クルド人の“埼玉侵略”考

クルド人の“埼玉侵略”考 “シーチン”修一
【雀庵の「大戦序章」277/通算708  2024(令和6)年3/20/水】「暑さ寒さも彼岸まで」、今週はお彼岸、ようやく春めいてきたので油断して一枚薄手でチャリ散歩したら風邪をひいてしまった。悪寒に加えて、腰痛はもとより体中が痛く、さらに鼻汁だらだら、目はかすむ・・・市販薬ではどうも太刀打ちできず、看護婦のカミサンに症状を伝えたら「ロキソプロフェン」という薬を出してくれて、かなり痛みは和らいだ。困ったときの女房頼り。おたんこナースなんてもう言いません。墓参りにも行ってくれたので助かった。

17日はロキソプロフェンの副作用もあって終日ベッドで寝ていたが、18日はツンドクしていた産経新聞をすべて完読、読み終えた。新聞は通常、朝は7:30~8:30までダイニングルームでざっくり読む。カミサンは9時から産経を読みながらブランチするのでグズグズしてはいられない。小生は昼寝と就寝のベッドでも読むが数ページ読むと良く眠れるので有難い。催眠療法に効く新聞? 面白い夢もよく見るのはどういうわけだろう。
興味深い記事は切り取って保存するようにしている。保存しても読み返すことはあまりなく、置く場所も限られているので、残念ながら2、3年後にはリサイクルに回すしかない。今年から「デジタル産経」も利用するようになり、かなり以前の記事やローカル版も検索ができ、コピペもすべて可能なので随分小生の仕事(リベラル≒アカもどきバッシング)が楽になった。

本題に入る。前回こう書いた。<移民問題はいずこの先進国でも苦しんでいる。動植物や人間にせよ、外来種が本来いるべき「場」から移動してくると先住者は一般的に困惑するものだ。労働力不足を補うためといった目先の必要・利益ではなく、100年、500年先の国益を考えた「移民・移住の国際ルール」を創らないと「国柄」がおかしくなってしまうだろう。問題を次世代に先送りするのではなく、今の我々が次世代のために知恵を絞る必要がある>

我思う、故に我あり・・・風潮や流行、気分ではなく「自分でよく学び、よく考える」ことが大事だろう。加齢とともにTV視聴時間が長くなり終日TV漬けのような老人が多そうだが、民放TV局は「視聴率を高める=コマーシャルで儲ける」という商売だから理性的な情報より「面白い煽情的な情報」が多いのではないか。TV漬けで頭が良くなった人はまずいない。もっとも「晩年を面白おかしく暮らせれば御の字」という人が圧倒的多数派で、小生のような「趣味の哲学オタク」はごく少数派の異端児に過ぎないのだろうが・・・まあ、見物するより“先導・洗脳・扇情するピエロ”の方が面白いとは思うね。

で、埼玉県の「川口クルド問題」。産経3/16「報じられない川口クルド問題 秩序なき『共生』 黙殺される地域の声」は衝撃的だった。小生は川口=チャイナタウンと長らく思っていたが、それは北西部、南西部のことで、今やその他の地はクルド人に占領されつつあるかのよう。NHK首都圏ナビ2024/2/2「埼玉・川口市がクルド人めぐり国に異例の訴え なぜ?現場で何が?」から要旨を紹介する。

<埼玉県川口市で2023年7月、病院に100人近くの外国人が集結する騒動が発生した。川口市ではトルコから来たクルド人のコミュニティが拡大し、ゴミ出しのルールや生活習慣などの違いによる、住民との摩擦も目立っている。一方、クルド人をめぐっては支援が必要だという声も上がっている。そうした中、川口市が国に政策の見直しを訴える異例の事態に。いったい何が起きているのか取材した。
【川口市に集住するクルド人の現状】2023年に来日し、難民申請したクルド人の家族。この日はクルド人の生活を支援している団体がこの家族のもとを訪れ、スマートフォンの翻訳アプリを使って、困りごとがないか聞いていた。
スタッフ:ちゃんと眠れていますか? 母親:毎晩2時間しか寝られません。赤ちゃんがいるから。 スタッフ:それは疲れたね。

川口市にいるクルド人の多くは、中東・トルコの出身だ。分離独立を求めるクルド人組織とトルコ政府との対立が激しくなった1990年代から「母国では迫害される」などと訴えて、日本にも難民としての保護を求めて来る人が増えた。およそ15年で、日本で難民申請したトルコ国籍の人は9700人以上(法務省資料から一橋大学 橋本直子准教授算出)。その多くがクルド人とみられているが、認定されたのは1人である。
現行の法律では、難民申請が認められず、退去が確定した外国人は、原則として退去まで、施設に収容されることになっている。しかし近年、新型コロナの感染対策として収容所の密をさけるためや、人道的な観点から、施設の外で生活する「仮放免」の人たちが増加しているのだ。支援団体によると、難民申請を行うクルド人の多くは観光ビザで日本に入国。川口市周辺で暮らす知人などのつてを頼って、集まってくるという。
国外への退去手続き中という立場のため、国は就労や健康保険への加入を認めていない。医療費は10割負担で、病院で治療を受けることができず、生活に支障をきたす人も少なくない。長年、歯の激しい痛みを抱えていたクルド人の女性が、支援団体に付き添われ、歯科医院を訪れた。治療した歯科医師によると、虫歯がかなり進行した状態だったという。費用を支援団体が立て替えて治療することができた。
【川口市が国に異例の要望】今、川口市が把握するだけでも、市内にいるトルコ国籍の仮放免者は900人以上。その多くはクルド人だと見られている。2023年9月、川口市は、この仮放免制度をめぐり国に(以下の)要望書を提出した。
1)不法行為を行う外国人においては、法に基づき厳格に対処(強制送還等)していただきたい。2)仮放免者が、市中において最低限の生活維持ができるよう(中略)就労を可能とする制度を構築していただきたい。3)生活維持が困難な仮放免者(中略)について、「入国管理」制度の一環として、健康保険その他の行政サービスについて、国からの援助措置を含め、国の責任において適否を判断していただきたい。川口市は、なぜ、国に異例ともいえる要望をしたのか。
【川口市 奥ノ木信夫市長】「不満いっぱいですよ、国に対しては。仮放免で帰る人は何%いるのか、国はそれさえも発表もしてない。ほったらかして、全部、地方自治体に任せることは、まったく考えられないですね」
不満の背景にあるのは、仮放免制度の前提と実態とのかい離だ。川口市を拠点に解体現場で働いている日本人の男性は、最近、多くの現場で、働けないはずの仮放免のクルド人を目にするという。深刻な人手不足に直面する解体業界。仮放免のクルド人がいなければ現場が成り立たないと男性は打ち明けた。
【解体現場で働く日本人男性】「仮放免者はいっぱいいますよね。現場にいないというのはまず無いと思いますね。僕の知り合いでも、あるときビザが出なくなっちゃったという話を聞いています。もし仮放免の人を完全に排除しましようとなったら、確実に人手不足になると思います。日本人は、解体の仕事はやりたがらないですから。『壊してほしいなら、僕ら(クルド人に)に任せて』という感じなので」
仮放免での就労は違法で、発覚すれば施設への収容につながります。なぜ、一線を越えてしまうのか。実情を知ってほしいと、仮放免のクルド人が取材に応じました。10年以上前に来日し、解体工として収入を得ている。今は、週6日、1日10時間以上、現場に出ているという男性。日本で生まれた2人の子どもを育てるためだといいます。
【仮放免のクルド人男性】「健康保険もないですね。娘が手術しまして、50万円くらいかかりました。これからもっと生活が大変になると思うので、働いています」
【教育や医療 増加する自治体の負担】さらに、市内の小学校にはクルド人の子どもが増えている。学校に設けられた外国にルーツのある子どものための日本語教室。この教室には、いまクルド人の児童が20人ほど通っている。保護者も、日本の言葉や文化がわからない人が多く、個別に対応しているという。
【小学校 校長】「『集合時刻がいつもより早い』など大事なことは、担任が前の日に念のための電話を入れて確認しています。子どものためと思って、よく動いてくれています」
日本は「子どもの権利条約」に批准しているため、すべての子どもたちに教育の機会を保障している。川口市教育委員会 学校教育部 中川猛部長は「クルドの子であっても、日本の子であっても、就学の希望があれば教育を受けていただきたい。それに対して我々も支援をしていきたい」(と話す)
経済的な理由で就学が困難な場合の援助も国籍などによる区別はない。所得が基準を下回る世帯に学用品の費用や給食費などを助成する制度を適用している。さらに、最近、市議会では医療費への懸念がたびたび取り上げられている。
【川口市議会議員】「仮放免者は保険証もありませんから、請求される金額が高額になり、高額な医療費を払えずに滞納してしまうという事案もあります。今、市の医療センターでは外国人による未払い金が7400万円ほどありますが、その中に仮放免のクルド人の治療費も含まれているとみています。川口市は、実態に応じた制度の見直しが欠かせない」と訴える。

川口市の奥ノ木信夫市長はこう言う。「人道的立場で、今にも赤ん坊が産まれそうな人は病院で受け入れて診なければいけないし、病気で苦しんでいる人をほったらかして、うちでは診られませんとは言えません。税金を払いたいし、保険証もほしいというクルド人は、いっぱいいるんですよ。在留許可や就労許可を国で出さないと、解決はしないと思います」
川口市の訴えを、国はどう受け止めているのか。出入国在留管理庁に聞くと「仮放免者の中で退去強制が確定した外国人は、速やかに日本から退去するのが原則となっています。よって仮放免者に国費で健康保険などの行政サービスの支援を行うことは困難です」
【日本で育った仮放免の子どもたちは…】取材したクルド人の中には、10年以上日本にいるという人もいた。なぜ長期滞在が可能なのか。日本にいるクルド人は、全員が仮放免という状況ではありません。難民申請をして、認定が出るまで平均で約3年かかりますが、その判断を待つ間は、さまざまな条件を満たせば在留許可が出て、働いたり、健康保険に入ったりすることができる場合もある。
しかし、条件を満たさないと不法滞在となる。原則、収容されるが、最近は仮放免になるケースが多くなり、人手不足の中、労働力としての需要があるので、多くの人が川口市にとどまっている。中には日本で生まれ育った子どもたちもいる。
10年前に日本に来て以来、難民申請を出しているクルド人の家族。生後2か月で来日した長女は10歳に、日本で生まれた長男は8歳になった。3年前まで、家族には、難民申請の審査中に出される在留資格があり、仕事ができ、健康保険にも加入することができた。しかし、難民申請は却下。一家全員が在留資格を失い、仮放免となり、就労も健康保険への加入もできなくなった。父親は言う。「目の前でガチンと在留カードに穴が空けられました。とても悲しい気持ちにはなりますね」>(以上)
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地元の日本人もクルド人も気の毒と言えば気の毒である。しかし、上記のNHKの報道では先住民である「地元の日本人の苦痛や被害」については触れていない。それで「皆様のNHK」って・・・なんなのだ? 産経3/16「報じられない川口クルド問題 秩序なき『共生』 黙殺される地域の声」はNHKがスルーした地元の苦悩、不安などをしっかりと報道している。以下次号で紹介する。
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