良化。ランナーを背負う劇場型の投球は相変わらずですが、今までの実績や経験を踏まえれば十分にトレードチップになり得る存在です。

候補まではさすがに絞り切れませんが、よほどリリーフ困っているコンテンダーでないと売れない可能性が高いので対価は足元を見られそうです。

<野手>
Yan Gomesヤン・ゴームズ 残り1年半(2024:Club Option$6MM)

行く先々で頼れるリーダーシップを発揮し、捕手としても投手とチームを鼓舞し続けてきたブラジル出身のベテラン。打撃力も最低限兼ね備えており、今季も68試合の出場で.274/.316/.435 OPS.751と36歳となった今でも健在。捕手としてもフレーミングがマイナス指標となっているだけで、後はリーグ平均かそれ以上の働きを見せてくれています。

昨季ウィルソン・コントレラスを売り逃したカブスにとっては難しい選択となりますが、投手陣や首脳陣、チームからの信頼が厚いゴームズを来季も$6MMで引き留められるのは非常に魅力的ですし、個人的にはタッカー・バーンハートよりも数十倍信頼を置ける存在です。これからはミゲル・アマヤに出番が多く与えられる可能性が高いですが、そのバックアップやその先のフロント入りまで目論めばカブスとしては出したくない存在かもしれません。

それでもトレードするとなれば、ホセ・トレビーノを怪我で欠くヤンキースなどが候補となるでしょう。

Mike Tauchmanマイク・トークマン 残り3年半(2024:Arb1)

かつてブロンクスを救った「第4外野手」は、MLB復帰後にリグレーをも救う働きを見せてくれています。

トークマンは開幕前にカブスとマイナー契約を結び、典型的なAAA選手としてアイオワを温める存在と思っていました。しかし5月、ベリンジャーのIL入りに伴いメジャー昇格すると、12試合で打率.355をマークする予想外の活躍に加え、ベリンジャーの守っていたセンターを可もなく不可もなくこなしてくれるまさに「救世主」の働きぶりでチームを支えてくれました。

外野手の売り手市場は現在カージナルスやメッツに強力なライバル候補がいるため、トークマンの取引順位は低いでしょう。カブスも現状ファーストの攻撃力不足を補うため(ケガ明けということもあるが)にベリンジャーを起用する試合もあり、今のカブスには欠かせない存在かもしれません。

それでも格安($0.72MM)で扱いやすい契約であれば手を挙げる球団が出てきてもおかしくありません。

本来であればドリュー・スマイリーパトリック・ウィズダムニック・マドリガルらもトレードされておかしくない存在だとは思いますが、前者2人は成績不振、後者はIL入り中ということでそこまでトレードの可能性は高くないと思い、除外しています。

今日のカージナルス戦に勝ち、勝率を5割に戻したカブス。明日は考察最終日ですが、買い手に回った際の獲得候補を紹介しようと思います

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