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光と出会う


思い出ノート運営スタッフの岡田です。

私は鍼灸師なのですが、今回は患者様とのお話から思い出ノートを始めさせていただきます。

その患者様は90代。
午後の光が差し込むお部屋の中で、背中の施術をしながら突然その方がこんな話をされました。



「私ね、人が集まっているときにふわっと温かい光のようなものがみえるの。そんな時にね、そんな心地の良い光を作れる人間って素晴らしいな〜って思うの。」

「そんな視点をいつ頃からお持ちなんですか?」

「そうね。
修学旅行で東大寺の三月堂にいったの。その本尊の不空羂索観音をみた時にねこんな素晴らしいものが作れるのなら、人間というものを信じようって思ったの。大なり小なり色んなことがあると思うんだけど、太局的にはすべてひとつじゃない?だから私は人間が一番好きなのよ。」


仕事の間に聞いてしまったことがもったいない気がして、素敵なお話を聞かせてくださったことと、片手間に聞いてしまった失礼を詫びて、またそんな話をしましょうね。と施術を終えました。

患者様と素敵な時間を過ごせたことを味わいながら「今日もいい日だったな〜」と、ボーっとしていると、福島県いわきのゲストハウス「FARO」のオーナー北林さんと話していた時間を思い出しました。

「FARO」の北林さんは「ゲストハウス応援プロジェクト」の企画段階で協力を申し出てくださって私たちを勇気づけてくださった方です。
いつか必ず伺ってお会いする!と決めていたのですが、先日福島に行く機会に恵まれて、やっとお会いさせていただきました。

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夕食を頂きながら北林さんのFAROに対する思いや、地元に対する思いを聞かせてもらったのですが、時間を忘れてしまう心が軽くなるようなお話ばかりでした。

FAROが存在する建物は実は北林さんのご実家の仕事場でもあり住居だった場所。
ゲストハウスをやると決め、リノベーションを進めていくうちに昔だから出来た贅沢な建築だということを実感されたそうです。
そこにある思い、歴史を活かし、自分のイメージも大切にしつつ修正を行なっていく。
これは様々な経験を通して自分を知り、相手に配慮する技術がなければ出来ないものだと聞きながら思いました。

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またFAROはインターンの受け入れも行っているそうです。
インターンに来られていた学生さんの人生そのものに、いわきの人々との交流は影響を与えたのだそう。

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北林さんの話を聞いた時は『人と人が出会って起きる化学変化』


そんなイメージが浮かんだのですが、なんだかもう少し違う言葉が合っている気がしてそのお話を聞いて浮かんだ感覚を心の片隅において観察していました。
そして冒頭の患者様のお話しを聞いた時に、北林さんのお話しが結びついてきたのです。

ゲストハウスを始めたことで起こった出来事を語る北林さんは、患者様と同じように人が生み出す出来事を大局的に見つめ、人間っていいなと思う気持ちがあったように思います。


「光を放つ」といえば受精した瞬間、光が放たれることがノースウェスタン大学の研究で発表されています。人が集まった時に患者様にみえる光や、私たちの心が動かされて光に照らされたような気持ちになる時は、もしかして物理的に光が発生しているのかもしれないなと。そんなことを考えてしまいました。

そんな光が生まれる場所の一つでもあるゲストハウスという場所、場所を作り出す人間。人間っていいなと。
ゲストハウスや患者様という別世界の方達と触れ合う中で、おもいもよらない味わい深い時間をいただきました。


写真は私もお気に入りになった、「FARO」入り口に面している階段で北林さんと。

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「FARO」は灯台という意味があるんですよ。


Guest House & Lounge FARO iwaki
〒970-8026
福島県いわき市平三町目8-2 やまとビル
いわき駅南口から徒歩5分ほど

旅する!もみじ鍼灸院
鎌倉を中心に身体の声を届ける鍼灸院を運営


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