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レイカーズを支えるジャクソン・ヘイズの成長

今シーズン、アンソニー・デイビスの控えとして活躍するビッグマン、ジャクソン・ヘイズ。平均12.6分でここまで68試合に出場して4.4得点3.0リバウンド、フィールドゴール72.3%を記録。またデイビスが欠場した時はスターターとしてもプレイし、今季のレイカーズにおいて重要な役割を担っている。

今回は今季のヘイズの成長を本人の発言から紐解いて見る。

◆プレイの質の変化◆

もともと213センチ100kgと恵まれた体格と身体能力を併せ持つヘイズ。豪快なダンクやブロックが象徴的かもしれないが、今季は基本に忠実な戦いを彼は遂行している。

シーズン序盤はなかなか安定してローテーションに入れなかったと言うヘイズは、その後コーチ達と練習に取り組み、自身のスタイルの修正を行ったそうだ。

レブロンとデイビスが欠場した2/2のセルティックス戦で、スターターとしてノーファウルで16得点10リバウンドを決めた後に、どのようにして変化を遂げたか本人がコメントを残している。

“腕を上げて手を広げるというスタンスを取っている。コーチ達とは個人ワークアウトでずっとそれを取り組んできた。ドライブを相手に仕掛けられたら垂直に飛んで手を広げて守備の態勢を取るんだ。ポンプフェイクをされたとしても決してジャンプせずそのままの姿勢を維持する。ここ数ヶ月はずっとそれに取り組んできた。今年はシーズンの序盤でローテーションから外れていたので僕にとって大きな課題だった。だからこそ良い仕事が出来ることを証明したかった”

これは数年前、NBAアナリストの佐々木クリスさんが発言していた内容だが、NBAには『バーティカル・ルール』が存在すると言う。これはディフェンスにおいてハンズアップして垂直にジャンプするならファウルとしてコールされないというルール。要するに相手のシューティングのエリアをシリンダーとして捉えた際、その領域へジャンプして侵害しなければ、たとえ垂直飛びの際に相手から接触があってもそれは正当な守り方としてみなされるというルールだ。

ヘイズはおそらくこのルールに則り、コーチ達と練習に取り組んできたと思われる。

“どのポジションにいるべきか、どのスポットへ素早く入るべきかわかっている。その為に多くのフィルムに目を通しているよ。たくさんの映像を通して学びを得ることが僕が取り組んでいること。またポゼッションに遅れない様に、ファウルしないように、どこへポジショニングすべきか知ることが大切。またスタッフと一緒に練習する中で、ドロップやスライド、手を挙げて垂直にディフェンスすることなどに取り組んできている”

ではオフェンスはどうだろう?これも本人が自らレイカーズと何故契約を交わしたかの理由と併せてコメントを残しているので見ていきたい。

“オフシーズンではチームと契約する上で選択肢は色々あった。でもレイカーズと契約したのは、偉大な選手であるDLoやブロン、ADやオースティン達とプレイしたかったからだ。ピックアンドロールを彼らとやりたかった。自分にとって最善の決断だったと思ってる。

ここまで間違いなく成長を実感出来ているけれど、学ぶことはまだ沢山ある。シーズン通してスクリーンのセットとスリップのタイミングを学んできた。選手によってはスクリーンとスリップアウト、フリップをする際にどのタイミングを好むのか変わってくる。彼らの様な選手達と一緒にプレイし、そのタイミングや合わせ方を学ぶのは間違いなく役に立っている”

◆ハムHCとDLoの評価◆

シーズン中のヘイズの成長ぶりにハムHCもコメント。“彼は無駄なファウルをしない。ポジションにつくと優れた仕事を多くこなしてくれる。そこが素晴らしい点だ。エナジーに溢れており、スクリーナーとしてピック&ロールやインサイドのフィニッシュにも長けている。必要な時に我々を助けてくれる存在だ”と、語っている。

またハンドラーとして共にピックアンドロールを演出するディアンジェロもヘイズを高く評価。彼は現在ミニマム契約でプレイヤーオプション付きだが、来夏は大金を稼げるだけの活躍をしているとDLoは話す。

“彼は素晴らしい。夏に大金を稼ぐだろう。ADのバックアップで限られた時間ながら試合を支配している。自分に必要なことは何でも取り組んで己を磨いている。レイカーズではIQの高いスター2人とプレイすることで移籍前とは違う役割を担って成長している”

4/11の時点でレイカーズは西の9位ランクイン。プレイオフ進出の為にプレーイントーナメントを今後戦い抜く上で、ヘイズの活躍はレイカーズにとって欠かせないだろう。

(文章構成: West)

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