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パイプの道具①

パイプを吸っている人は極めてまれですよね。知らない人が多いと思いますので、パイプの道具のことを少し紹介したいと思います。まずはパイプそのものですが、その形によっていろいろな呼び名が付いています。

パイプの種類

まあこんなのはどうでもいいことなんですが、、、私がいつも持ち歩いているのはベントタイプとビリヤードタイプ(ストレートともいいます)です。なんで2本持ち歩いているかというと、私が持っているベントタイプは葉っぱを入れる器が少し大きめなので、時間があるときにゆっくりと吸いたい場合に使用します。ビリヤードタイプはこれに比べると約70%程度なので、ちょっと手軽に吸うときに使っています。パイプを咥えながら読書をしたり、仕事をしたりする場合は、ベントタイプを利用します。ベントタイプはくわえていると歯にぶら下がるような感じになるので、負担が少ない気がします。いま、まさにベントのパイプを咥えながら、このNOTEを書いているのですよ。場所はお気に入りの森の中です。

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木製のパイプはブライヤーという木の根っこを削って作られています。ブライヤーはホワイト・ヒース(White Heath)と呼ばれるツツジ科の潅木の根塊です。地中海原産の稀少な材料であるホワイト・ヒースの分布は、ギリシャ・イタリア南部・サルジニア・コルシカ・南フランス・スペインなどに限られています。ホワイト・ヒースが分布する地中海沿岸地方は夏は乾燥して暑く、冬は温暖で多雨という環境です。その中でも、北向きの斜面や岩石の多い砂質の痩せ地といった、植物の生育には過酷な土地で育ったホワイト・ヒースの根ほど、よいブライヤーの原木になるといわれており、50年(直径20㎝前後の根塊)以上を経過したものが採掘されます。貴重な材料なのですね。

ブライヤー

この根塊を切って削ってパイプは作られていきます。とっても固い木の根っこですので、パイプを入れて火をつけてもパイプに火が燃え移ることはありません!!!パイプの表面をよく観察すると、くぼんでいるところなどが見つかります。これは根塊の中に砂が入りこんでいた証拠です。下の写真に写っている月のクレーターのように見えるところがそうです。高い上等なパイプにはこのようなくぼみはありません。根塊の部分で砂をかんでいない場所を選んで作っています。なかなかそんな部位はないので、とても貴重な材料です。だから高額になってしまいますが、それはそれは美しいパイプに仕上がります。

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ポール・ウィンズロウ

美しいパイプでしょう!デンマークのパイプ作家の作品です。このグレードになると10万円もする高級品になります。木目がとても美しく、ブライヤーの最上級の部位を使っています。とてもこんなパイプは持ち運びできませんよね。私がいつも持ち運びしているパイプは1本5000円~10,000円程度のものです。これで十分ですよ。私の場合は外でパイプを吸う機会が多いので、ちょっと乱暴に扱ったりしますし、しょっちゅう落としたりもします。だからあちこちにキズが付いています。パイプを吸う場所や吸い方でどんなパイプを使うか考えればいいかなあと思います。


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