【小惑星プチ解説】エリス〜不和と争いをもたらす矮星〜
今回は準惑星エリスについてプチ解説。
この記事は西洋占星術の視点から
小惑星エリスについて知りたい方向けです。
準惑星エリスの発見により
冥王星は『惑星』の定義から外れることになりました。
占星術の世界では冥王星を『惑星』として扱い
『0か100』『破滅と再生』という意味を与えていました。
それが、クワオアーやマケマケといった
太陽系外縁天体の発見、エリスの発見により
惑星の位を退くことに。
そのためか、占星術界隈では
冥王星のライバル、強敵っぽいかんじの扱いを
されていることが多いような…??
占星術界隈ではエリスを「小惑星」と表記することがあります。が、天文学上は準惑星という扱いです。
■エリス(準惑星)とエリス(小惑星)がある
占星術で取り上げられているのは「準惑星エリス」の方。
★エリス(準惑星)
→2005年に発見されたもの。小惑星番号は【136199 Eris】
→マイケル・ブラウンによって発見され冥王星が準惑星となるきっかけを作った。
→命名は不和と争いの女神エリスから。
エリス(小惑星)
→1995年に発見されたもの。小惑星番号は【11980 Ellis】
→命名は電子工学者から。
■発見当時のエピソード
エリス発見当初、すでに天文学者のあいだでは
不和や論争が巻き起こっていました。
発見者のマイケル・ブラウン率いる観測チームは
エリスとマケマケの発見後、さらなる調査のため
公表を延期する予定でした。
しかし並行して観測していたハウメアが、
別の観測チームにより先に公表されることに。
この発表は物議を醸し、エリスとマケマケの発表を
急遽早めたという経緯があります。
また、発見から小惑星として命名されるまでにもあらゆる論争を巻き起こしていました。
惑星と小惑星では命名の規則も違います。
どちらに該当するのか論議が行われ
その間はしばらく「Xena(ジーナ、ゼナ)」という
愛称が付けられていたとか。
命名の由来は当時アメリカで放送されていた
古代ギリシャがテーマのドラマ『ジーナ』の主人公から。
もし日本だったら「暴れん坊将軍」「水戸黄門」とか
「徳川家康」みたいな名前を付けられていたのかもしれません。
■占星術でのエリスの意味って?
占星術では、ギリシャ神話の女神・エリスのエピソードから「不和」「争い」という意味で捉えられています。
公転周期は約560年。現在は牡羊座18度の位置に。
牡羊座にイングレスしたのは1920年代。
そのため今生きている人のほとんどが
出生ホロスコープに牡羊座のエリスを持っています。
ちなみに100歳以上の方は魚座のエリスになります。
Astrodienstのエリスについての記事
『Paradigm Shifters and the New Planet, Eris』
には、出生チャートでどのような影響を及ぼすのか
偉人のホロスコープを例に出しながら詳細に説明しています。
命名と発見当時のエピソードから
不和、争いを連想させるエリス。
しかし魂を衝動的に揺さぶるもの、権威に対する抵抗
という解釈もできそうです。
■エリスをホロスコープで確認するには?
①Astrodienst
1.astrodienstの「無料ホロスコープ」から「占いの図と計算」を選択
2.拡張チャートを選択
3.追加オブジェクトに手動入力で「136199」と入力 、またはチェックボックスからErisを選択
ちなみにastroseekでも出せます。「astroseek asteroid」で検索してみてください。
日本でもさらなる研究と解釈が発展するといいなあ。
ほなまた!
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