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20代で会社員を辞めてテニスプレイヤーに⓸

出不精改善のテニスが人生を変え始める!?


仕事自体は大変だったけれども上司も変わり、会社にも仕事にも慣れてきて、インセンティブで稼げることはやりがいだった。
というより自分には趣味もなく仕事くらいしか一生懸命になれなかった。

鬱病になったこともあり、土日もあまり外出する気には慣れず社会人3年目は過ごした。
心配してくれた大学時代の先輩がテニスの社会人サークルに誘ってくれたり、団体戦に誘ってくれたりした。あまり乗り気ではなかったがこのままではいけないと思い、出不精改善のために参加し始めた。
鬱病の後遺症なのか心からは楽しめず、おそらく凄く取っ付きにくい人間だったと思うが、段々と元気になってきた。先輩が誘ってくれたサークルはジュニア時代のライバルたちが沢山いて、時を経ると懐かしくなっていたし、競技を引退してからの付き合いだったので仲良くできた。みんな大学でも体育会で続けたりと私が辞めた後も競技にひたむきに取り組んでいたので上手でちょっぴり寂しい気持ちと尊敬の念があった。

社会人5年目くらいだったかシングルスもある団体戦で色々あり、無理やりシングルスをすることになった。なんだかんだ楽しくて、強かったらカッコいいなと思う自分がいて、封印していたテニスへの想いが蘇ってきた…その団体戦の前にもコートを借りて仲間内でテニスをしたりしていたこともあったが、テニスがめんどくさいながらコートに行って、ダブルスのゲームをすると、ミスや走るのが遅いことをイジられたりしたことにイラっとしていた。馬鹿にされるのが悔しくて、見返したくて、練習することにした。コロナ禍だったので、在宅勤務となり平日も練習することができた。

実業団では練習してるのに上手く行かない自分に憤りを感じていたけども、なんとか昇部。
ただリーグ戦でジュニアでもなんでもないであろう相手に負けたのはめちゃくちゃ凹んだ。

そしてめちゃくちゃ負けず嫌いを発揮し始めた私は夏に偶然再開した近所の同期に強くなりたい想いを伝える。

トレーナーとの出会いから人生で一番の決断

すると友人から自分は面白い経歴の人からプライベートレッスンを受けており、見てもらわないか?と誘われた。聞いてみるとジュニアからテニスをやっていたわけでもないのに実績を残しているらしいと。
1度友人も含めて練習に入れてもらい、話を聞くと「自分は言語ができたから強くなれた」と。
なるほどな、今までは感覚でテニスをしていたけども大人になってもう20代後半になった私では感覚じゃ勝てるようにならないだろうなと。

その後、週1程度プライベートで見てもらうようになった。コーチというよりトレーナーなのでトレーニングがメイン。思ったより効果はすぐ出て3ヶ月で絶対勝てないと思っていた元インハイ出場者の20歳に勝った。

その後も社会人6年目の実業団でインカレに出ていた、社会人2年目の相手と競ったりと成長を感じられたので徐々にモチベーションも上がっていった。
JOPの大会(国内のアマチュア、プロが出る大会)にも出てみれば?と勧められたが流石にそんなレベルではないと断っていたが、段々その気になってきて出場を決意。相手が強すぎてこてんぱんにされた。

ただ実業団や草トー(テニス愛好家がでる一般大会)で勝ちたいと思ったので練習を継続した。
実業団もさらに昇格し、社会人7年目の時にもう1度JOPの大会にGWを使って出場。結果、初戦を突破し、2回戦で現役のインカレ上位選手ともそれなりに戦うことができた。
その後もやる気満々で大阪の練習試合に参加して全勝、社会人の個人戦も優勝した。

ちょっとイケるかも!と思った私は引き続き練習を続けて、夏休みを使って2大会挑戦することにした。
在宅勤務が続いていたのでミーティングの合間に真夏も練習していた。ただ社会人のため、仕事→テニス→仕事のスケジュールに疲弊したのかテニスの調子が落ちてしまった。。試合ではGWよりもパフォーマンスは発揮できず。。
この時はテニスだけに時間を費やして全日本選手権に出たい気持ちでいっぱいになっていた。(ジュニア時代は全日本ジュニアにでれず働きながらもずっとその事が引っかかっるようになっていた)

モヤモヤしながら数ヶ月は過ごした。
仕事はかなり頑張ったがこれまでの人生を振り返ると、テニスでは関東大会出場、勉強ではMARCH出身という自分の実績が少し中途半端で毎度ボチボチなポジションてあることが嫌だった。

もっとテニスと両立ができそうな会社も探したりはしたが、平日に試合が行われるため試合数をこなすのは難しそうだった。

12月末。翌年の組織が会社で発表されたと同時に在宅勤務も徐々に減っていく事が発表され、もう中途半端なことはできない!と思った。
仕事にも熱意を持って取り組めないし、今行動しないと一生後悔すると。

テニスで食べていけるわけでもないし、側から見たらバカだと思われるだろうけど、このままじゃこの後悔を周りのせいにしてしまうし、もういい大人なんだから自分の人生は自分で決めると。(ちなみにこの後のキャリアはビジョンがあり、テニスが理由ではなくこの後のキャリアを理由に退職した。)

そして営業の最優秀賞にあたる賞を受賞した直後に退職した。稼ぐ事が目標で入社し、最大の目標である確定申告も達成したのでやり切った気持ちで退職ができた。

続く

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