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2024年上半期もお疲れ様私のベストケーポップ賞

この前1年が始まったばっかりだと思ったらもう7月で恐怖を感じてます。迫り来る学園祭、体育祭、数々の体力消耗イベント達、そして受験。
私はヒップホップやEDMが身近にあった環境下で生きてきたのでその延長戦でKPOPにものめり込つふ(日本にバンド文化があるように、韓国はヒップホップ文化が根強いです)のですが、とくに親世代にはこういう「切って貼るタイプの芸術」は「コピー」と認識されて理解されないことが多くて少し悲しいです。

今回は2024年7月までにリリースされた曲に絞って独断と偏見を交えた私のベストケーポップを10曲紹介しようと思います。ここでは事務所が韓国系列(=ケーポップ)として換算し、順位は付けていません。あまりにも有名すぎる曲は省いてますが、私がSMオタクであること(SMがカムバし過ぎなこと)も念頭に置いてお楽しみください。


①She A Wolf - WayV(威神V)

パフォーマンス映像が公式から配信されているのですが、ストップモーションが多くて酔いそうなのでリンクは音楽番組のステージ映像のものを選びました。
最後までタイトルを選ぶか、収録曲を紹介するか迷いに迷って最終的に収録曲に落ち着きました。WayV※のアルバムは2曲目がかっこいいんです。タイトル曲が陽気で明るいヒップホップだった一方、こちらの曲は前回までのWayVらしさを感じる世界観強めで物語性のある曲になっていました。
あやふやな表現が多くて比喩なのか本当に狼なのか断定は出来ないのですが、「狂信的なまでに狼女に魅せられてしまった少年」の盲目な語りと第三者視点で感じる少年のイカれ具合が曲の雰囲気に調和していて私のお気に入りポイントの1つになっています。ラスサビ前のリフトや演劇的な構成も刺さった。
同事務所の先輩EXOにも「Wolf【늑대와 미녀(狼と美女)】」という狼コンセプトの曲がありますが、EXOの方は「感情を持たない肉に飢えた狼が美女に恋をして感情を知る」お話なのでWayVの優雅で耽美な雰囲気とEXOの荒々しい大人っぽさの対比でもう1杯ごはんが食べられますね。

※wayVは名前にNCTが入っていないがNCTの派生ユニット。限韓令(中国国内での韓国アーティストの活動を制限する法律)の影響でデビューの際、レーベルをSMから傘下のLabelVに分けたせいだと思われる。

②내가 S면 넌 나의 N이 되어줘(If I'm S, Can You Be My N?)【僕がSなら君は僕のNになって】 - TWS (투어스)

去年プレディスからデビューしたTWS。グループの知名度こそ他の第5世代に劣るものの曲の評価は高く、世間に認知されている気がします。流行に乗りつつ個性もあって可愛らしい声のボーカルが癖になるし、センスもいいですよね。もっと人気になって欲しいです。今回のカムバでは前回に引き続き学生をモデルにした爽やかな青春がコンセプトでした。ほぼア○エリアス。この曲、実はステージでの構成もMBTIがSとN同士でペアになって踊ってるんです。欲を言えばそっちも見て欲しい。でもここは曲紹介の村だから…

③Tears Are Falling - NCTWISH

「無限拡張×無限開放」を謳ったNCT※最後のグループと言われ、日韓同時デビューしたNCTWISHがデビューから2回目のカムバックを迎えました。前回に引き続きキューピットコンセプトのアルバムになりましたね。タイトル「Songbird」は爽やかさがありつつも“NCT”を感じる曲でしたが、個人的には収録曲の「Tears Are Falling」を推したいです。まるで映画ドラ〇もんのエンディングテーマのような勇気を与えてくれる爽やかさ。出来れば日本語バージョンで聴いて欲しい。でも映像がない(大泣)

※NCT(Neo culture technologyの略称)はメンバーが追加加入していくシステムを導入しており、現在は26人(脱退3人)で活動している。派生ユニットにはメンバー固定チーム(被りあり)のNCT127・NCTDREAM・WayV・NCTWISHとメンバー非固定チームのNCT Uがある。システムとしては非固定チームはユニット曲や選抜曲の感覚に近い。

④Small girl feat. 도경수 (D.O.) - 이영지

この曲を歌っているのはサビのダンスで有名なセブチのファイティンヘヤジにフューチャリングとして参加したイヨンジです。感情を落とし込むのも上手で話も上手くて21歳にして冠番組を貰ったり様々な番組に出演しているイヨンジですが、この曲は過去に自分が元彼と道を歩いていた時彼氏が小さな女性話しかけられた時の感情をその日の夜に書いたものだそうです。韓国には素敵な女性のラッパーがたくさんいますが、イヨンジみたいなボーイッシュだけどかわいらしくてポエマーなラップをする人が私は好きです。ラップしてないイヨンジも、すごくかわいい。

⑤Cosmic - Red Velvet

今回のカムバでレッドベルベットは10周年になるみたいですね。そんな節目に「ミッドサマー」コンセプトの曲をリリースするイカれた事務所はSMエンターテインメントだけでしょう。
幻想的でゆったりしているのにどこか落ち着かないメロディーが癖になります。レドベル5人と来訪者1人を主軸にして進んでいくある夏至の日の話です。ショートフィルムを見たような満足感があってかなりお気に入り。映像では可愛らしくオマージュする程度にぼかして演出されていますが、本編「ミッドサマー」は精神的にも肉体的にもしんどいグロテスクな映画なので、気になった人はMVに騙されて後悔することにならないように注意してください。

⑥Love and FEAR - Xdinary Heroes

韓国のバンドは顔も曲もスタイリッシュな人たちが多くて(シンプルに顔良人多い)直球な歌詞が好きな私はハマらない事が多かったのですが、今回のXHの収録曲は平成ロックっぽい曲が多くて豊作でした。めちゃ嬉しい。韓国のアイドル色の強いバンド感とどこか日本のビジュアル系を感じさせる音楽がよくマッチしてて似合うな〜と思いました。アイドル級の顔と歌声を持ち、アイドル事務所JYP※に所属しているXHですが、ダンスセンスが絶望的な事で有名なので気になった方はYouTubeで検索してみてください。

※JYPentertainmentはMiss A・DAY6・2PM・GOT7・TWICE・StrayKids・NMIXX・NiziUなどが所属している芸能事務所。

⑦Walk - NCT127

ヒップホップ大好き。オールドスクール大好き。小学生の頃から90~00年代の洋楽ばかり聴いて育ってきた私にとって最近のKPOPはわくわくが止まらなくて楽しいです。あと一年くらい続いて欲しい。(無理)
MVに誤解を生みそうな表現が多いので設定を補足してみます

彼らはこの街で「神・宗教」のような扱いを受けており、彼らを模したスニーカーが争奪戦に。絶大な人気を誇る彼らだが、街の人々が視覚する事は出来ない。それは彼ら自身が人ではなく神という「概念そのもの」として扱われているからだろう。所々で超人的な能力を発揮したり好き勝手な行動をとる彼らだが、その能力を発揮出来るのはこの街の中でのみ。それは「宗教」が民族学やその土地に根ざしたものでありその場所から飛び出す事は出来ないのだと暗示しているようにも見える。

悪趣味とも取られそうな表現やファンからしたら運営頭おかしいと思われても仕方ない演出も多かったですが、ムンテイルが楽しそうにMVリアクション撮ってたし、まあいいか、ているさんがたのしいなら私はなんでもいいからね、好きにしなね(全肯定)

⑧Girls Never Die - triple S

今個人的に熱いガールズグループのうちの1つがtripleSです(もう1組はKISS OF LIFE)
ギャンブル依存に陥り、酒浸りになって堕落した毎日。普通の生活が出来ていない自分と世界との乖離に傷つき、自分自身を派手に着飾って偽る。人間なのにどこか人工的で不健康な現代の少女たちを通じて感じる事が多いMVです。トゥエスはどこか退廃的で影の濃い曲が多いですが、24人という大人数のグループである彼女たちの特性が上手く生かされていると思いました。

⑨Love wins all - IU

IUはこの曲を「ファンに捧げる曲」だと言いました。
敵意や無関心が蔓延した悲しい時代でも、勢いがある時でさえ1人でしかない憎悪に比べて、逃げたり沈んだりしても愛は変わることがない。こんな時代でも愛には十分に勝算がある。ファンが沈む時に一緒に沈んであげられる人になりたい。
MVで愛し合った2人は最後、謎の立方体に吸い込まれて消えてしまったが、ウェディングドレスはその場に残り、同じように吸い込まれた人々が残した衣服の上に積もる。たとえ憎悪に押しつぶされても愛は残るのだと言われているような気がしました。

⑩Stupid Cupid - NCTDREAM

悩みに悩んで最後に選んだのはNCTDREAMの日本アルバム収録曲であるこの曲。正直曲そのものとしてはタイトルのMoonlightが好みなのですが、ある曲のアンサーソングとして考えるとやっぱりこの曲に惹かれます。おたくだから。
この曲のタイトルを和訳すると「まぬけな天使」ですが、NCTには身近に「キューピット」をコンセプトにしたグループがいるじゃないですか。それがそう、NCTWISHです。この曲の中で「まぬけな天使がうっかり刺した恋の矢」という歌詞が出てきますが、WISHのデビューアルバムのタイトル曲「WISH」のMVでウィシちゃん達は狙い通りに矢を射れずに外してばかりでした。MVのストーリーだけでなく導入もかなり似ているように思えます。

同じ運営で同じ日本アルバムに収録されているって事を考えると有り得ない話ではないし、ちらほら同じ話をしている方がいたので載せてみました。偶然かもしれないけど楽しいからいいよね。




どうだったでしょうか、結局NCT全グループ入れちゃったし半分はSMTになりました。下半期も時間があればやりたいです。


「おまけ」

選考落ちの子達。

あまりにも売れすぎたのでわざと外した

収録曲を入れたため

最後まで悩んで外した

曲で聴くよりパフォーマンス丸ごと見て欲しかった

パフォーマンスを見て欲しかった

Cosmicと競り合ってギリギリ入らなかった

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