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もったいない!

私は絵を描いているときは楽しくて、描き終わった直後はまあ、よくできたかなと思うのですが、しばらく経つとまるで賞味期限が過ぎたかのようにとてもつまらない絵に感じてしまうことが多いです。

この絵は、イランのイスファハンに行った時の写真をもとに描きました。
イスファハンに流れる大きな川を眺める男の人がいて、川にはたくさんの鳥が飛び交っていました。
約二年前に描きました。エッグテンペラで、イランで買ってきたピグメント(鉱物の粉)を使っています。
鉱物にこだわっていて、特にラピスラズリが欲しくて、3回もイランに行きました。
初め、イタリアで見つけたときはあまりの値段で手が出せず、何年かしてからイランに縁ができて、買いに行くことができました。その時は自分が物欲の塊になっているのを自覚していました。一生分(多分)買ってきました。

ラピスラズリのピグメントが欲しくて欲しくて。なんか、今考えるとおかしいです。これからの人生であれほど熱くなれることがあるのかな?
結局15種類の鉱物のピグメントを売っているお店を見つけました。
嬉しかったな。

この絵はそれで描いたのですが、賞味期限が終わってしまったようで、上から他の絵を描き始めました。
すると、「もったいない!」の声が凄くてびっくりしました。
それで、もう存在しない絵なのですが、ここにアップしておきます。
本当は下の方に人間のシルエットがあって、上にもう少し風景が入っているのですが、まだ、このnoteに慣れなくて、あるいはもうこういう形にしか入れられないのかわからないけれど、部分になっています。
F10 455X530mm

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