「Key二次創作ガイドライン更新」は冷静に受け止めよう
2023年5月30日、「Key素材引用および二次創作物ガイドライン」が更新された。
Key素材引用および二次創作物ガイドライン 更新(2023.05.30)
これの一部を切り取って「DJイベントでKeyの楽曲は使用禁止になった」という受けとめがあり、かつ、ある程度耳目を集めている状況だ。
これは「DJイベントでKeyの楽曲使用禁止令」ではない
まず、そもそもの話、切り取られた部分だけでも「DJイベントでKeyの楽曲使用禁止」とは読めない。「原則禁止となります。但し、別途ご申請いただく場合はその限りではありません。」と明記してある。
つまり、別途申請する限りは禁止ではない。
Keyのガイドラインは大昔からある
更に、このガイドラインは2023年5月30日にいきなりできたものではない。
いまパッと遡って確認できる限りでは2008年から存在しており、かつ、文言を読めば2001年時点での存在も強く推認される。かのような昔から、時代の流れに沿って改訂され続けてきたものだ。
現在確認できる、2008年の文言はこちら。
加えて、2013年1月時点において、既に「イベント利用―ライブ、DJイベント、ダンスイベント、コスプレイベント等の利用」については、今回の更新とまったく変わらない規定がなされている。
これは2012年5月11日時点スナップショットではなかった文言なので、2012年11月14日付のガイドライン全面修正にて追加された可能性が高い。
何にせよ、この条文のまま10年以上が経過しているわけで、その間で(いわゆる)アニクラDJにKey/Visual Art'sの法務部がお叱りをしたという話は寡聞にして聞かない。
だからといってガイドラインを無視しろなんて話では絶対に無いが、まあ「常識的な範囲において」は、Keyは"ファンの皆さんの『Key の作品を応援して下さる気持ち』を大切にしたい"ということだろう。
そして、気になるのであれば、それこそ"別途ご申請いただ”けばよい。
それだけのことであり、大騒ぎする話ではない。
それにしても、
とは、なかなかに気合の入った「ファン寄り添い」宣言ではないか。
戸越まごめ氏によると、これを書いたのはVA馬場社長との事。
あれこれ騒ぐ前に、この"気持ち"を汲まんとイカンでしょ。
まとめると……
・Keyは今も昔も「DJイベントでKeyの楽曲使用禁止」なんかはしていない。気になるなら申請すればよい。
・イベント利用条項は2012年11月14日からある。
・ファンを大切にするという、Key/Visual Art'sの「気持ち」を、ファンもまた大切にせよ。
というあたりか。
何にせよ、無暗に騒がず、冷静に受け止めるべき内容であろう。
【追記部分】では、今回の更新は何か?
・例示作品名の更新(『Rewrite』や『リトルバスターズ!』 →『Summer Pockets REFLECTION BLUE』や『終のステラ』)
・"また、ファン活動として即売会等で参加者に頒布する事は問題ございません。"明記
・Key提供素材と使用条件 すべてカット
・【ヘブンバーンズレッド素材の利用】はKeyガイドライン外と明記、ガイドラインへのリンク追加
・【アニメ版権素材の利用】Keyガイドライン外と明記、各版権会社へ問い合わせるべき旨記載
・個人利用の例外の具体例("「コピーガード(アルファROM等)を回避する手段を用いる」「他社の著作物と知りながらWEB上からダウンロードする」以外の手段での複製は適法です。"云々)、削除
・【プレイ動画の配信・投稿】条項とその具体例、新規記載
・【楽曲・効果音利用】わかりやすく具体例と判断を改訂
・イベント利用条項「冠婚葬祭の利用」新規記載
・【画像、シナリオ、歌詞の利用】具体例と判断を「イラスト(CG含む)」「シナリオ・文章・歌詞」「その他」に分割し、改訂
・ガイドライン追加修正履歴を削除
以上となる。
そして、繰り返すが、
この文言は変更点ではない。2012年11月から存在している。存在し続けている。その間何があったか?何かがあったか?今一度冷静に考えていただきたい。
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