きりんさんが好きです

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最近の記事

まもののまもの を読みました。

NovelJam2024で水鳥たま季さん https://x.com/mizudori_tamaki の作品。 2人の姉弟が搾取と暴力で支配されるシェルター施設から抜け出し マモノから逃げるというお話。 施設の2人 生家でネグレクト状態にあった姉弟、保護されて施設に来た後も彼らの状況は改善しなかった。 暴力を与える相手が変わっただけ。 この辺りは本当に読むのが辛かった。特に親になってからこの手のストーリーにとても弱くなった気がする。 姉を想う弟の言葉に、弟が傷付いている

    • 流木シタラ、楽器になる

      NovelJam2024で谷亜里砂さん https://x.com/SSKnovel の作品。 流木の...擬人化?! "プカプカ"浮かんで"てくてく"歩いてあちこち冒険するの?! 全編通して暖かい雰囲気に包まれ、随所に微笑ましさを感じる作品。 冒頭からすぐに顔が緩んでしまった。 意識を持った流木が砂浜を”てくてく”歩いてるんだぜw 友達になった小鳥 薄い茶色と濃い茶色が入り混じった身体に白黒の羽を持つ、 シタラの頭に穴を開けることができるような小鳥。 キツツキの仲間

      • Meisterを読みました

        NovelJam2024で澤俊之 https://x.com/Goriath_Publish さんの作品。 今回も楽しく読ませていただきました。 毎回、作品の中にギターが登場するでおなじみの澤さんの作品。 今回は、、、バイオリン?!?! ストラディバリウスがエレキギターになるくらいだからもしかしたら似た物ということかしら。 https://fendernews.jp/10-25-2021-limited-edition-violinmaster-telecaster-re

        • Miniature giraffe

          In the year 2075, geneticists at the Global Research Facility had finally succeeded in creating a miniature giraffe. They named her "Gigi" and she was only two feet tall. Gigi was not only small in size but also had a unique genetic makeup

        まもののまもの を読みました。

          NovelJam2021 萬歳淳一著 『アフターコロナ・パンデミック』を読んで

          プレゼンのトップバッター(たしか)現役の産婦人科医師の方が描く近未来。 新型コロナウイルス感染症が収束し、今の我々(主語でかい?)が望む「元の生活」に戻りつつある世界のお話。 現在も聞こえてくる話で厳しい制限の元、感染症の治療に当たっていた主人公だが、感染症の収束とともに、急激な”医師余り”にあい、リストラされてしまう。 気になって調べてみたら、昨年一回目の緊急事態宣言を皮切りに産婦人科に関わらず、多くの診療科において診療所の数が大きく落ち込んだようだ。 産婦人科は

          NovelJam2021 萬歳淳一著 『アフターコロナ・パンデミック』を読んで

          NovelJam2021 「えにし独楽」を読んで

          NovelJam2021 鷹村アキラ著: 「えにし独楽」を読んで この作品は当日のプレゼンを聞いて、面白そうだと思った期待の一冊。 時代物の小説というのを私はあまり読んだことが無いものの、 バカ真面目で、お江戸でお役目に就いたばかりの田舎侍と 荒々しい寺侍崩れの浪人のコンビは、ドラマ「相棒」をイメージさせ 否応なしに期待感が膨らんでしまう。 冒頭、仁之助が食べている夜鳴き蕎麦という響きがどうにも美味そうで腹が減る。屋台で食う物ってのはなんでああも美味く感じるのだろう。 昔

          NovelJam2021 「えにし独楽」を読んで

          NovelJam2021 「BOND」を読んで

          NovelJam2021 澤 俊之 著: 「BOND」 を読んで NovelJamに毎回ギター片手に参加し、いつからかリモートで映画見ながら執筆。 作品をかきあげたら一発ギターを掻き鳴らす。 そんなNobelJamの風物詩的な本作品の著者。 私はこの方の作品の中で飯の描写が特に好きだ。 飯の場面だけは文章を、食うように愉しんでいる。 もちろんギター含む音楽の描写も素敵なのだが、 私は音楽にとんと疎く、まさに雰囲気だけを楽しませて貰っている。 父の他界から始まる本作品。 に

          NovelJam2021 「BOND」を読んで

          NovelJam2021 「Innocent」を読んで

          NovelJam2021 M☆A☆S☆H著 『Innocent』を読んで 正直、冒頭の数行を読んで後悔した。 なんて作品を最初の1冊に選んでしまったのだ。もっと楽しく水を飲むように読める作品が有っただろうに。 それでも私はこの作品を真っ先に読みたかった。 それは、表紙やプレゼンによるものもあるが、なによりも本作の著者のことを知りたかったのかもしれない。 彼のことは前回のNovelJam、またはブンゲイファイトクラブで盛り上がっている最中にTwitterでフォローした。 私

          NovelJam2021 「Innocent」を読んで

          天籟の麒麟

          ―――――――――――――――――――――― 尾は牛に、胴は鹿に似た、獣が荒れ地を行く 吉兆の雲が太陽にかかり、政事の繁栄を明示す 人民は大成功を収め豊作の年となり みんな歌を歌って偉大な平和を讃える ――――――――――――――――――――――            中国西安府十五世紀の絵巻           「キリン伝来考」より引用 ―1887年― アフリカ東海岸・ソミニア共和国・キスマーヨ港  まだ真新しい港に大きな船が停泊している。船の真ん中には煙突が生えており

          きりんさんにふれたい

          あの凛々しくそびえ立つ姿に目でふれたいのです。 あの美しいアミメに手でふれたいのです。 あの太くて立派な首筋に頬でふれたいのです。 あのフサフサなたてがみに頭でふれたいのです。 あの短い尻尾に足でふれたいのです。 あの可愛らしい角に唇でふれたいのです。 あのつぶらな目に見つめられたいのです。 あのどす黒い舌でふれられたいのです。 彼の肉に歯で舌で喉でふれたいのです。

          きりんさんにふれたい

          新橋Zoo

          毎週木曜日21時、新橋にある小さな部屋に、男たちが集まって来る。 メンバーは毎回違うが共通点があり、みな動物の被り物(頭だけ)をかぶっている。サル、ニワトリ、カエル、ウマ、キリン。 男たちは顔を隠し、日頃の愚痴を吐き出すのだ。

          キリンの親知らず

          「キリンにも親知らずはあるの?」  娘の不意打ちに私は固まってしまった。 「お父さんキリン好きでしょ? 知ってる?」  確かに私はキリンが好きだ。普通の人よりは知識も多いと自負している。しかし、「キリンに親知らずがあるのか」なんて考えたこともなかった。私は答えに困ってしまい、トイレに逃げてググろうかとも思ったのだが、ふと思いついてこう提案してみた。 「じゃあ、お休みの日に動物園に行って確かめてみよう。」  妻もすんなり受け入れてくれて、娘も突然のレジャーに大喜びだ。  日

          ハンドライドキリン

          ボロアパートに住む大学生の元に届いた差出人不明の荷物。 中には両手に乗る位の小さなキリンが入っていた。 その日から男と手乗りキリンの生活が始まる。 友人やメディアに見つからないように切り抜けられるか。

          ハンドライドキリン

          青空に向かって

          動物園の動物飼育員になりたい女の子。 アルバイトをしながら、動物飼育員の採用試験に応募するが彼女のメンタルが原因で連敗中。 ある日、キリンと会話が出来るようになり、彼女の中に変化が訪れる。 #100文字ドラマ

          ジラフ イン ザ ボトル

          「ユーリがいなくなったぁ?!」  いましがた僕が口頭でした報告に、課長の大きな声が事務棟中に響き渡った。部屋にある書類棚のガラス戸が震えるほどだ。皆びっくりしてこちらを見ている。 「飼育小屋の中にもいないのか?」 「本当に探したのか? またエリアの端っこにいて見落としたんじゃないのか?」 「あんな大きな動物がいなくなるわけ無いがだろうが!」  課長がつばを撒き散らしながら続け様に僕に言葉をぶつけてくるが、僕だっていまだに信じられないのだからそんな非難の目で見ないで欲しい。  

          ジラフ イン ザ ボトル

          キリン解剖記を読んで

          本書を手に取るきっかけ本書を読む前に萬年 甫:著「動物の脳採集記」を読んでいた(キリンの頁までで止まっているのだがw)サブタイトルの「きりんの首をかつぐ話」に惹かれてマケプレで購入した。これを読んでいる間に知り合いのライターさんから本書の発売を知らされ、その場で予約したもんだから出会いからして運命を感じてしまい、本書が届く前からワクワクが止まらなかった。 本書を紹介してくださった古田さん、本当にありがとうございます! 研究の歴史を感じ取れるエピソード2冊の本を続けて読むこと

          キリン解剖記を読んで