あれから25年。『B.M-ネクタール-』のような未来はまだほんの少しだけ先の事って話

藤澤勇希センセイの長編作品『B.M-ネクタール-』という作品があります。
これは環境問題や人口増加により食料難になった日本で開発された“B.M(=バイオ・ミート) ”という人工製造された食肉の正体とそれにまつわる悲劇を描いた近未来パニックアクションマンガです。

人はなぜいつの世も同じことを繰り返すのですかね?本当に業の深い生き物です。後半部分はマンガのネタバレを含むために有料になってます。がもう少しだけ無料で。

本作は『少年篇』『学生篇』『大人篇』の三部作構成になっていてその都度B.Mがもたらふ厄災の中を生き延びる物語です。

バイオ・ミートとは人々が出すゴミを餌にして自己分裂を繰り返す人工生物です。成体の見た目はグロテスク。
基本的にはなんでも食べます、食べられないものはガラスと金属ですがそれすらも最終的には食べないこともありません。基本的には餌を食べ分裂を繰り返すだけの生物なので思考と言った機能はほぼありませんし視覚や嗅覚なども未発達です。作中の表現で言うと、『そこにあるものを食料と認識すれば食べるしそうでなければ移動する』そんな存在です。なのでもちろん目の前にあるのが“人間”だった場合は人間をも食べてしまいます。
そんなB.M達がある日何かのきっかけで世に放たれてしまったら……が作品のあらすじです。

三部作の内どのエピソードを取っても
『人類の無知や傲慢によって、管理されているはずのB.Mが解き放たれてしまう』

という展開は同じになってます。世間に出回るB.Mは予め今スーパーなどで見られるような切り身の姿に加工された上で出荷されていますので、世間の人達はB.Mの本当の姿を知りません。

↑これがB.M(=バイオ・ミート)です。おばちゃんはこの後B.Mが美味しくいただきました。

なので実際にB.Mと対峙した時にほとんどの人がなす術もなく食べられてしまいました。

主人公の麻綾完(まあやかん)は仲間たちとこの地獄から生き延びるために戦います。

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