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Zガンダム入門

機動戦士ガンダムを視聴し、Zガンダムを視聴し始めたそこのあなた。

そう、あなたです。

ようこそ、宇宙世紀0085の世界へ!

ここは今後のガンダムの基礎となる設定の宝庫。

ここでは、Zガンダムを視聴するうえで事前に入れておいた方が楽しめる知識とこれまでのおさらいをしていきます。

まずはこれまでのおさらいから。

機動戦士ガンダムとは、一年戦争とは何だったのか?

 アムロたちの一年戦争を描いた機動戦士ガンダムでは、地球連邦ジオンの宇宙世紀初の大規模な宇宙戦争だった。MSを用いた次世代の戦争であった一年戦争は、ジオンの敗北という結果に終わった。
この一年戦争でのジオンの敗北およびスペースノイドの敗北が、一年戦争がもたらしたものであり、Zガンダムの世界の下敷きになっているベースレイヤーと考えている。

戦後海岸に流れ着いた廃MSで遊ぶ戦災孤児

ジオンの敗北
 ジオンの敗北は地球圏にとって、ないしアースノイドとスペースノイドにとっての大きな隔たりを生むことになった。旧ジオン要塞ア・バオア・クー陥落後、連邦とジオンは終戦協定を結んだ。
しかし、ジオンの敗残兵らの中には依然として連邦軍に抵抗するもの、地球にて不法に潜伏するもの、アクシズ暗礁地帯へ逃げるもの、降伏して一般人に戻るものと、様々な道を歩んだ。
戦後は連邦軍も疲弊しており、満足した戦後処理ができていたとは言えなかった。その結果が『0083スターダストメモリー』内で描かれたデラーズ紛争である。暗礁地帯に逃げたザビ派ジオン残党が旧ソロモンに核攻撃を仕掛けるなどし、軍に混乱を起こした。

デラーズ・フリート
左はエギーユ=デラーズ、右はアナベル=ガトーである


そういったこともあり、戦後はスペースノイド主権を唱えたジオンに対する風当たりは厳しかった。地球連邦はその思想までも危険視したため、連邦はジオン残党ないしスペースノイドへの弾圧を徹底的に行った。
その結果がティターンズと呼ばれるジオン残党ないしスペースノイドへの弾圧を行う特殊部隊の結成につながったのである。

シャアの行方
 
機動戦士ガンダム本編ではサラッとしか言及がなかったが、シャア=アズナブルとセイラ=マスはジオンの建国者、ジオン=ズム=ダイクンの遺児であることが明かされた。ダイクンは、初期のニュータイプ論の提唱者であり、一年戦争前にザビ家に暗殺されている。(シャアはしばらくダイクンの仇討のために身分を隠して復讐を狙った)つまりシャアはジオン建国の父の息子、ジオン再興の象徴となりうる人物なのである。シャアは本編(ア・バオア・クー陥落)後、敗残兵を連れてアクシズへと逃れた。そこにはドズル=ザビの遺児であるミネバ=ザビや、ダイクン派であった故マハラジャ=カーンの娘であり、若きカリスマであるハマーン=カーンがおり、地球圏の外からジオンの再興を目指していた。
しかし、シャアはクワトロという偽名を使い地球圏に帰還しており…


Zガンダムの世界

 Zガンダムの世界は一年戦争終結から7年後の世界、宇宙世紀0087年が舞台となっている。主人公のカミーユや、地球圏に帰還したシャアクワトロ=バジーナのことを話したいが、そこは本編にて見ていただく。
本項では本編中では説明するのが面倒な事項について解説する。

ティターンズとは
 
ティターンズとは、上記でも軽く扱った通り、地球連邦軍の対ジオン残党を目的に作られた特殊部隊である。地球出身者が多いエリート部隊であり、卓越したMSパイロットや諜報部員、左官クラスの能力を持つ人員で構成されており、独自のMS製造ラインや軍における特権をもち、黒い制服を身に着けていることが特徴である。
ジャミトフ=ハイマンという将校が創設した部隊であり、彼はスペースノイドへの弾圧と地球からの人類の撤退を促進する目的があった。
強大な敵がなくなった地球連邦軍の中でもティターンズは実質的に唯一実働している部隊でもあるため、一般の部隊は衰退ぎみであり、軍事行動に関してはティターンズが主導となっている側面がある。

エゥーゴとは
 
エゥーゴとは、連邦軍のブレックス=フォーラ准将が主導で設立した半地球連邦組織。ティターンズの抑圧的なスペースノイドへの弾圧に対するカウンター組織である。主にスペースノイドで構成されており、目的は連邦政府の改善、反ティターンズ活動、スペースノイド自治、宇宙移民の活性化および地球環境の改善である。あれ、宇宙移民ってティターンズと似ているな
また、元ジオン系の人間やスポンサーにアナハイム・エレクトロニクスなどのがついているため、規模としては無視できない大きさの組織である。

Anti Earth United Government


グリプス戦役初期のMS


 Zガンダムでは、MS周りの解説が割と不親切なので、技術回りを含めて多少解説していく。

・全天周囲モニタとリニアシート
 グリプス戦役時から、AE製の360度モニタが採用されることとなる。これはパイロットの直観的な操作と空間把握を可能とした。兵士によっては宙に浮いたような状態からパニックになってしまう例があり、全天周囲モニタへの適応がパイロット適正の有無につながっている。
 リニアシートとは、全天周囲モニタに対応したシートであり、旧来の戦闘機とは比にならない衝撃に耐えうるよう、磁力でコクピットを浮遊させ、衝撃を緩和する仕組みとなっている。
 また、これらを内包するエジェクション・ポッドが簡易的な脱出ポッドとして備わっていることがスタンダートとなり、RX78 ガンダムなどに搭載されていたコア・ブロックシステムを踏まえた簡易代替装置となっている。

AE製の全天周囲モニタとリニア・シート

・ムーバブル・フレーム
 一年戦争時のMSは外骨格のような構造であったが、MS研究、材質研究などが進み、内骨格のような仕組みを持つMSの開発を進めた。この結果として駆動系の簡易化による運動性の向上、可動範囲の増加、機体強度の向上、装甲とフレームの独立による機体生命の延長がなされ、以降のMSのスタンダートとなる。また、この技術によって可変タイプのMSが開発可能となった。なお、ムーバブル・フレームが搭載された機体群を第2世代MSとし、それ以前のMSを第一世代MS、半ムーバブルフレーム搭載機を第1.5世代MSとする。なお、第2世代MSの中にも、ムーバブル・フレームが非搭載な機体も存在する。

・ジムⅡ
 一年戦争時に連邦を勝利に導いたジムの次世代機…というより決定版。ジムは時期や生産地によって性能や設計にバラつきがあったため、それを統合した機体。性能は装甲を除いて初代ガンダムを上回っており、第1世代ながら宇宙世紀0090年代まで運用される、最低限のスペックを持つ機体である。

ジムⅡ

ハイザック
 地球連邦およびアナハイム・エレクトロニクス(以下、AE)が開発したMS。ジオニック社を連邦およびAEが接収し、MS不足を補うためジムの技術を用いてザクの生産ラインを活用し開発された。外見上はザクだが、中身はほぼジムである。そのため、ビーム兵器が使えるのである。(後期型になるまでビームライフルとビームサーベルの併用ができなかったが)
なぜ連邦がザクを使っているのか
「ティターンズがジオン残党狩りにジオンの象徴であるザクを使う」という構図によって残党への精神的なダメージもあるとされ、運用されている。
メタ的に言えば、ザクが敵サイドであれば、わかりやすいからである。

RMS-106 ハイザック
ティターンズ所属のハイザックはグリーン、
連邦の正規部隊所属については青系のカラーリングになっている

・ガンダムMk-2
 
地球連邦、ティターンズ製の新型試作MS。完全なムーバブル・フレームを搭載した史上初の2世代MS。(装甲にガンダリウム系の材質が使われていないため、1.5世代、もしくは2世代級とする意見もある)純連邦製のMSであり、ジオン系の技術を徹底的に排除して作られた。
装甲素材の研究にカミーユの母親であるヒルダが、ムーバブル・フレーム関連の設計に父のフランクリンが携わっている。
なお、新規設計のフレームは量産が現実的でなかった点や、あくまでもムーバブル・フレームの試験機のため運動性と引き換えに強度が多少足りていないとの評価がなされている。

RX-178 ガンダムMk-2
ティターンズから奪取された本機は、エゥーゴによって
皮肉にも初代ガンダムに近いカラーリングになされた

・リック・ディアス 
 エゥーゴが運用する、AE製のMS。設計はジオンのリック・ドムと初代ガンダムを掛け合わせたようなコンセプトであり、装甲がガンダリウムγという、クワトロが持ち帰った材質を使用している。初期の半ムーバブル・フレームが搭載されており、1.5世代機とされている。開発コードネームはγガンダムであるが、シャアクワトロが嫌がったため、宇宙用という意味のリックと冒険家バーソロミュー=ディアスからとったリック・ディアスとなった。

RMS-099 リックディアス
もともとのカラーリングはブルー系であったが、
クワトロの専用色であるレッドにするパイロットが増えた。

・百式
 
エゥーゴの運用する、AE製のMS。AE製としては初の完全なムーバブルフレームを搭載した機体である。元はδガンダムとして可変機として開発されていたが、可変機とするにはフレームの強度不足で可変構造なしで開発されたのが本機である。背中のバインダーによる機動力とフレームによる運動性能、装甲の削減による軽量化によって攻撃能力の高い機体へと仕上がった。機体の金色は対ビーム用コーティングであるが、せいぜい至近弾からの保護程度であり、直撃には耐えることはできない。パイロットがビームを回避することを前提として作られたようなコンセプトであり、使い手依存な側面があるため、エンジニアリング的には褒められない機体だとも評価されている。

MSN-00100 百式


最後に

つべこべ言わず刻の涙を見ろ。

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