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ジョナゴールド「祭りのあとの、あの風は」First Impression

はじめに

ジョナゴールドさんの「祭のあとの、あの風は」MVが公開されました。

泣きました😭

山崎ゆかり(空気公団)さんの曲は、感情を強く押し出してはいないのだけれど、(むしろ、だからこそ)じわっと心に沁みてきます。

藤代雄一朗さんの映像も、普段青森にいないのにどうしてこんな画が撮れるのかと思うくらい、津軽の夏の雰囲気を写し取っています(飴マンさんのサポートも大きいと思います。)

そして、もちろんJさんの歌唱もこれまでとは違う一面を見せています。「7号線」の力の抜け方とはまた別の空虚感が何とも言えず良いです。
どんどん引き出しが増えていっています。すばらしい。

さて、First Impressionを書こうと思っていたら、
Popn Rollに、この曲についての山崎さん、Jさんのコメント、MVの設定についての記事が掲載されていました。

というわけで、
「正解」はもう出ています。

そんな中ではありますが、こういう見方もあるんだくらいの軽い気持ちでお読みいただければと思います。

恋愛の歌

最初に聴いたときは、なんとなくRINGOMUSUME「夏ノ蜜柑」と似ているなあと感じました。

 祭の季節をともに過ごしたふたり。
 あるとき君がいなくなってしまった。
 祭の季節が来るといつも君を思い出す。
 逢いたいよ。

「夏ノ蜜柑」はいつか逢えるかもしれないけど、「祭のあとの、あの風は」ではリアルに逢うことはもうできません。
Jさんの歌声は、そのへんのニュアンスもよく出していると思いました。

Jさんの ♪ 今年もまた 君といたあの夏が来るよ ♪ がすごく好き ↓

鎮魂歌

MVを見ると、鎮魂のイメージが強くあります。
花を手向け、岩木山に祈り、お盆の迎え火(送り火)、花火(花火は鎮魂を目的に始まったものも多くある)。

誰に向けての鎮魂歌なのかは、聴く人それぞれの心の中にあると思います。

私には、コロナ禍で亡くなったすべての若い人への鎮魂歌のように思えました。

こう思ってしまうのは、「20代女性のコロナ禍における超過自殺が最多」というニュースを見たせいだと思います。

しかし、そう思いながらMVを見ると、
Jさんがマスクをしているコロナ禍を強調するような演出も、
お金で買った花ではなく自ら摘んだヒナギクを手向けることも、
お墓ではなく岩木山に向かって祈ることも、
祈るときにマスクを外して微笑むことも、
花火を買って家に帰ることも、
線香花火も、
大輪の花火も、
すべてに意味があるように感じました。

ただ、だからといって暗い歌かというと、そうではありません。

3年ぶりに吹いた風がこの街の季節を変えていきます。
私たちは、大切な人の思い出を胸に前に進んでいくのです。

そんな静かな決意のようなものを感じました。

最初にも書きましたが、感情を強く押し出してはいないのに、心に強く迫ってくるものがある名曲です。

おわり

根拠を示さないで記事が消されると困るので、一応リンク貼っときます。

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