免疫相関図(五月雨さん)


五月雨さんの傑作。
コロナ後遺症やワクチン後遺症の関係資料を探っていると必ず出てくるサイトカインストーム。
そのサイトカインストームを起こす仕組みの相関図を作ってくれました。
薬やお茶サプリの効果も一部あります。
また、レファレンスにも全てリンクを貼りました。
画像を拡大しながら読むと分かりやすいです。高画質の元画素は五月雨さんのTwitterへどうぞ。
(自分が理解するためにまとめましたが、掲載許可を頂きました)
*今後書き直しされた際にはツイートで訂正してくださるそうです。
【作者様から】
本まとめは医療従事者では無い者が論文や技術報告書のまとめ、各薬剤の注意点を見ながら、主に細胞外実験(in vitoro)の結果を考慮してまとめた内容です。ただの備忘録のため、ミスなどご容赦ください。

内容の良し悪しは
ご自身でご判断くださいとのことです。

五月雨さんのツイート↓



免疫相関図




Reference ※斜体:ジャーナル名, 末尾のアドレスっぽいの:DOI番号(ここから論文へ飛べる)
[1]S. Xu, The zinc finger transcription factor, KLF2, protects against COVID-19 associated endothelial dysfunction, Signal Transduction and Targeted Therapy 266 (2021), 10.1038/s41392-021-00690-5
[2]E.C.Jury, Atorvastatin restores Lck expression and lipid raft-associated signaling in T cells from patients with systemic lupus erythematosus, J. Immunology 177, 7416-7422 (2006), 10.4049/jimmunol.177.10.7416
[3]B.K. Patterson , Immune-Based Prediction of COVID-19 Severity and Chronicity Decoded Using Machine Learning, frontiers in immunology (2021), 10.3389/fimmu.2021.700782
[4] アンジェラ・ジョウ, ACE2の標的化 - COVID-19の細胞への侵入を防ぐ, 2020年4月16日 ,Web訪問日 2021年12月22日, https://www.cas.org/ja/resource/blog/ace2-covid-19-target
[5]アトルバスタチン, wikipedia, 2021年12月22日訪問, https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%90%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%81%E3%83%B3
[6]R.R.Rodorigues-Diez, Statins: Could an old friend help in the fight against COVID-19?, British Pharmacological society 177, 4873-4886 (2020), 10.1111/bph.15166.
[7]Z. Y. Low, Repositioning Ivermectin for Covid-19 treatment: Molexular mechanisms of action against SARS-CoV2 replication, Molocular Basis of Diseas 1868 (2022), 10.1016/j.bbadis.2021.166294
[8]A.J. Martin, Antivirals that target the host IMPα/β1-virus interface, Biochemical Society Transactions 49, 281-295 (2021), 10.1042/BST20200568
[9]E. Sano, Modeling SARS-CoV-2 infection and its individual differences with ACE2-expressing human iPS cells, iSicience 24,102428 (2021)
[10]M. Tinoco, primyocarditis Following COVIC-19 Vaccination, Clinical Medicine Insights 15, 1-4 (2021), 10.1177/11795468211056634
[11]小林正紀 スタチン系薬物由来横紋筋融解症の発症機序ならびに発症リスク軽減に関する研究北海道大博士論文 乙第6560 (2007
[12]脂質異常症治療薬「スタチン系薬剤」について鹿児島市医報告 57巻第4 (2017)
[13]M. Maywald, Zinc supplementation induces CD4+CD25+Foxp3+ antigen-specific regulatory T cells and suppresses INF-γ production by upregulation of Foxp3 and KLF-10 and dpwnregulation of IRF-1, European Journal of Nutritionvolume 56, pages 1859–1869 (2017), 10.1007/s00394-016-1228-7
[14]Francisco Edgar B, Method of treating COVID-19 by administering the CR5/CCL5(RANTES) interaction inhibitor maraviroc, United States Patent 11,180,491 (2021)
[15]K. Kawai, Epigallocatechin gallate induces apoptosis of monocytes, J Allergy Clin Immunol 115, 186-191(2005), 10.1016/j.jaci.2004.10.005.
[16]Aartjan J.W., Zn2+ Inhibits Coronavirus and Arterivirus RNAPolymerase Activity In Vitro and Zinc Ionophores Blockthe Replication of These Viruses in Cell Culture, PLoS Pathogens 6 (2010), https://doi.org/10.1371/journal.ppat.1001176
[17]Joseph Brewerら, Potential interventions for SARS‐CoV‐2 infections: Zincshowing promise, J of Medical Viology (2021), 10.1002/jmv.26523
[18]Cele, S., Jackson, L., Khoury, http://D.S.et al.Omicron extensively but incompletely escapes Pfizer BNT162b2 neutralization.Nature(2021). https://doi.org/10.1038/s41586-021-04387-1



作図ツールdraw.ioで描かれたそうです。
下書き
(*自分は一つ一つ、五月雨さんが書いてくれた下書きと共に勉強しました。古いものには結構ミスがあるだろうとのことでした)
*good notesというアプリ使われてるそうです。

コロナ感染メカニズム

ざっくりまとめ旧



スタチンの作用(レファレンス2)
Atorvastatin restores Lck expression and lipid raft-associated signaling in T cells from patients with systemic lupus erythematosus

「脂質ラフトってのが細胞壁周りに存在するいろいろな機能を果たすタンパク質群で、その中にコレステロールもあって、スタチンはコレステロール制御ができる薬で、異常がこの脂質ラフト周りで起こってて、スタチン実はコレステロールだけじゃなくてこの周りの制御してるんちゃう」

T細胞


DNA損傷修復を阻害

SARS–CoV–2 Spike Impairs DNA Damage Repair and Inhibits V(D)J Recombination In Vitro

レニンアンジオテイシン系

イベルメクチン

Repositioning Ivermectin for Covid-19 treatment: Molecular mechanisms of action against SARS-CoV-2 replication(レファレンス7)


●●●読解のための参照リンク●●●
(ブラウザ翻訳コピペ)

The zinc finger transcription factor, KLF2, protects against COVID-19 associated endothelial dysfunction
COVID-19患者のサイトカイン放出症候群で上昇した2つのサイトカインであるIL-1βとTNF-αは、KLF2遺伝子発現を減少させた。KLF2レベルを増強するための薬理学的(アトルバスタチンとタンニン酸)と遺伝的(アデノウイルス過剰発現)アプローチは、内皮炎症と単球接着のCOVID-19血清誘発の増加を減少させた。(図の右下に該当、レファレンス1)

Atorvastatin restores Lck expression and lipid raft-associated signaling in T cells from patients with systemic lupus erythematosus
(スタチンの作用。下書きと、レファレンス2)

Immune-Based Prediction of COVID-19 Severity and Chronicity Decoded Using Machine Learning
B細胞は、CD14+、CD16+、CCR5+単細胞サブセット(P<0.001)と同様に、健康な対照個人(P<0.001)と比較して有意に上昇した。PD-1およびT調節細胞を発現するCD4およびCD8陽性T細胞は、正常な制御よりも有意に低かった(それぞれP<0.001およびP=0.01)。CCL5/RANTES、IL-2、IL-4、CCL3、IL-6、IL-10、IFN-γ、VEGFはすべて正常なコントロール(すべてのP<0.001)と比較して有意に上昇しました。逆に、GM-CSFとCCL4は正常なコントロール(P=0.01)よりも大幅に低いレベルでした。(パターソン博士。マラビロク。左上と右下に該当。レファレンス3)

ACE2の標的化 - COVID-19の細胞への侵入を防ぐ
(レニン・アンジオテンシン系の分かりやすい説明。図左下に該当。レファレンス4)

アトルバスタチン, wikipedia
(ナイアシン併用ダメです。レファレンス5)

Statins: Could an old friend help in the fight against COVID-19?

簡単に言えば、スタチンはSARS-CoV-2受容体、ACE2およびCD147、および/または脂質ラフトの関与に作用するウイルスの侵入を調節することができる。スタチンは、オートファジー活性化を誘導することにより、ウイルスの複製または劣化を調節し、保護効果を発揮する可能性があります。スタチンのよく知られている抗炎症特性は、NF-κBやNLRP3炎症性を含むいくつかの分子メカニズムをブロックすることによって、致命的な転帰に関連する重度のCOVID-19患者の「サイトカイン嵐」を制限する可能性があります。最後に、凝固反応活性化のスタチンモデレーションは、COVID-19の成果の改善にも貢献するかもしれない。

自己反応性T細胞に特徴的な脂質ラフト関連信号欠陥の多くを逆転させた。
(個人的に→ )CD147は、シクロフィリンタンパク質、インテグリン、またはPlasmodium falciparum reticulocyte binding-like homologue 5 (PfRh5) (Xiong, Edwards, & Zhou, 2014)を含む多くの異なるリガンドに結合するタイプI積分膜受容体です。CD147は、いくつかの癌、アテローム性動脈硬化症、炎症、または微生物疾患で過剰発現しています(レファレンス6)

Repositioning Ivermectin for Covid-19 treatment: Molecular mechanisms of action against SARS-CoV-2 replication
IVMの作用機序は、Importinヘテロダイマー複合体(IMPα/β1)を破壊し、STAT3をダウンレギュレーションすることにより、ウイルスタンパク質の細胞質核遮断の阻害を中心にしており、サイトカインの嵐を効果的に低減します。さらに、IVMがウイルス3CLproおよびSタンパク質の活性部位をブロックする能力は、ウイルス複製やアタッチメントなどの重要な機械を混乱させる。(イベルメクチンの作用。下書きと、レファレンス7)

Antivirals that target the host IMPα/β1-virus interface, Biochemical Society Transactions 49, 281-295 (2021), 10.1042/BST20200568
importin(IMP)α/β1-ヘテロダイマーによって媒介される核への輸送はウイルス感染の中心ですが、IMPα/β1依存核輸入の小さな分子阻害剤は、過去10年間に抗ウイルス活性を有することが示されているだけで説明され、示されている。(イベルメクチン。レファレンス8)

SARS-CoV-2 infection and its individual differences with ACE2-expressing human iPS cells
iPS細胞パネルを使用することで、人種や血液型、性別がSARS-CoV-2感染に及ぼす影響を調査できることを示唆しています(レファレンス9)

Perimyocarditis Following COVID-19 Vaccination
心筋炎の発症メカニズムは明確ではありませんが、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質と自己抗原の間の分子模倣、特定の個人における既存の調節不全免疫経路のトリガー、mRNAに対する免疫応答および免疫経路の活性化、および調節不全サイトカイン発現が提案されている。(レファレンス10)

Zinc supplementation induces CD4+CD25+Foxp3+ antigen-specific regulatory T cells and suppresses INF-γ production by upregulation of Foxp3 and KLF-10 and dpwnregulation of IRF-1

亜鉛補給はCD4 + CD25 + Foxp3 +抗原特異的規制T細胞を誘導し、Foxp3およびKLF-10のアップレギュレーションとIRF-1のダウンレギュレーションによってIFN-γ産生を抑制する

要約すると、亜鉛は、必須分子標的であるFoxp3、KLF-10、IRF-1の変調による抗原特異的iTreg細胞の強化によって同種免疫反応を改善することができます。したがって、亜鉛は、不利な免疫反応に耐性を誘導するための縁起の良いツールと見なすことができます。(レファレンス13)

Method of treating COVID-19 by administering the CR5/CCL5(RANTES) interaction inhibitor maraviroc

(IncellDx、Inc.特許。レファレンス14)

Epigallocatechin gallate induces apoptosis of monocytes
ティーカテキンの抗アレルギーおよび抗炎症効果を実証しています。免疫システムに対するカテキンの抑制効果のメカニズムに関する報告はほとんど文献に見られます。最近、リンパ球に対するEGCGの抑制効果の新しいメカニズムを報告しました。つまり、CD8 + T細胞に発現し、リンパ球の接着および渡り鳥能力を強く抑制したEGCG。16 しかし、他の白血球サブセットに対するカテキンの影響についてはほとんど調査されていない。この研究では、カテキンの抗炎症効果の別のメカニズム、つまり単球へのアポトーシスの誘導を明確に実証しました。

緑茶には、EC、EGC、ECG、EGCGのカテキンの誘導体が含まれていることが報告されています。EGCGは緑茶カテキンの約半分を占めており、これらの誘導体の中で最も強力な化合物です。これらの4つの化合物のアポトーシス誘発効果を評価しました。ECGとEGCGは単球のアポトーシスを強く誘発したが、ECとEGCは効果がなかった。(レファレンス15)

[16]Aartjan J.W., Zn2+ Inhibits Coronavirus and Arterivirus RNAPolymerase Activity In Vitro and Zinc Ionophores Blockthe Replication of These Viruses in Cell Culture, PLoS Pathogens 6 (2010), https://doi.org/10.1371/journal.ppat.1001176

亜鉛イオンは、感染した細胞および細胞フリーシステムにおけるコロナウイルス複製ポリタンパク質の処理における特定のタンパク質分解切断を阻害することが実証された

亜鉛イオンと亜鉛イオノフォアPTの組み合わせは、細胞培養におけるニドウイルスの複製を効率的に阻害する。これは、ウイルス化合物としての亜鉛イオノフォアの使用に関するさらなる研究のための興味深い基礎を提供しますが、全身効果は[43]、[44]を考慮する必要があり、水溶性亜鉛イオノフォアは、マウスゼノグラフトモデルの腫瘍に対して有効であった濃度でそのような化合物の全身毒性の明らかな欠如を考えると、より適している可能性があります

[17]Joseph Brewerら, Potential interventions for SARS‐CoV‐2 infections: Zincshowing promise, J of Medical Viology (2021), 10.1002/jmv.26523

細胞内元素亜鉛(Zn)は、コロナウイルスを含む様々なRNAウイルスを阻害する。2 2010年の研究では、Znイオノフォア(ピリチオン)と相まって、SARS-CoV複製の強力な阻害を示した(非常に低い微小臼濃度でも)。Znは、RNAウイルス合成機械の中核酵素として機能するコロナウイルスRNA依存RNAポリメラーゼを直接阻害しました。2 Znはまた、ウイルス複製および機能性ウイルスタンパク質の組み立てのための重要な酵素であるSARS-CoVパパイン様プロテアーゼ2を阻害します。3 ZnおよびいくつかのZnキレートは、多くのウイルスの病因において重要なフリン(プロタンパク質コンバーターゼ)を阻害することが示されました。



[18]Cele, S., Jackson, L., Khoury, http://D.S.et al.Omicron extensively but incompletely escapes Pfizer BNT162b2 neutralization.Nature(2021). https://doi.org/10.1038/s41586-021-04387-1


オミクロンの中和能力は祖先ウイルスの中和能力よりも低かった(図1c).全参加者の幾何平均力価(GMT)FRNT50は1963年から89年にかけて22倍低下した(図1d、95%CI 16-30)。過去に感染しワクチンを接種した人(95%CI 16-34)、ワクチン接種のみの人(95%CI 15-32、図1d)とも22倍の低下であった。

オミクロン症候性感染の予防に対するワクチンの有効性は,ワクチン接種者およびブーストされた人では73%(95%CI 58-83%),ワクチン接種のみの人では35%(95%CI 20-50%)で,前者のグループでは感染に対するワクチンの予防能力はないが後者のグループで本質的に妥協している(図 1e).このように,ワクチンの予防能力は前者のグループの感染に対するワクチンの予防能力よりも劣っている.この予測は,最近英国で報告された実際のワクチン効果の推定値と類似していることに注目したい。我々が結果を発表した直後、Pfizer- BioNTechを含む他のいくつかのグループが結果を報告した2,19-22 (https://www.businesswire.com/ news/home/20211208005542/ja/). これらの結果は、ワクチン誘発免疫、中和モノクローナル抗体、他の変異型に感染した回復者の血漿によるオミクロンの中和が大きく低下していることを示し、私たちの結果を反映している。興味深いことに、Pfizer-BioNTechの研究では、ブースティングによって中和の息が長くなり、オミクロンを介した逃避の倍率が下がるようだと報告されており、このことは独自に確認されている。



-------------個人的にその他リンク------------

natureダイジェスト新型コロナウイルスが細胞に侵入する仕組み
個人的にスパイクタンパク質のお勉強から。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)はサイトカインストーム症候群である
サイトカインストームがIL-6アンプの活性化により生じていることを考察。NF-kBとSATA3、IL6アンプ。(図左下と右下に該当)




Recent advances in management of COVID-19: A review

The potential involvement of JAK-STAT signaling pathway in the COVID-19 infection assisted by ACE2

関節リウマチのメトトレキサート治療における血清 TNF-α および血清 IL-6濃度の解析

Association of T and NK Cell Phenotype With the Diagnosis of Myalgic Encephalomyelitis/Chronic Fatigue Syndrome (ME/CFS)

Zinc supplementation induces CD4+CD25+Foxp3+ antigen-specific regulatory T cells and suppresses IFN-γ production by upregulation of Foxp3 and KLF-10 and downregulation of IRF-1
五月雨さん


サイトカインについて

TNF-α IL-1β  どの   トカ インが 内皮細胞での抗血栓因子や血栓形成因子の産生に影響を与え〜
五月雨さん「スタチンも生体外実験でIL1低下確認されてます!(図に載せてます。IL生産亢進→CD40L過剰発現→血管内皮細胞やB細胞表面CD40と反応して血栓、炎症反応の流れですね。」


サイトカイン
サイトカイン


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【おまけ】


免疫の働き中外製薬

免疫解説動画/字幕付き


五月雨さんのTwitterです。
最新情報はこちらから。



新型コロナワクチン後遺症について


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