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DMになったコーギーと暮らした14年間 4

Part3の続きです。

幼少の頃からとなれば犬を飼った経験は長いが、家の中で犬を飼うのは自身初めての経験。

屋内で飼うための小道具類を色々と揃えた。

ペット用トイレ、ケージ、給水機、給餌皿、吸水シートなどなど。

こういうことはおまりお金で換算したくはないが決して安いとは言えない金額が注ぎ込まれたことは確か。

しかし引き取った以上はもはや家族、最後まで面倒見るという意気込みで前向きに考えた。


それとドッグフードはペットショップで使用していたパピー用のものを購入して
与えていたがある時嘔吐や下痢などの症状が出たため動物病院を受診。

なんとアレルギー。

しかもラム肉以外食べられないという結構深刻なものだった。

本人はわからないので気にしないとは思うが、ラム肉以外食べられない犬生なんてと悲観的に思ったものだ。

それから亡くなるまで14年余りアレルギー専用のラム肉ドッグフードを与え続けたが毎日ガツガツと美味しそうに食べていた。よく飽きなかったものだ。

若い頃はたまにキッチンにいて降ってくる食材をこっそり食べてしまった時もあったが、お腹が真っ赤に腫れるのですぐにバレたし、本人が痒がるのでかなり気を遣ったな。

でも晩年は色々食べられそうな食材を見つけるのに少量試すことをしていた。

これは親心というか、なんか可哀想で、、、

なんでもかんでも食べさせて糖尿病や歯周病など病気を起こさせるのはどうかと思うが、せめて世の中にはドッグフード以外に他にも美味しい食べものもあることは知ってほしかったという感じ。

結局キャベツや白菜、冷凍フルーツのイチゴなどはアレルギーが出なかったので、晩年はリンクのオヤツとして与えることができた。

人間にとっては味気ない食材だが喜んでもらえたと思う。


1年目の頃だったかな。

初めて1日お留守番をさせたことがあったが、帰ってきたら見事に壁が食べられていた。今考えるとひとりにされたストレスだとわかる。

躾についても色々試行錯誤したが、2-3歳の頃は何をどうやってもパワーが有り余っていて言うこと聞かない。

お手やおかわりなどの基本的な躾は行ったが、それ以外は余り目くじらを立てずに一緒に遊んでできることだけをやらせてあとは自由にさせた。

これが良かったと今は思っている。

7歳くらいになるとだんだんと好奇心が薄れてきて10歳すぎると寝ていることが多くなる。イタズラなんてする気配もなくなる。

犬は人間の6倍のスピードで歳をとると言われている。言うことを聞かない思春期など一瞬で過ぎ去ってしまう。

ムキになって言ううことを聞かせるより一緒に楽しみながら群れにリーダーを認識させることで十分に言ううことを聞いてくれるようになる。

家族なんだから必要以上に言うことを聞かせるようにする必要もない。

家の中で粗相をしないように決められた場所で用を足す。無駄に吠えない。噛まない。程度しか覚えさせていない。

それだけでご近所から獣医さんたちからも愛されるとても優しい犬へと成長してくれた。


一方で生来の性格はかなり特徴的だったかな。

いわゆるツンデレ系と言われるタイプだったかもしれない。

笑顔で耳ペタなんてほぼ見たことはない。主人が帰ってきたら嬉しがって飛びつくなんてこともない。いつもそばにいるが、手が届く距離ではない。触って欲しくない時は姿が見えない。

などなど。

序列を勘違いして手がつけられないというものではなく、自分をしっかりと持っており、その時の気分によって主人へ愛想を振り撒くかどうか決めていたと言う感じかな。

動画サイトなどでよく見かける主人にべったり甘える犬のような行動はほぼなかったので羨ましいなとは思った。


散歩コースも自分で決めて歩いていくタイプ。だいたい1時間は歩かされるので飼い主には良い運動にはなる。ただ、クン活と言われる匂いを嗅ぎながらなのでなかなか進まないことが難点。

1時間かけても2キロくらいしか歩いていないかもしれない。

まあ、それだけで14年間、体調不良の時以外、屋内で粗相をしたことがない優秀な子でした。


その代わり雨の日も風の日も台風でも積雪でも毎日2回の散歩は欠かせない子でした。

コーギーは運動量が多いと言われているのも納得。朝晩の毎日の散歩は専業主婦だった奥さんに感謝ですね。


少し脱線しましたが、躾に関して、5歳くらいまではよく脱走もしたしティッシュを食べてしまったりしたけど、年齢を重ねるごとにしなくなるので、余り目くじらを立てる必要はないのかなと思います。


ただ、一つだけ重要な意味を持った躾があります。

家族全員でリンクの背後から覆い被さるようにしてマウンティングをしたことです。

犬の世界では序列を決める儀式とも言われており、これを2-3歳の頃に全員で定期的に行いました。

覆い被さると言っても体重をかけずに優しくです。リンクが興奮状態にある時は覆い被さってさらにマズル部分を抑えて左右に動かします。

そうするとほどなくして興奮がおさまりおとなしくなります。


振り返ると若い頃に群れの序列をはっきりさせることは一番大事な躾だったかもしれません。

コーギーを飼っていて躾に悩んでいる方がいたら参考になればと思います。



躾と称して殴られた経験のある子は頭を撫でようとすると首を引っ込める習性があるのですが、殴ったり怒ったりしてもほとんど効果はないと思います。


例えば掃除機をかけるときだけ無駄吠えがあったのですが、これも吠えるたびに壁を叩くなど大きな音を立てるとびっくりしてやめます。

以後、吠えるたびに壁を叩き大きな音がすると学習すると無駄吠えしなくなります。

犬は人間が思うより賢い動物です。

犬と快適に暮らすには、犬が学習しやすい方法を人間が学ぶ必要が時には必要かな思います。


リンクが亡くなって1年過ぎましたが今も写真の中でいつもの表情で佇んでマイペースに過ごしています。

お供物はもちろん生前好きだったキャベツ。笑


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