平行人生 新宮晋+レンゾ・ピアノ展

 日本とイタリアの芸術家が30年以上もコンビを組んで作品を残している。2人の展覧会をみてきた。たいてい美術館は “静” の場所。でも今展覧会は全体に風が吹いていて、静かだけど動きがある。
 
 対談がいい。噛み合わないところがおもしろい。親和性について。新宮氏は、イタリア人のレンツォ氏と相性がいいのは、自身がローマに住んでいたことも関係していると話す。一方レンツォ氏は、そのことは関係ないという。ローマに住もうと日本にいようと、人の好奇心は変わらない。
 意見が一致するまで話し合うなんてことはしない。自分の意見を伝える。相手の話を聞く。それだけ。あたり前のはずなのに、当たり前ではないから新鮮。

 レンツォ氏は、東京丸の内・東京海上ビルディングを設計デザイン。森林のような一帯にするらしい。いい風が吹くといい。
                           大阪中之島美術館

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