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技術士建設部門【口頭試験】の傾向と対策//近年の口頭試験における試問傾向を踏まえた必須の対策

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【当ページ掲載記事収載の解答】--------------------■
・近年の口頭試験の試問傾向を踏まえて必ず行っておきたい口頭試験対策
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注記)noteのテキストエディタでは表の作成が困難であるため、一部の記事は.doc又は.xlsをダウンロードする形式としている。

🟧近年の口頭試験における試問傾向

令和元年度の試験制度の改正では、大幅な見直しが行われた。筆記試験では択一式問題での出題がなくなり、すべて記述式問題での出題となり、本来の技術士第二次試験に戻り、難度が上がったともいえる。合格率10%程度の難関である筆記試験に合格した受験者の第二の関門が口頭試験である。口頭試験の合格率は概ね90%程度で横ばいが続いており、合格率としては高い値となっているが、不合格者は10人に一人はいるのも事実である。

技術士口頭試験は、是非とも一発で合格したいところである。口頭試験で不合格となると、翌年の筆記試験からの出直しとなるため、口頭試験に対する対策を十分に行い、必ず一発で合格する意気込みで口頭試験に臨んでいただきたい。

技術士第二次試験実施大綱」では、「口頭試験は、技術士としての適格性を判定することに主眼をおき、筆記試験における記述式問題の答案及び業務経歴を踏まえ実施する」されている。また、「令和6年度 技術士第二次試験 受験申込み案内」では「業務経歴等の内容を確認することがあります」とされている。

すなわち、口頭試験は個別に行われる試験であるとともに、受験者のパーソナリティーを踏まえて行われる試験であることから、受験者ごとにさまざまな試問が行われており、試問のパターンも内容も受験者ごとに異なる。そのため、受験者自身が身近にいる技術士に口頭試験のポイントを聞いていても、実際の試験ではそれと違った展開をする場合も多く見受けられ、その効果が得られなかった受験者は多いのではないだろうか。

当記事の執筆者らは技術士試験の対策を平成7(1995)年度の試験に合格して以来約30年近く行っており、多くの合格者から口頭試験で試問された内容をこれまで聴取してくるなど、その経験を蓄積している。そういった情報をもとに執筆を行ったのが当noteの記事であり、そのような背景から、さまざまな口頭試験の試問について読者が事前に準備できる情報が提供できていると考えている。

令和元年度の試験制度の改正では、試問事項が「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」の内容に準拠するようになったため、試問の内容や試問の順番にそれまでと変化が生じている。ただし、技術部門・選択科目によっては、試問される事項の順番が過去の口頭試験と然程変わっていないところもあるため、パターンがより多くなったというイメージもある。そのため、受験者は、これまで以上に試験委員の試問の意図や内容を取り違えて的外れな回答をしないように、しっかり把握して回答する必要がある。

技術士第二次試験 口頭試験
出典)令和6年度 技術士第二次試験 受験申込み案内

口頭試験に合格するためには、その高い合格率や筆記試験の合格に安堵することなく、事前準備をしっかりすることが欠かせない。当noteの記事を読むと、試問パターンや試問の内容を例示しているので、その内容をしっかり把握して試験に臨めば、口頭試験という難関を乗り切ることができると考えている。なお、口頭試験の主目的が、「受験者が技術士としての適格性を有しているかどうか」であるため、試問する表現が変わっても、試験委員が望んでいる回答内容に多きな変化はないと考えられる。

令和元年度の試験制度改正以降に口頭試験に合格した受験者に、試問内容についてのヒアリングをすると、次のような傾向が見受けられ、これらの傾向はここ2、3年で顕著である。

✅「技術士第二次試験実施大綱」では、「筆記試験における記述式問題の答案を踏まえ実施する」とされているが、具体的に試問された受験者は少ない。
✅「令和6年度 技術士第二次試験 受験申込み案内」「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)について試問する」とされているが、すべてのコンピテンシーについて試問を受けなかった受験者が多い。

1つ目の傾向は文字通りであり、筆記試験の解答に関連した試問を受けなかったということである。2つ目の具体例としては、技術士法についてまったく試問がなかったといったものである。このような試験内容に至った要因はさまざまなことが考えられるが、業務経歴に関する試問に時間を要したことが要因のひとつであるようである。

上記した2つのことは、あくまでも傾向であり、全ての受験者が該当するということではない。口頭試験の試問事項として挙げられている以上、試問されるという前提で準備をしておく必要がある。ここ数年は全く誰も試問されていないのであれば、対策を講じないといった選択肢も考えられるが、試問されている受験者が皆無というわけではない以上、受験者としては準備しておかなければならない。

口頭試験ではさまざまな試問パターンがあり、試問されなかった事項は「合格扱い」になるため、試験において試問された内容に試験委員が望んでいる回答ができていれば、”○○(例:技術士法)について試問されなかったから不合格なのだろうか”といった疑念を抱くことなく、安心して合格発表を待っていただきたい。

現在の口頭試験時間は20分であり、試験委員はその時間内に試問を凝縮しなければならない。そのため、「技術士としての実務能力」に関する試問で時間を費やし過ぎた試験委員がすべての事項を試問できなくなるというのが、上記したような傾向に至っている理由ではないかと推測され、この傾向は今後しばらくは変わらないと考えられるので、近年の試験傾向が継続すると考えられる。

🟧これだけは行っておきたい口頭試験対策

別記事では、
・口頭試験の流れや受け方
・口頭試験における4つの試問事項ごとの具体的な試問事例
・受験者が復元した口頭試験の試問&回答事例
・試問事例を踏まえた4つの試問事項ごとの対策
・「口頭模擬試験リスト」の作成方法
・不適切な回答事例と適切な回答事例の対比
などを示している。

これらの内容によって、口頭試験においてはどのような試問がなされるのか、そしてどのような対策や試験時の対応をすれば合格を勝ち取ることができるのかということを理解していただけると思う。さらに、口頭模擬試験リストを作成する方法によって、自身に出題される可能性がある口頭試験の試問と、それに対する回答の整理ができる点も理解していただけたのではないだろうか。

筆記試験直後の7月中旬から下旬といった、口頭試験までに十分な時間がある時期に当記事を読まれた受験者は、筆記試験の直後に解答した内容を復元した資料をもとに、追加で質問されると考えられる内容を検討するとともに、「業務内容の詳細」で記述した内容の出来具合によって、その対応策を検討しておき、口頭試験対策を怠らないようにしていただきたい。

2024年7月 カレンダー

「口頭模擬試験リスト」を時間をかけて作成できたり、口頭模擬試験を受けたりすることにより、自信を持って口頭試験に臨むことができる。しかしながら、受験者の多くは多忙な業務に追われ、なかなか口頭試験の対策に手が回らずに準備が遅れてしまった、あるいは筆記試験の合格発表後となる10月下旬に当記事を読んだという受験者も多いのではないだろか。このような場合には、筆記試験の合格発表が行われる10月下旬から最短で11月下旬までの約1カ月の短期間で、最低限どのような対策を行っておけばよいのか迷う受験者も多いのではないだろうか。

2024年10~12月 カレンダー

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