子どもの定型発達/発達障がいについて〈言語能力について〉

事例紹介をする予定だったのですが、その前に基本的な事を知っておいてもらいたいなと感じたので、事例紹介の前に書かせて頂きました。

現在もベビーシッターとして様々なご家庭にお伺いさせて頂いておりますが、最近の1歳〜2歳にかけてのお子さんの言語の発達が10年位前に比べてかなりゆっくり目だなと感じる事が多いです。


定型発達児のお子さんでも、生活環境によって言語能力についてはかなりのバラつきがあるものなのですが、2歳前になっても2語文がやっとのお子さんもいたりします。

高齢出産の方の割合を表した丁度いいグラフが探せなかったのですが
統計データとして高齢出産の方が増えているそうなので、やはり発達障がいをもつお子さんが増えてきているからなのかもしれません。


現在コンスタントにお伺いさせて頂いている1歳〜2歳のお子さんたちは、大人の話していることは理解している事が多いのですが、言葉を発する事は少ないです。

また、1歳ちょっとのお子さんだと話しても2語分にはならず、2歳でやっと2語分が定着してきたかなという程度のお子さんが多いです。


その年齢のお子さんのなかには、家庭保育だったのが保育園や幼稚園などに通うようになって刺激が増え、自分の思いを言葉にして大人(園の先生方)に伝えないと自分に注目してもらえない!と危機感を覚えてなのか、急速にお話が出来るようになったお子さんも居ます。

ここでお子様の言語能力についてお悩みの保護者さんが「園に通うようになれば話し始めるからいいか」と安心するだけではなく、ご家庭での接し方にも改善できる点が無いかを今一度考えて頂きたいと思います。

まず第一にテレビやYouTubeにお守りさせている時間が長くないか?です。


テレビやYouTubeを見せていれば言語に触れているのだから勝手に覚えるでしょ?と考えている方も多いと思いますが、答えはNOです!


言語は会話のキャッチボールで覚えていくものなので、テレビやYouTubeなどの一方通行的な言葉を浴びせられるだけではうまく覚えられません。

次に家事や仕事で忙しくお子さんとの食事や入浴の時間が「作業」になっていないかです。
食事や入浴の時間は寝る時間を考慮すれば手早く終わらせたいものだと思います。
ですが、食事中に「これおいしいね!」とか「スプーンが上手に使えるようになったね!」などの会話のチャンスはたくさんありますし、入浴の時にも「お湯が顔についても泣かなくなったね!」や「湯船は温かくて気持ちいいね。」と会話をして(基本的には大人が一方的に話す形になりますが)子どもがその言葉に対して頷いてくれたり、返答してくれたりすることで子どもにとっては言語習得のチャンスになり得ます。


例えば、発達障がいをもつ言語がゆっくりなお子さんに急いで覚えさせようと大人が一生懸命話しかけて関わりを増やし、「覚えることを急がせて強要する」のはよくありません。

大人も疲れてしまいますし、大抵の場合は逆効果になるため、お子さんが一層お話をしてくれなくなります。

なので、「ちょっと遅いかな?」と感じたり、発育の健診などで指摘された場合に、今までよりもテレビやYouTubeなどの動画にお守りをさせる時間を減らして、大人だけでは難しいこともあると思いますので、そのお子さんにとって兄や姉などの上のきょうだいがいる場合は協力してもらってたくさん話しかけて貰うなどの「関わり」を増やしてみて欲しいです。


もちろん、定型発達のお子さんにももっとお話が上手になってもらいたい!という思いから「関わり」を増やしてあげることはとても効果的なので是非試して欲しいです!


ここまで読むと「結局定型発達のお子さんも、発達障がいをもつお子さんも同じ関わりでいいんだ。」
と思われたかと思います。

お子さん一人ひとりに対して「今どんな接し方が足りないのか」を考えて頂き、たどり着いた答えは発達障がいをもつお子さんもそうでないお子さんも結果的には同じだと思います。

そのお子さんのために今必要な「関わり」を丁寧に考えて与えてあげることで滞りなく発達が促されていくものなので、「この子は発達障がいだから」や「この子は普通だから」と境界線を勝手に引いてしまう事の無いように
「今」この子に必要な「関わり」を常に考え、与えていく保育をして下さる方が増えて下さると今の子どもたちにとって生活しやすい環境になるのではないかなと思います。

保護者さんや園の先生方、ベビーシッターや家庭教師、学校の先生など「子ども」に関わる大人が少しでもこの記事を読んで「関わり方」について今一度考えてみてくれることを心から願います。


いつも「スキ」をして下さる方やお読み頂けた方、ありがとうございます!
少しでもお役に立てる記事を書けるよう精進致します。


次回からは事例紹介について書いていきたいと思います。
読んで下さる方のお子さまなどが当てはまる内容があり、少しでも関わり方の参考になれば幸いです♪





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