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真冬にビーサンで高尾山に登ってみた

基本的にプライベートで靴や靴下を履きたくない筆者にとって最も縁遠いアクティビティが山登り・ハイキングといったいわゆる山のレジャー。決して嫌いなわけではないけれど、靴や靴下を履いてまでわざわざ行きたい場所ではなかった。

しかし、ある時なぜか無性に山に登りたくなり、サンダルでも登れる山はないものか?と考えるうちに、そうだ!東京のはずれにある超メジャーなあの山はどうだろうか?と思いついたのが高尾山だ。

ネットであれこれ調べてみると、高尾山は標高599メートル、子供でも気軽に登れる山との触れ込みながら、それでもサンダルで登るのは論外のようだ(笑)。しかし、高尾山には登山道が複数あり、中でも1号路はほぼすべて舗装されているとのこと。

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それならサンダル、といっても踵がベルトで固定されたスポーツサンダルなどではなく、筆者の大好きなビーサンでもきっと大丈夫に違いない!と都合良く解釈。立春を過ぎたとはいえまだ真冬の寒さが残る2月上旬に高尾山を登ってみた次第である。

ところで筆者は現在ビーサンを全部で7足持っており、どれを履いていこうかと悩んだ末にチョイスしたのが最近購入してよく履いているこのビーサン。見ての通りスポーツサンダルのブランドとして有名なTevaのビーサンだ。

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筆者の持っているビーサンは底が薄い"ペラペラ系"とこのTevaのビーサンのような"厚底系"に分けられる(下の写真)。

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ペラペラ系はトング(鼻緒)も細めで開放感があり、地面を感じられる履き心地は何物にも代えがたい。ただ、今回は初めてのビーサン登山でしかも冬ということもあり、無難に厚底系を選択。厚底系のビーサンはトングが太めで足に密着するのでパタパタにしにくく、クッション性にも優れて長距離を歩いても疲れにくいのが特長だ。

高尾山へは京王線の某駅から「高尾山きっぷ」を利用して向かう。高尾山を調べている時にたまたま見つけた「高尾山きっぷ」は、京王線各駅から高尾山口駅までの往復と、ケーブルカー又はロープウェイの片道又は往復券がセットになって2割引というお得なきっぷだ。

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高尾山口駅に降り立つと都心部とは違う空気!都心に比べるとおそらく2~3度は気温が低いようだ。冬のビーサンはいつものことながら電車を降りた直後は足元がスースーする。

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高尾山といえば紅葉の時期には大変な人出らしいが、冬のしかも平日とあって人はまばら。高尾山口駅から少し歩くと、ほどなくケーブルカー乗り場(清滝駅)が見えてきた。

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ケーブルカーは下りで利用するつもりだったのでケーブルカー乗り場手前の登山口へ。

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登山口付近はこんな風な石畳の道がしばらく続く。最初ハイペースで登っていたら、汗がどっと噴き出たので途中でアウターをすべて脱ぎ、トレーナー1枚に。

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ケーブルカーの終着駅がある中腹までは、うっそうとした木々の中、ひたすら登りが続いて意外ときつい。

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中腹のケーブルカー終着駅(高尾山駅)の近辺まで来ると山登りの醍醐味ともいえる見事な眺望が開けて、テンションも上がる。

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休みなしに一気に登ってかなり汗をかいたので景色を眺めつつ水分補給。

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一休みした後、山頂へ向かって出発するとほどなくこんな風景が…

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高尾山には薬王院というお寺があり、ここはその参道のようだ。さらに進むと今度は絶壁のような石段が目の前に立ちはだかる。

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ちなみにここは「男坂」と呼ばれるルートだそう。その右には緩やかなスロープ状の迂回路「女坂」もある。ここは気合で「男坂」へ!

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「男坂」を昇り切って薬王院に到着。山の中に立派な建物がいくつも点在しており、よくまあこんな所に!と感心しつつ参拝を終えると、一路山頂へと向かう。

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麓から1時間15分ほどで山頂へ到着。中腹からの眺望もさることながら、山頂からの眺めはまた格別だ。

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見事な絶景に後ろ髪を引かれつつ山頂を後に。さきほど見上げながら昇ってきた石段も下りはまた違って見える。

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中腹のケーブルカー乗り場(高尾山駅)近辺まで戻ったところでランチタイム。

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高尾山といえば蕎麦が名物らしいので昼食には温かい蕎麦とかき揚げのセットを注文。かき揚げが思ったより巨大で面食らったが、サクサクでなかなかの美味。

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ここからの帰路(下り)はケーブルカーで。車両が思ったより小さくて可愛い。

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ケーブルカーの中は階段状になっていて駅に停車中は水平だが、走行中は立っていると意外に傾斜を感じた。

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最後にビーサンで高尾山を登ってみた感想を少し。結論的には今回登った1号路ならビーサンでも全く問題なかった。鼻緒ずれなどのトラブルもなく、舗装してあるので歩きづらさも感じなかった。これなら、ペラペラ系のビーサンやさらに下駄でもイケるかもしれない。普段から冬でも裸足にサンダルや下駄、雪駄履きなので元々慣れているせいもあるが、登っている間は体が温まるので寒さも感じない。

ということで、筆者と同じように靴や靴下が嫌いで、そのために山のレジャーを諦めていた人には高尾山をおすすめしたい!

ただ、この時期、街中を裸足にビーサンで歩いているだけでも相当目立つだけに、ましてビーサンで山登りとなれば、奇異の目で見られることは必至だろう(筆者はもはや全く気にしなくなったが)。ビーサン登山は肉体的なハードルよりも実は精神的なハードルの方が高いのかもしれない。

ビーサンは履き込むとソールの部分が削れて足形が徐々に形成されてくるのだが、登山を終えた足裏をみるとソールが削れた汚れが付着しており、ソールの足形が一段とくっきり現れてきた気がする。ビーサンは履き込むほどに履き心地が向上するので、これもビーサン登山の収穫といえよう。

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