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ジオパーク・オンライン #028 伊豆半島ジオパーク(みどころ&動画)

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第3期4回目(通算28回)
伊豆半島ジオパーク・天城峠-名作を生んだ伊豆半島の地形とは

伊豆大好き人間の田畑さんと、文学に造詣が深い美しい伊豆創造センターの辻さんが、地形を知ると文学の名作がさらにおもしろくなることを、天城峠から迫ります。

幾度となく噴火を繰り返し、伊豆の中央にそびえる天城山。越えるに越えられない峠として立ちはだかるこの山は、伊豆半島の気候と風土を分断していました。このため南北の人々の生活を繋ぐために造られたのが、急峻な峠を貫く天城トンネルでした。トンネルによって変化した生活は、二人の巨匠が書き下ろした名作の舞台にもなります。川端康成の「伊豆の踊子」と、松本清張の「天城越え」です。

修善寺から天城峠を通り下田へと、南下する旅を描いた「伊豆の踊子」。下田から天城峠を越えて、北上する旅が松本清張の「天城越え」。松本清張は、旅する方向をあえて南北逆にしました。

天城トンネルの中で南北を逆走する「伊豆の踊子」と「天城越え」の主人公。その主人公は「エリート学生」と「鍛冶屋の倅」。テーマも「淡い初恋」と「性の目覚め」。全てを逆から描くことで松本清張が挑んだものは、川端康成という「文学の峠」だったのです。

さらに歌謡曲でヒットした「天城越え」は、松本清張の小説の男女関係を逆にさせた歌詞になっています。逆転に次ぐ逆転を生んだ天城の情景が、田畑さんの歌声と共に映し出されていきます。

伊豆半島ジオパークの天城ビジターセンターには、辻さんが監修した天城峠を舞台とするジオパークと文学についての常設展示があります。
温泉や峠道などの地質現象があるから文学が産まれる、それと同時に文学の話を聞いてから天城に行くと、目の前に見える景色がまったく違って見える。
一見あまり縁がないように見えるジオパークと文学の関係が体感できる展示です。

天城越えの旅を南から行くのか、北から行くのか、二人の巨匠がたどった足跡が教えてくれるはずです。さて、貴方はどちらですか?


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