全イケオジ好きに捧ぐマイナスイオンBLCD「恋が落ちたら」「恋が満ちたら」感想
今回は、イケオジ好きな方と、世知辛い現代に疲れて癒されたい方におすすめするBLCD「恋が落ちたら」と「恋が満ちたら」の感想です。
あまりに素敵すぎて一気に購入した気がするので、今回は二本まとめての感想です。
試聴も出来るので是非!↓↓↓
ネタバレない感想、というか、簡単な説明としては、年下彼氏に振られたばかりの伊勢くんの頭上に、洗濯物のパンツが落ちてきて、その持ち主のサラリーマンの菱本さんと知り合い、恋が始まる…というストーリーです。
興津和幸さん演じる伊勢佑樹くんは、バリバリのイケメン、とかキラキラ美人、という感じではなく、塩顔さっぱり系の若者で、声もナチュラルな優しい感じです。お相手は堀内賢雄さんが演じる菱本孝史さん。アラフィフの仕事ができる落ち着いた「おじさん」です。
でも、このおじさんがめちゃくちゃスパダリなんです…堀内さんが素晴らしい声優さんだからなんですが、落ち着いて優しくて、とにかく大人で包容力があって…ただ、家事ができない(笑)
普段からおじさん属性は大好きなんですけど、BL界のおじさんの頂点は菱本さんな気がしています…こんなカッコいいおじさんいるのか!!って感じです。是非、聞いたことがない方には聞いて、癒されていただきたい一品です。
というわけで、ネタバレありで感想していきます。
まずは「恋が落ちたら」。
彼氏に母ちゃんみたいでうざい、と振られて悲しむ伊勢くんのところに洗濯物のパンツが落ちてきて話が始まります。
伊勢くんの声はちょっと低音で、優しめで、振られてちょっぴり心がすさんでる成分があって、ちょいちょいモノローグでつっこみます。でも、知らないおじさんの洗濯物を拾って手渡すときの会話からとってもいい人な感じが伝わります。
菱本さんはとにかく低くでいい声なんです…。耳が癒される…。ちょっと片付けもできないかわいいところがいいですね。
それにしても、人の家の片付けをすぐに取りかれる伊勢くん、すごいなあという気持ちです。片付けのあとに今までの彼氏から感謝されたことないってことに思い至るとか、パンツの洗い物をしながら振られたことを思い出して涙が出ちゃうところとか、伊勢くんの泣いてる時の鼻声がいいんです。ここで菱本さんが伊勢くんのことをより好きになっちゃうのがわかります。
ここでのBGMが結構好きです。ドラマCDって絵もないから、ドラマCDのSEとかBGMとか、すごく大切だと思うんですけど、「恋が落ちたら」の曲は優しくて癒されます。
菱本さんから好きだと言われた時の会話が、まだ伊勢くんが心を完全に開いてないってことが感じられます。(フリートークでも興津さんが心掛けてたってお話されてたのはこういうことかと思います)
2話にして菱本さんと色々出かけたり過ごしたりしてる中で、伊勢くんからみた菱本さんが素敵に見えてくる描写がすごい丁寧で綺麗です。
それにしても、伊勢くんは近づくだけで手を出されてきたって、実は魔性のゲイだったのでは…と思いましたが(笑)
このあと、キスを自分から仕掛けて拒否されようとするのにやり返されて帰るシーン。謝り方が「すません」なのがいいんですよね〜上田アキ先生のキャラのそれぞれの話し方がとってもありそうというか、気取らない若者言葉の伊勢くんが本当に好きです。
外に出た時のくしゃみがかわいい。こういう鼻水みたいなのどう演じるんだろう…て気になります。
そして、一度距離を置いたものの伊勢くんの職場のビリヤードバーに再び現れた菱本さんと会い、久しぶりに部屋に行くと2週間で荒れ放題の菱本さんのお家の片付けをします。そこで洗濯物を「裏返して放り込んで」って指示する伊勢くん、家庭的すぎてすごいなって…。
気持ちを打ち明けて、改めて映画に見に行く時に時間潰しの神社で話をしている時に、菱本さんが自分に対して同情してるんじゃないかと思って言ってしまう伊勢くん。
映画の後に、菱本さんは自分の気持ちをちゃんと説明します。意を決して、伊勢くんは自分の家に菱本さんを誘います。
ここ、漫画は絶対に見たほうがいいです!私はドラマCDから聞くタイプで、もちろんドラマCDとしては完成度が高いので想像するのは難しくないのですが、漫画のこのシーン、ドア開けたところでキス、それから玄関で上着を脱いでいくところが素晴らしいです。マフラーをしゅるっと抜き取る伊勢くんが動いて見えそうです。
行為の時に髪をさらさら撫でられるところとかも、声で聞くのもいいし絵でみるのもいいです。伊勢くんがかくれホクロ美人なところはさすがに漫画でないと楽しめないので(笑)
あと、結構合間に菱本さんの息遣いが、本当に興奮を抑えてるみたいな感じの息遣いです。堀内さんの演技力…バクハツです…
ここの、こんなに気持ち良いのが初めてで泣いちゃう伊勢くんがすごい可愛すぎてめちゃくちゃエッチです。なんでちゃんと泣いて鼻声になれるんだろう(同じ疑問)最後にお互いに好きって言うところ、伊勢くんもいいけど菱本さんの声がめちゃくちゃ小さい…でもかっこいい…
アフターエピソードの、二人が結ばれて、一緒に住んでいるところもいいです。ホワイトボードに書かれた菱本さんの「好き」が、自分のことか料理のことかと考える伊勢くんとか、菱本さんの狸寝入りの寝息とか…
ラストシーンは2人分の汚れたパンツ()
を鼻歌まじりに水洗いする伊勢くんと、菱本さんのモノローグで終わるのですが、ここは漫画のコマの2人のつやっとしたお顔が、必見ですね😊
アニメイト特典の「一陽来復」は、甘やかされ過ぎるのに慣れてない伊勢くんがついつい菱本さんとケンカになってしまい、ゆず風呂で仲直りする話です。
この漫画、ちょくちょく出てくる伊勢くんの若者らしからぬ趣味が味わい深くて、部屋の窓の外には干し柿があったり、部屋に豆盆栽があったり、神社が好きだったり…まさかの「丁寧な暮らしBL」でもあるのか!!!という感じです。(これが続巻にちょっと続くあたり小憎らしいですね)
「恋が落ちたら」フリートークは緊張気味の興津さんが聞けます。事務所から電話で堀内賢雄さんと連絡が来た時にスタッフさんが大喜びだったとのこと。
堀内さんは、興津さんは全然ミスがないとのお話をしてくださって感謝でした…。
収録で座るソファの座る位置がどんどん近づいていったとのことで、やっぱり演じながらそういう工夫があるんだ…となりました。
演じる時の印象に残るシーンや気をつけたセリフなどのお話が充実していて、聴き応えがあります!(興津さんの印象に残るシーンがすごいなるほど感があります!!)
というわけで、続いては「恋が満ちたら」の感想です!
冒頭の伊勢くん、いや、佑樹くんのモノローグの第一声から違います!
そもそも冒頭から二人のラブラブなシーンで始まるので、そういうシーンのお好きな方にはおすすめです…。菱本さんから孝史さんに呼び方も変わり、出会いはじめた寒い季節から初夏に変わってます。
収録自体は3年ぶりとのことですが、続いて聞いても違和感が全くありません(そのへんの難しさはフリートークで堀内さんがお話されてました)
お付き合いして幸せいっぱいの気持ちを堪能できます!二人で引っ越して見つけた喫茶店でのシーン、水族館デートなど、ハッピーがいっぱいです。
途中から仕事の忙しいためにすれ違いが増えていくのですが、二人がぎりぎりまでお互いを気遣ってるんですよね。
平川大輔さんが演じる白川さんが、まさか当て馬…?という感じで出てくるのも素敵です。漫画で見た時にこりゃだめだ、こりゃ誤解しちゃうよ…というイケメンでした。平川さんの声だけでも魅力満点なのですが😅(こちらの白川さんは「恋も過ぎれば」という作品でスピンオフがでたばかりです!私はお相手さんが阿座上さんのイメージで読んでいますが、ドラマCD化したらいいなと思う素敵な作品でした)
相変わらず旅行に行きたい場所を行きたい神社で決める佑樹くんの若者じゃないセンスが健在です!(大好き)
あと、水族館でタコに見惚れるところも可愛かったです。漫画では結局タコのぬいぐるみ買ったのがあとがきに描かれていました。
漫画のシーンを補うセリフや、時々オマケの書き下ろしの補完で温泉旅館でタオルを買うのが増えていますが、とにかくドラマCDとしての作りが丁寧なおかげで、何回聴いても発見があります。
「恋が落ちたら」でも出てくる佑樹くんの職場のマスターと奥様も素敵なキャラです。BLCDのサブキャラが魅力なやつは間違いないなと毎回思うのです。石野さんも、孝史さんのよきお友達ですね。
こちらの話は両思いなのに少しずつ会えないせいで少し切なくなるのですが、最後に言い合いをするまでずっとお互いがお互いを思っているから、全然辛くないんです。白川さんにヤキモチを焼く孝史さんも、「恋が落ちたら」の家事ができないイメージとは違う余裕のなさが逆に人間らしくていいな…
白川さんと水族館で会って二人で回っているところ、漫画では絵で接近とかを描くのは簡単だけど、声だけでも白川さんの無自覚人誑しを表現するの、難しそうだなあと思うのですが、流石の平川さんがばっちり表現してくださっています。私的には佑樹くんも魔性のゲイだと思っているので、なんだか魔性対決してるみたいで面白い気持ちにになりました。
孝史さんと佑樹くんが初めて言い合いになるところ、会話が終わってすぐの佑樹くんのセリフが、「結局オレが苦しめてるんじゃねーか…」になるのがすごいなってなります。ここまで言い合いしても、やっぱり相手のことしか考えてない!!すごいな〜ってなりますね。
菱本さんに告白する部下の内田さんの、控えめな告白もいいですよね。好き以外の言葉で伝える方法があるんだ…と。
二人の仲直りあとの温泉旅行も、心が温まります。佑樹くんのカニを頬張る声がえっちに聞こえて仕方ないのですが…自分の心が汚れているからですね😅
旅館の朝、夕べを思い出して羞恥心を散らかしてたと恥ずかしがる佑樹くんがとんでもなく可愛いです。
二人が一緒に住み始めて一年経って、喫茶店で白川さんに会えた日、家に帰って孝史さんが、幸せな瞬間を話すのですが、そこの堀内さんの言葉が、染みてきます。
二人が重ねた幸せが、それぞれの声で言われるのですが、漫画だとナレーションみたいな感じに見えるのが、興津さんと堀内さんに振り分けられているのが素敵でした。
最後の方でも孝史さんの寝息が聞けます(重要)
オマケのドラマは、干し柿の話があります。漫画では詳しく語られてないけど、佑樹くんのおばあちゃん子エピソードがあって嬉しいです。
まさかの干し柿を揉むのにセクシーを感じることになるとは…
フリートークは興津さん、堀内さん、平川さんの三人で。おちゃらけようとする興津さんに冒頭真面目な雰囲気を出す堀内さん。平川さんは、キャラと同じ人誑しぶりを発揮しています。
堀内さんが、興津さんがどんどん恍惚の表情になっていったとの話があり照れる興津さん。
最後のメッセージでは、大人を発揮する堀内賢雄さんが流石でした…
興津さんの最後のバイバイがチョーカワイイです!!!(先輩ばかりでフリートークでいっぱい気遣いしたのかな)
興津さんが、ちょっと辛いときやしんどいときにどうぞ、とおっしゃっていましたが本当にそういう時に聞くと、心が慰められるなあという感想です。
全編を通して、私はナチュラルなテイストの興津さんの演じる伊勢佑樹くんの声がすごく好きでした。ナチュラルだけど、もちろん興津さんそのままじゃなくて、かわいさもあるけど男らしさもちゃんとある、恋人のことが大好きな佑樹くんがそこにいました。
また、やはり大ベテランの堀内賢雄さんとベテラン平川大輔さんの存在もすごいなと感動しました。
上田アキ先生の他の作品も読んでいますが、それぞれちょっとカワイイところがある描き方でどれも優しい気持ちになれます。ドラマCDは聴いてないですが、「ワンダーボーダー」の夏朗さんが好きです!
そんなわけで、今回の感想はここの辺で…
次回は「囀る鳥は羽ばたかない」の感想の予定です!!ついに新刊が出ますね。長いシリーズなので、個別の感想というより全体的なものになるかなと思いますが…これから一度CDを聴き通す予定です。
こちらの記事に辿り着いて下さった方、本当にありがとうございます!!