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看護師に必要なのは想像力かもしれない

書く習慣1ヶ月チャレンジ2日目。
今日は「今やっている仕事、学んでいること」

私は、透析クリニックの看護師をしている。
・透析を行う機械のセッティング(ダイアライザー準備)
・穿刺、ルート接続
・薬剤準備、投薬
・一時間毎バイタルサインと穿刺部チェック
・フットチェック
・返血
・抜針、止血確認
・体重測定、移動介助、患者への説明 など
ざっとこれらが看護師の主な業務だ。

ところで透析という言葉自体、聞き慣れない方もいるのではないだろうか。
透析とは簡単に言うと、人工腎臓のことだ。

腎臓が悪くなり腎機能が落ちると、身体にある余分な水分が排出されにくくなり、電解質の値を適正に保つことが難しくなる。
その状態が続くと心臓に負担がかかり、最悪の場合命を落とすこともあるのだ。

そうならないために、機能の落ちた腎臓に代わって身体本来の適正水分量・電解質値にする治療が透析だ。
この治療により、腎不全になっても腎臓移植をせずに生き延びることが可能になった。

ほとんどの患者は、上腕にシャントという血管吻合部を作っている。
これは静脈に動脈を繋いで血流を多くすることで太い血管を作り、透析治療を可能にしたもの。
この太くした血管に太めの針(16〜18G)を刺し、身体中の血液を濾過していく。

今のように高性能な機械がなかった時代は、ガラスの管を腕に刺していた時代もあったそう。
そう考えると、人類の医学の進歩は凄すぎるな、、。

透析の説明はこのへんにして、
私はまだ歴5年目のペーペーだが、看護師として得た学びの中で大切だと思うのは、患者それぞれに合わせた個別性のあるケアを行うことだ。

客観的に考えられる面でいうと、バイタルサイン(体温、血圧、脈拍、呼吸数など)
一般的な正常値はあるけれど、目の前の患者に通用するかどうかはその人の正常と異常の値を把握していないと判断が難しい。
特に透析中は一時間毎に血圧を測るが、下がるのは一瞬だ。
例えその時点では正常値でも、一時間前と比べていつもより下り幅が大きいぞ?とか、顔の血色感いつもよりなくない?とか、普段の様子を把握した上でちょっとした違和感に気付けるかって、めちゃくちゃ重要。

場合によっては透析液の温度を少し下げたり、頭の位置を少し下げたりして、血圧が下がりにくくするようにもできるし、また再度10分後に血圧を測定して確認していくこともできる。

また主観的に考えられる面でいうと、痛みの程度
患者の感じる痛みは、他者は感じることができない。
なので、患者に痛みの程度を10段階の数字で表してもらったり、フェイススケールといって絵に書かれた表情で表してもらい把握する。

これの難しい点は、患者によって考える痛みの基準が違うところだ。
例えばふたりの患者が"5の痛み"と表現しても、
一方はけろっとしていて、一方は眉間に皺を寄せて冷汗をかいていたら?

あるいは、いつも"5の痛み"と言っている人の"5の痛み"と、普段は"2の痛み"と言う人の"5の痛み"は?
数字だけで見るのではなく、普段の様子を把握した上で患者の表情、言動、行動を見て考える。

心の痛みに関しても、同じだ。
言葉の受け取り方、受け止め方は人それぞれ。
言葉一つで傷付いたり、励まされたりもする。
患者は今どんな気持ちで、どんな言葉掛けが必要なのか?

知識と合わせて想像力を駆使して、仮説を立て実行しての繰り返し。
人の身体や心は常に流動的で、変わるもの。
知識以上の決まった正解はないからこそ、想像して実行することでしか分からない。

そうやって想像することで思いやりを育んで、個別性を見つけていく。
これって、良い人間関係を築く上でも大切なことだよね、っという発見を得たところで、おわり。

#書く習慣1ヶ月チャレンジ
#Day2   #今やっている仕事、学んでいること

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