ハーモニー~道~ 第11話

(瑞生)「昔、あなたのおばさんは、私の演奏が好きだったみたいなのよ、
     瑞菜も幼い頃の上手くなりたくって練習した、あのときの
     ピュアな気持ちになって、演奏するの聞きたいなー。
     お母さん。」

(瑞菜)「でも、下手になっちゃうかもよ。」

(瑞生)「私はそんな上手じゃない演奏を聞きたいのです。
     気持ちのこもった演奏を聞きたいのです。」

      演奏終了。

(瑞生)「うまいじゃない、瑞菜。
     その調子で着実に一歩一歩進めば、いいじゃない?
     その気持ちを忘れずに、、、。」  

(瑞菜)「それじゃあ、瑞生さんあなたは何の為に演奏しようと
     思って、何を思って諦めたんですか?」

(瑞生)「最初は、小さい頃だったから、おばあちゃんが言うままに
     何となく始めちゃったの。瑞菜とよく似ているわね、
     ある日、先生が私より瑞巴の方が演奏に向いてるって
     言われてね。本当にショックだったんだけど、
     そこからよ、本気で演奏を頑張り始めたのわ、、、。
     この頑張って磨いてきた演奏を自分やその周りにいる
     大切な人のためにって思い始めたわ、、、。
     でも、私の演奏はそこまでだったのよ。だから、
     瑞菜には演奏そのものを好きでいて欲しかったのよ。」

(瑞菜)「そっか、わかったよ。やっぱり、演奏は好きだから
     続けてみるよ。」

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