見出し画像

技術士建設部門【必須科目】の傾向と対策//過去問の出題形式・評価項目と関連付けた解答論文の導き方とそれによりまとめた解答論文例

🔻TOPページ(HOME)
/技術士建設部門 必須科目
/過去問の出題形式・評価項目と関連付けた解答論文のまとめ方とその方法による解答論文例

【当ページ掲載記事の要旨】--------------------■
・過去問の出題例の内容と評価項目
・解答論文の導き方・まとめ方
・出題テーマの予測と「導き方」及びそれに基づいた解答論文例
-----------------------------------------------------■

注記)noteのテキストエディタでは表の作成が困難であるため、一部の記事は.doc又は.xlsをダウンロードする形式としている。

🟦過去問の出題例の内容と評価項目

必須科目Ⅰの問題では、建設部門全般に共通するテーマについて問われている。別途まとめている「試験形式(試験内容/評価の項目・方法)」で触れているとおり、出題数は2問であり、そのうちから1問を選択して600字詰め答案用紙3枚以内に2時間以内で解答することになる。

令和5(2023)では、「防災・減災、国土強靭化」、「社会資本のメンテナンス・維持管理・更新」の2問が、「社会資本整備・維持管理におけるDXの推進」、「建設分野における低炭素化(CO2排出量削減、CO2吸収量増加)」のそれぞれ2問であり、想定内のトレンディ―なテーマであった。(1)~(4)の小問を含めた出題内容は、令和4年度と令和5年度では同じであった。

以下に2022年度と2023年度の出題文を掲載している。


建設部門【必須科目Ⅰ-1】令和5年度の問題
出典)日本技術士会
建設部門【必須科目Ⅰ-2】令和5年度の問題
出典)日本技術士会
建設部門【必須科目Ⅰ-3】令和4年度の問題
出典)日本技術士会
建設部門【必須科目Ⅰ-4】令和4年度の問題
出典)日本技術士会

これらの内容を別途掲載の「必須科目の試験の概念」と照らし合わせると、下表のように分析でき、この傾向は令和6(2024)年度も続くと見込まれる。

表 出題内容と試験の概念
(当記事末尾よりダウンロード)
表 【必須科目】試験の概念や出題内容、評価項目
(当記事末尾よりダウンロード)

小問(1)から(4)の題意は次のとおりである。
(1):出題テーマに関する課題を多面的に抽出する。
(2):(1)で抽出した課題の中から最も重要と考える解決策を1つ挙げ、その解決策を複数示す。
(3):(2)で示した解決策のリスクと対策、又は、解決策がもたらす波及効果と懸念事項への対応策を記述する。
(4):倫理(公益の確保)と社会の持続可能性の観点からみた、業務遂行の要件や留意点を答える。

🟦解答論文の導き方・まとめ方

繰り返しになるが、設問は次のような形式となっている。
・小問(1):テーマに関する3つの課題の抽出とその内容
・小問(2):(1)のうち最も重要な課題1つと、それに対する複数の解決策
・小問(3):(2)の解決策のリスクと対策、又は、波及効果と懸念事項
・小問(4):(1)~(3)を遂行するにあたっての、技術者倫理と社会の持続可能性の観点からの必要要件・留意点

解答論文を構成(イメージ)する際のポイントは、設問順((1)⇒(2)⇒(3))に思考するのではなく、まず小問(2)で問われている複数の解決策を挙げ、その

解決策から「小問(2)最も重要な課題⇒小問(1)3つの課題」を導くということである。これは、課題から抽出していくと、「小問(2):複数の解決策」が限定されるとともに、課題に対する思考が発散しやるくなるため、それを防ぐためである。

ここから先は

3,664字 / 4画像 / 2ファイル
この記事のみ ¥ 1,800

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?