圧巻の3時間10分!『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の映像を語る鑑賞感想
アバター、13年ぶりの最新作を鑑賞してきた。正直そこまで期待していなかったけれど、素晴らしすぎるクオリティだったので感想が書きたくなってしまった。良かったら最後まで見てコメントがほしい。
【鑑賞した劇場】
■TOHOシネマズ日比谷(シアター12)
■IMAXレーザー + 3D + HFR
※3DメガネってIMAX用とIMAXレーザー用で違っていたんだ…いつの間にシアター12はIMAXレーザー仕様に変わっていたんだろうか。
同じく日比谷のシアター12で鑑賞したときにもらったブラックパンサーWFの時のメガネ、IMAXレーザー用だと忘れていて間違って追加料金を払って新しいものをもらう失敗をしたのはここだけの話…
苦手な3D上映。でも予想を超えた夢中の3時間10分
自分としては3D上映は止めてくれ!という考えを常に持っている。若干画質が荒くなるし、シーンによっては焦点を合わせることになるのが面倒だ。それに裸眼なのでメガネを掛けることが違和感。
今回はIMAXで鑑賞したかったので仕方なく3D上映で鑑賞したけれど、もう冒頭からその高精細さに驚いた。ブラックパンサーWF以上に高精細じゃなかったのではないだろうか。この時から3Dの苦手意識は減っていたと思う。
次に驚いたのはHFRだと思う。気がついたのは衛星パンドラを宇宙から見るシーン。人類が巨大な恒星間宇宙船で再び襲来してくるところだ。24fpsとも120fpsとも違う、不思議な雰囲気だけどどこかゲームのトレーラーを見たようなそんな印象を抱いた。
個人的に感心したのは軌道上から降下するシーンだ。あの大質量を減速させるには確かにあれだけのジェット噴射が必要になるのだと思う。ジェットの迫力と眩しさも目立ったけれど、それ以上に「これから大きな災いがパンドラに訪れる」という不吉さを焼き付けるには十分な映像だった。もちろん冒頭からもう没入感が高かったために、この時はもうナヴィとしてその映像を見れていたくらい。
2作目は大きく4つに展開に分けられると思う。
①オマティカヤ族(森で生活する部族)が住む森や浮遊島での生活
②家族と部族を守るためオマティカヤ族を離れてメトケイナ族(海で生活する部族)に身を寄せる生活
③スカイ・ピープル(人類)による海での暴虐
④決戦
心をがっしりと掴まれたのはメトケイナ族のところに辿り着いてからだ。あの海の綺麗さ、滑らかな水の表現は今でも忘れられない!そのくらい圧倒的で、どのシーン、画面のどこに注目しても美しいパンドラの景色が広がっていて、3時間10分飽きる暇なんて無かった。
素晴らしいメカとCGのクオリティ。間違いなくここ数年でも最高に位置するCGのクオリティ。
本作のほとんどがCGだとは思うけれど、本作のCGのすごいところはパンドラの景色にしっかりと馴染んでいたことだと思う。CGがその映像に馴染んでなくてCG感が強く伝わる作品は多いものの今作はそれが非常に少なかった。
明らかにパンドラの景色の中では浮くであろう鉄の塊。でもしっかりとそこに存在していることがわかる質感で素晴らしかった。
そして、個人的に特筆すべきは実用的なメカの数々。1作目から「AT-99 スコーピオンガン・シップ」や「C-21 ドラゴン・アサルト・シップ」も用途に合わせたもので架空の航空機として素晴らしいできだった。
しかし今回は海が舞台なだけあり、水中用のメカが最高に良かった。特に気に入ったのはカニ型の潜水スーツだ。
地上では折りたたんだ脚を展開してまるでカニのように移動し、水中では脚を畳んでスクリューで推進していた。非常に滑らかな足さばきであったし、そのすごいCGのクオリティも相まってまるで本物のカニのような動きが堪らなかった。もちろん二人乗りの潜水艇もカニ型と連携するための用途として非常に実用的だったと思う。
メカというと未来的なものが出てくることが多い中、実用的な作業用機械を発展させたようなコンセプトなのが最高だったと思う。今後は砂漠なども出てくるとのことなので、また新たなメカに期待したいところだ。
あ!とても大切なものを忘れていた。海上母艦!!今どき表面効果(今作は海なので海面効果?)を利用した船がCGとは言え映像で見えるとは…最初は何かしらの水中の推進システムを使っていたと思うが、途中水力を上げて完全に海上スレスレを飛んでいた。エクラノプラン好きな自分にはあの船も堪らなかった…
あと、これは言いたいだけだが、ガンダム好きの中でズゴックやアッガイよりもマッドアングラーみたいなのが好きだぜって人は、是非今作を見てメカの数々を堪能してほしい!
でも冷静になって振り返ってみると…
この作品はIMAXレーザー/3D/HFRで見ることと、ストーリーやCG含めた美術?全てを併せて総合的に見たらめっちゃすごい映像体験と感じられる作品だと感じた。ストーリーの一部、特に人間関係や動機など個別に見ると「ん?」と感じる人も多かったのでは…となる作品ではないだろうか。個人的に気になったことを振り返ってみたい。
何故メトカイナ族に助けを求めたのか…
ジェイクが標的だったことは理解できたけれど、そこで何故メトカイナ族だったのか…
集落に辿り着いたときの会話で何かしらの「掟」あるいは「盟約」的なことを言っていたので仕方ないのだろうけど、冒頭でも1作目でも海部族との交流があったことやその盟約的なことには触れられていないので、そのあたりもう少し示してくれていたら楽しめただろうなと感じた。
ジェイクやパンドラに住む人達の「家族」と自分の考え方の違い
自分は色々世界観や設定にごちゃごちゃとこれは有り得ないだとか言って文句を言う映画ファンとは違って、比較的素直に「そういう設定だ」「そういう条件の世界だ」として見ることができるけれど、アバターのクオリティに勝手に期待してしまっているからか、ジェイクやパンドラに住む人達の「家族」の捉え方にギャップを感じて少し感情移入しづらいと感じた。
他の洋画でも共通している雰囲気だったので、おそらく海外の「家族」はあんな感じなんだろうが、少なくとも自分の周りには命を賭けてでも全力で「家族」を守る!そのためにはなんだってするという感覚はイマイチ掴めず、少し感情移入できず「なんかもっと違うやり方があったのでは…」なんて感じてしまった。
でも、ジェイクやネイティリが心から家族を愛してみんなで生き残ろうとする力強さには心動かされた。
気になる部分はあるものの評判通り間違いなく素晴らしい映像体験ができる作品であることは間違いなし
今作を見るまでは今年の一番はスパイダーマンかトップガンだったが、個人的にはアバターが若干飛び出して一番になった。特にこのクオリティのCGは次のアバターまで出ないんじゃないかというくらい、とても良い印象のシーンの数々で、既に3作目は取り終えているとのことなのですぐに見れることをどうしても期待してしまう。
自分は結構気に入った作品になったけど、他の人はどうだろうか。気が向いたらコメントをもらえたら嬉しい。
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