子どもの定型発達/発達障がいについて〈事例編〉

過敏症気味だったお子さんのお話です。


そのお子さんは現在小学生で、私はそのお子さんが2歳の時からシッティングしています。

現在では手先が器用なお子さんですが、2歳〜3歳位の時は凄く簡単な塗り絵や粘土遊び、砂遊びすら全く集中力がなく出来なくて、粘土や砂は触ることすら嫌がるようなお子さんでした。

それでも何度も外遊びに誘って砂に自然に慣れてもらったり、室内遊びしか出来ない時はパズルや工作を短時間でも一緒にやって「触ったことのない感触」のものに慣れて貰い、徐々に徐々に塗り絵にも集中力が見られるようになり、工作や折り紙に興味を持つ事が出来、今では難しい折り紙も簡単そうにやれる程になりました。

無理やりではなく、他の遊びに関連付けながら少しずつ触れて貰うことで「これは不快なものではない」と覚えて貰い興味を持って貰うように促せたと思っています。

興味を持つとそれまで苦手だったことにも積極的に取り組み、「好きこそものの上手なれ」的な勢いでとても精度が上がり、本当に上手になりました。

とても手先が器用になったのですが、片付けはとても苦手です。

散らかっている方が自身の作品をいつでも眺められるため、落ち着くようです。

最近ではお母様から片すように言われると一応片付けることも出来るようになりました。

本人的には片付ける意味はまだ理解してないようでしたが 笑


「片付ける意味」を理解してもらうためには「片付いている部屋は過ごしやすい」という事を体感して貰うしかないかなと私は考えています。

子どもが自分で散らかした部屋で飛び跳ねて遊んでいておもちゃなどを踏んでしまい、痛い思いをすることで「散らかしたままの部屋で飛び跳ねて遊んだら危ないんだ」と自ら学び、それがきっかけとなり、「片付けをする」までいかずとも、「沢山散らかすのは辞めようかな」と思うようになったりします。

そうやって体感して一段階ずつ理解して貰っていくことが本人も腑に落ちるため、素直な理解に繋がると思います。

この例に上げているお子さんはまだ小学生なので、年齢的に片付けが上手く出来なくても仕方ないと思われる方も多いかもしれません。

でも、片付けはいずれ勝手に上手くなるものではありません。

大人が一緒に片付けをして片付けの仕方を教えることで見様見真似で覚えてくれる子もいますが、発達障害があるお子さんだと、まず、大人のやり方を見ていないので全く覚えません。

一緒にやるにしても一つひとつ丁寧に教えていかなければいけません。

例えば、「絵本は絵本のお家」、「電車は電車のお家」、「おままごとの食器はここ」などと片付けるおもちゃと片付ける場所をセットでお子さんの目を見ながらしっかり話を聞いているか確認しながらです。

そうして何度か一緒に片付けをしたあと、お子さんの機嫌がいい日などを狙って「今日は一人で片付けをしてみてくれる?」と声がけをしてみるといいと思います。
納得してくれなそうでしたら、「私(お母さん/お父さん)はこっちを片付けたいんだよね。だからあなたはあなたのおもちゃ、私はこっちでどっちが早くキチンとお片付け出来るか競争しよう!」と遊びに関連付けて促すのもいいと思います。

1番いいのはとにかくそのお子さんをよく観察してどうゆうタイプなのかを見抜き、そのお子さんに合った提案が出来ることです。


次回は「人の話を聞かない子」の事例編です。

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