『勇気爆発バーンブレイバーン』

週末なので、仕事帰りに奮発して銭湯行って整ってきたら、温かくなって寝過ごしたので今です。
TVアニメ『勇気爆発バーンブレイバーン』の話。最新話(9話)までのネタバレ含むかもしれないので、うっかり迷い込んだネタバレ禁止勢の方は、引き返すか閉じるかして欲しい。面白くて好き! ってのがメインの浅っさ~い話しかしてないので大丈夫だと思うけど一応。



2024年冬アニメで私が一番注目しているのがこの『勇気爆発バーンブレイバーン』。まあ私が、というかロボ好きのアニメファンならみんな注目してると思うし、何ならX(旧twitter)でも毎話話題になってるので、普通にアニメのトレンドである。(もちろんアニメファンの過半数はロボに興味ないと思うので、そこはもう狭い世界の話であることはご了承願いたい)
クレジットに大張正己監督がいて番組タイトルがこれ、という事で、画が出るまでは多くの人が勇者ロボシリーズや超重神グラヴィオンのようなヒロイックなロボットを想像しただろうし、放映開始前にお出しされた映像はあえてリアル寄りの、ロボット兵器が戦車に代わって地上を闊歩するフロントミッションかアーマードコアを彷彿とさせるようなシーンがフォーカスされており、ここからいったいどうなるのか期待と不安を寄せたファンもいたのではないだろうか?(多かった、と言い切れないのは、正直ここ最近アニメの数が多すぎて、1話で話題になるまで私自身もその存在に注目してなかったからでもある)

そしていよいよ放映開始、一話冒頭ではまだトンデモ要素の少ない近未来の軍隊×ロボット兵器モノ…かと思いきや宇宙からの侵略者襲来、そして謎のヒーローロボット参上という、これだけだったら類似作品もいくつか浮かぶくらいのロボットアニメお約束展開の亜種でしかなかったんだけど……決定的だったのが、ヒーローロボットたるブレイバーンの、主人公イサミ・アオ三尉(24)に対する愛情の深さ。ロボとは思えない情緒と初対面とは思えないねっとりとした言動の数々は視聴者を驚かせ震え上がらせた(?)
侵略軍の攻撃で壊滅状態に陥り、世界各地との連絡も途絶える中、ブレイバーンの協力で侵略者の撃退に成功し、地球人類の勢力圏を取り戻す戦いを始めるATF(ブレイバーンとともに戦う多国籍軍の生き残り)。襲い来る侵略者のロボット達。激化する戦火の中、イサミの戦友でありライバルでもあったルイス・スミス中尉が決死の特攻、敵ボスの1体を巻き込んで自爆する―― というのがざっくり8話までの流れ。

そして9話ではまた超盛り上がる展開があった(ネタバレ配慮のため伏せる)……のだけど、その辺りは一旦置いて、冷静に展開を見返すと、正直に言って意味不明な点、ご都合展開っぽい点など、勇者ロボアニメの『お約束』を知らなければ納得できない違和感はそれはもうたくさん見つかる。
ロボットなのに自我があって、パイロットなしで動くなら、パイロット乗せる必要あるの? むしろ居ない方が戦いやすいのでは? とか。
地球の危機、かつブレイバーンなんていうトンデモ兵器が現れたのに、ATFより上の軍首脳や大統領みたいな要人は見つからなくて、でも物資が不足したり人手が足りなくなったりしないの? とか。
ピンチになったらどこからともなく新兵器出てくるし、結局勇気と根性でうおおってやったら何でもありじゃん、とか。
ヒーロー系のロボアニメを履修してなければ……というか、他人にマウントとったり悪意をぶつけるのを楽しむ類の嫌なアニメファンなら「何が面白いのかわからない」とか言いそうな隙は、そりゃ重箱の隅をつつけばいくらでも出てくる。
だけど、そこで「細けぇ事は良いんだよ! 好き!」と言えるのが、魅力なんじゃないかな? と思うのだ。

パズルのように緻密な設定や頭脳戦を楽しむアニメもあれば、のんびりほのぼのした日常を楽しむアニメもある。半裸のセクシーギャルの躍動するちちしりふとももに興奮するアニメもあるし、お馬鹿でナンセンスな展開にツッコミをいれながら盛り上がる作品もある。
ちょっと前に「『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』がつまらない」とかいう話がネットで上がってたけど、やっぱり作品を楽しむために履修しておかなくちゃいけない前提っていうのはあって、バーンブレイバーンの場合はそれがヒーロー系ロボットアニメという事なんだろうな。

そんなわけで、『勇気爆発バーンブレイバーン』はロボットアニメのお約束を理解できる人や勇者ロボが好きな人ならきっと面白いと思う。…若干、多少、ホモっぽいというかその…BLじみた要素が苦手な人にはしんどい部分もあるかもだけど、それもクセ強のアクセントと思えば。

余談。ブレイバーンが多国籍軍との会議の中でハイデマリー女史のドイツ語にリアクションしたり、敵との交戦中に剣で敵の攻撃を切り払ってるのは『彼』自身の身に着けたスキルなのかな…○○○○がそんなスキルを持ってる様子はなかったけど、『彼』が独学でサムライアクションを練習してたと思うとそれはそれで。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?