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ナムジュヒョクさんの記事①


【韓流ドラマ】イケメンで演技も上手!“甘く切ない”新作ドラマ
5/22(日) 19:01 Yahoo!ニュース  10
アラフィ―を胸キュンさせる、絶対見るべき新作ドラマ『二十五、二十一』。今、もっとも注目したい俳優、ナム・ジュヒョクにフォーカス!エクラの美容記事でもおなじみのライター・山崎敦子がお届けする韓流ドラマナビ。

独特な存在感に引きこまれる!青春ストーリー『二十五、二十一』

見応えたっぷりの韓ドラ大豊作なこの春。毎夜ハッピーな時間を過ごしている方も多いのではと思いますが、そんな春のラインナップの中でも、私的ぶっちぎりのベスト1となるのが『二十五、二十一』。もちろん演じているのは、この人、ナム・ジュヒョク。

モデル出身、身長188cm、インスタグラムのフォロワー数はもう何年も前に1000万人超えで、ディオールのアンバサダーとしても活躍する見事なまでに華麗なるプロフィール。となると、人気先行型?と思いきや、さりげに小ワザをビシバシと放り込んでくるなど、実は見かけによらずの演技派(私的に努力家タイプの隠れテクニシャンと呼んでいる)で、とにかく目が離せない20代俳優のひとりというわけでして。

どこか甘く、どこかイノセントで、どこか淋しげなそのルックスは、一見もっさりとした平凡さを装いながら(引きで見ると只者でないスタイルのよさと品の良さがダダ漏れますが……)、噛むほどに深みを増す空気感があって、そこにいるようでいないような、つかもうとするとするっと消えて無くなってしまうような、ちょっと他の役者さんでは見られない独特の存在感。

そんな彼の独自性が最も発揮された'19年の名作『まぶしくて─私たちの輝く時間─』では、そのいるだけで切ない、危うく儚げな存在感に何度、泣かされたことか(もちろん卓越した脚本力や演出力、主演のキム・ヘジャ、ハン・ジミン、その他諸々の名脇役たちの名演もあってこそですが)。

彼の“どこか淋しげ”キャラがジワジワと心に溶け出していく


で、今作の『二十五、二十一』です。本筋の舞台となるのは1998年。前年のIMF通貨危機のあおりを受けて、韓国でも深刻な経済不安に見舞われていたまさにその年。ジュヒョクが演じるのは、その影響をモロ被りしてしまった青年ペク・イジン。

裕福な家庭に育つものの(大学の入学祝いがなんと真っ赤なガブリオレ)、父の会社が倒産し一家は離散。名門大学生という前途洋々たる未来を絶たれて、物置みたいな間借りの小部屋に暮らし、夢も希望も置き去りにするほかなくアルバイトを掛け持ちしつつ、それでも生きるために頑張っている……という、のっけから彼の“どこか淋しげ”キャラが思う存分発揮された役どころ。

そんなイジンの前に現れるのが、映画『アガシ(お嬢さん)』の名演で知られる実力派キム・テリ演じる、この物語の主人公ナ・ヒド。夢はフェンシングの国家代表として金メダルをとること。幼い頃に最愛の父を亡くし、TV局のアンカーを務める母は常に多忙で、ひとりぼっちの寂しさを嫌というほど味わってきたヒド。

にも関わらず、ジュヒョク演じるイジンとは正反対か、という明るさで、どんな逆境にあっても夢に向かってまっしぐら的キャラクター。常に自分の心にまっすぐで、嬉しい時は思いっきり笑い、悲しい時は死ぬほど泣いちゃうという、正のエネルギーの塊のような存在。

そのヒドが、彼女の町内に越してきたイジンと度々顔を合わせるようになり……、というのが物語の始まりなのでありますが、ドラマは、この二人が22歳と18歳で出会ってから、タイトルの25歳と21歳を経るまでの青春の日々にフォーカスするもので、言ってしまえばふり返りの青春初恋成長物語であるのですが、なんだ、青春ラブストーリーね、と今、軽く鼻で笑った人、侮ってはいけません。

“初恋”というにはあまりにも深いイジンとヒドのつながりは、これまでのドラマのどの初恋とも全然似てないし、なのに、どこか自分の昔を恋しく思い返すようなずっしりと響くリアルもひしひしで。

ナム・ジュヒョクの好演のみならず、脇の出演陣の演技もピカイチ

なにせ、その序盤のエピソードからして、もう、心震わされずにはいられません。アルバイトをこなしながら、プライドをなんとか保ちつつ必死で今日を生きているイジンの元に、倒産した父の会社の下請けだったという社長が訪ねてきます。聞けば、父の会社の倒産によりその社長も破産、多額の借金を背負って家族を養っていけず、ずっと苦しみの中にいるのだという……。

イジンの父はそんな人たちから身を隠すように行方をくらましたまま。破産社長は、イジンにその憤懣を涙ながらにぶつけるのですが、若干20歳を過ぎたばかりの若造に何ができる訳でもなく、心苦しいイジンは精一杯の誠意で答えるのがやっと。「あなたの苦しみを生涯刻みながら生きていきます。どんな瞬間も僕は決して幸せになりません」と(メチャ優しいいい子)。もちろん、わずかに残っていたプライドも何もかもズタボロです。


さて、そんなイジンに対して、もしあなただったらどうします? 慰める? 一緒に泣く? 同情する? その経緯を偶然見かけてしまったヒドがイジンに対してとったその行動と言葉は、もし、私がイジンであるならば、生涯を通してきっと鮮やかに心に残り続けていくに違いありません。

そして、壁にぶち当たった時、前を向くことに疲れてしまった時、何度も心の奥から取り出して繰り返し繰り返し反芻するはず。それが、何であるかはもちろん見てのお楽しみですが(2話ラストのシーンなのでお見逃しなく)、ドラマはそんな宝石よりもまぶしい青春の数々が次から次へと溢れ出てくるように描かれていきます。20年の時を経て、その時代を今に映し出す映像も、色彩をより深くより色濃く際立たせていて、だからこそ、自分の中でセピアにぼやけていた青春の時が、より鮮烈に胸に迫ってくるという。

さらに、胸を打つのはヒドの3人のクラスメートたち。貧しい家庭に育ちながら最年少でフェンシングの金メダリストとなったコ・ユリム(ガールズグループ「宇宙少女」のボナ)、ユリムのことが大好きなちょっと変わりもので今でいうインフルエンサー的なムン・ジウン(チェ・ヒョヌク)、学年一の優等生でありながら心のうちに反抗心を募らせる学級委員長チ・スンワン(イ・ジョンミン)。彼らの深すぎるつながりも、壁にぶち当たった時の一つ一つの選択も、どれもこれも、愛おしすぎて、胸熱くなること請け合い。
 それにしてもイジンとヒドです。ドラマは現在のヒドの娘キム・ミンチェが、母が書いた高校時代の日記を読み進めるという形で進行していくのですが、ここで気になるのがミンチェの姓。ペクではなくキム(子供は父の姓を名乗る)。

え、え、え~~~! て、ことは、イジンとヒドは結ばれないの? それとも、姓が違う何か深いカラクリが隠されているの? カラクリがあるとすれば、それは……? 

つかもうとするとすっと消えてなくなってしまうようなナム・ジュヒョクが演じているだけに、不安は募るばかりですが、イジンの、ヒドの、それぞれの心の内にじっくりと寄り添いながら、その理由が解き明かされるラストのラストまで、どうぞ、何一つ見逃すことなく、じっくりと見届けてくださいませ。ちなみに、私の心は1998年からの青春の日々から、いまだに戻ってきたくないようです。

■Netflixシリーズ『二十五、二十一』独占配信中

◇山崎敦子
旅行記事に人物インタビュー、ドラマ紹介、実用記事から、着物ライターとさまざまな分野を渡り歩き、今では美容の記事を書くことも多くなったさすらいのライター。襲いかかるエイジングと闘いながら、ウキウキすること、楽しいことを追い求め続ける日々を送る。

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