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【コラム】BMSとしてのディープインパクトを見直す

最近の気になるトピックとして、BMSディープインパクトについて思っていることを。

近代の日本競馬において長年リーディングサイアーとなった種牡馬としては、ノーザーテースト、サンデーサイレンス、ディープインパクトの3頭が挙げられる。

ノーザンテースト、サンデーサイレンスの2頭は種牡馬生活の晩年、サイアーとしてもBMSとしてもトップに君臨していたが、BMSとしてのディープインパクトはその2頭と比較すると明らかに成績が上がらなかった。

原因はサンデーサイレンスの血が日本で飽和状態となっていた為。またサンデーサイレンスの血が入らない人気種牡馬が同世代であるキングカメハメハとクロフネのみで、その他の種牡馬は生産者にあまり人気がなかったことも関係している。

BMSディープインパクトの出走頭数が100頭を超えたのは2018年。勝利数/出走回数とBMSランキングは以下の通り。

2018 : 45/610 12位
2019 : 81/878 10位
2020 : 106/1303 5位
2021 : 135/1572 2位
2022 : 170/1897 2位

出走頭数が多いのでランキング上位なのは当然だが、出走回数に対しての勝率は10%弱というところは変わっていない。過剰人気になりやすいので馬券としてもどちらかと言えば嫌っていた。

しかし2023年となり、2場開催で4日間の競馬が終わった時点での数字は9/56、勝率は16%となっている。

たかが2週、9%→16%は出来過ぎの誤差かもしれない。しかしディープインパクト産駒が極端に減ったこと、ここ数年でサンデー系以外の種牡馬が揃ってきたことと無関係とも思えない。

現在はディープインパクト牝馬と配合可能な種牡馬として、ロードカナロア、ルーラーシップ、モーリス、エピファネイア、ハービンジャー、ドレフォン、ヘニーヒューズ、デクラレーションオブウォー、ディスクリートキャット、マクフィ、アメリカンペイトリオット、マインドユアビスケッツ、ブリックスアンドモルタル等、数年前と比較すると大分揃ってきた。

昨年後半にジェラルディーナがエリザベス女王杯を勝利したが、G1の勝利はキセキ以来だ。2歳G1においても、ドゥアイズ、ドルチェモア、キングスレイン(父は全てルーラーシップ)が馬券となり、年明けのフェアリーSでもメイクアスナッチ、スピードオブライトが馬券となっている。
(シンザン記念のクファシルは誤算だった)

2023年はBMSディープインパクトが活躍できる環境が整ったという前提で今までの印象を見直し、特に出走頭数が増える芝のレースでは注目していこうと思う。


エピファネイア産駒は時限爆弾持ちの可能性を忘れずに
(アリストテレスやオーソクレース等)


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