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アメリカの読書環境 学校Aでの取り組み

アメリカで私と子供たちが経験した読書環境を紹介します。

学校Aでの読書の取り組み
●読書目標:1年間で100万ワード以上の読書+理解度テスト合格(G2-G5)
・G2だと達成できるのは、18%程度
・G5だと、100万ワード達成ごとにもらう賞を何度ももらう子が多数出てくる
・読書量としては、10ヶ月でマジックツリーハウス(G2向け)レベル完読+理解度テスト合格した本が200冊程度で100万ワード達成レベル。ハリーポッター(G5以上)だとシリーズ全巻を読めば100万ワード達成。
・単に100万ワードを読めば良いのではなく、学校のコンピューター上で読んだ本の理解度テストに合格して、初めて読書完了と認定される
・100万ワード達成した子は、毎月の全校集会で表彰され、校長先生から皆の前でインタビューされ、メダルを貰う

長女はG2のとき、コロナ休校になる前に無事に100万ワード達成。ギリギリで皆の前でメダルを頂くことが出来ました。半月遅れたら授賞式なしでした。長女にとって大きな自信になったようです。担任の先生も、ものすごく誇らしげでした。タイトルにあるのは表彰式の写真です。ちょうどパジャマデーだったので、表彰する校長先生も、一緒にステージに上がる担任の先生も、長女もパジャマ姿でした。

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●毎週1冊、学年レベルより簡単な本をクラス全員で読み深める
・グループ内で交代で音読したり、クラス全員で音読したり、グループ内で役を決めて音読するなど、色々な読み方をする
・その本を元に、新しい単語を勉強したり、感想を発表しあったり、登場人物に手紙を書いたり、日本の国語の授業のような取り組みを行う

●授業としてのリーディングの時間
・各自で本を読む(クラスの本はレベル分けされており、自分のレベルの本を読む。読書レベルは、定期的に先生がレベルチェックをして子供に伝える)
・先生による読み聞かせ
・ペアリーディング(同じリーディングレベルの子がペアになり、一緒に読む)
・グループリーディング(同じリーディングレベルの子がグループになり、一緒に読む)

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●お楽しみとしてのリーディングの時間
・上級生と下級生がペアになって本の読み聞かせを行う
・保護者が学校に行って、我が子が読むのを聞いたり、交代で読んだり、読み聞かせを行う

●その他、読書を推進するための学校での取り組み
・PTAが学校で本の販売会を行い、子供たちが授業の一貫でお金を持って販売会に来て好きな本を買う。好きな本を何冊も買う子もいれば、お金を持たされず買えない子供もいる。保護者や地域の方も購入できる。先生から購入してクラスに寄付して欲しい本のリストが保護者に配られる。売り上げの一部が学校図書館の予算の一部となる。

・本のカタログが子供に配布され、カタログから本を注文すると、学校を通して本が手渡される。売り上げの一部がクラスに還元される。中古本より安く買える本が多数あったので、よく利用していた。

・本の交換会
読み終えた家の本を学校に持って行き、皆が持ってきた本の中から自分が欲しい本を選んで貰う。イベントとしても行うし、本の交換用の本棚も常設。クラスへの本の寄付も歓迎される。

・本のプレゼント
クリスマス前など、学区から全児童に本のプレゼントがあった。

●コロナ渦における取り組み
在籍中、コロナによるリモート学習になったため、学区でデジタルブック2種類を契約し、全児童にIDとパスワードが配られた。リモート学習の内容に合わせて課題図書が出たりし、課題図書を通してデジタルブックの使い方にも慣れ、学校・図書館がなくとも読書環境が維持出来た。

※なお、日本語の本は、郡の図書館に少し置いてあったのを予約で取り寄せたり、日本に一時帰国したタイミングでごっそり持ってきたり、足りない分は船便の印刷物便を使って中古本を大量に送ってもらったりしていました。

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