見出し画像

「Wings of Dreams」〜BEYOOOOONDSの未来に想いを馳せて〜


はじめに

さて、今回は山﨑夢羽さんの卒業コンサートとなった

BEYOOOOONDS LIVE TOUR 2024 SPRING
~PERSOOOOONALITY 「Wings of Dreams」~

について。
平井美葉オタクの主観的な備忘録になるので
解釈が違うとか、色々あるかもしれませんので
興味がある方だけ進んでみてください。


BEYOOOOONDSのこれまで

BEYOOOOONDSは順風満帆だったのか?

2017年に一岡、清野、高瀬が名前を呼ばれてから
2018年10月にBEYOOOOONDSと名付けられてから
2018年12月に、平井、小林、里吉が加入してから

始まりをどこととるかは難しいかもしれないが
少なくとも5年半が経った。
その5年半は順風満帆だったのだろうか?

2018年の12月3日に
平井美葉に出会ってしまってから
ほぼBEYOOOOONDSとは歩みを共にしてきた私には客観的にそのことを判断することは難しい。

第61回輝く!日本レコード大賞では
最優秀新人賞受賞。
各舞台もかなりの評価を得て
武道館公演も2回果たし、
JAPAN JAMの出演も果たし、
着々と道を歩んできた。

一方で
デビューまでの長い道のり
デビューしてこれからという時に襲った
新型コロナウイルスの蔓延による活動制限。
独自路線を貫く楽曲の数々。
単独公演も減り、
CDリリースも1年開くという苦境にも立たされた。

「ハロープロジェクト!」のアイドルとして5年半
果たして現在地はどうなのか。
順風満帆なのか?苦境の中にいるのか?
そんなことを気にかけるような繊細な時期にきたように思える。


私たちを勇気づけるもの

けれど、
私を含めてBEYOOOOONDSと共に歩んできた人たちは、何の疑いもなく
「順風満帆」「最高のグループ」だと胸を張って言うだろう。

独自路線も自分たちのものにし、
パフォーマンスに昇華し
コロナ禍も
「お家でもびよんず学校」などYouTubeコンテンツを充実させながら、前へ進む強烈な意思を示した。
単独公演が少なくなろうと、
CDリリースの間隔が開こうと、
その期間でしっかり自らのパフォーマンス力を向上させてきた。
「ハロプロ」に所属するアイドルらしい、
自分自身に矢印を向けた、苦境の打破の仕方をしてきたように見える。

それを間近で見てきた私たちは
これまでも、これからもBEYOOOOONDSは素晴らしいグループであることを信じて疑わない。

そして、
私たちがここまで信じてついてこれた大きな要因。
そして、もしかしたらBEYOOOOONDSのメンバー自身がここまで戦い抜けた大きな要因。

それは
「12人でずっと活動してきたこと」
なように思えた。

「12人のBEYOOOOONDS」
これはもはや一種のアイデンティティになっていたようにも見える。


揺らぐアイデンティティ

いっちゃんの療養

約5年もの間
メンバーが加入することもなく
卒業・脱退することもなく
活動するアイドルグループは稀有な存在だと思う。

独自路線の楽曲の数々も
誰一人として欠けることも、増やすことも難しい
「BEYOOOOONDS12人の」アイデンティティが詰まった作品ばかりだ。

そのパフォーマンスをする側も
そのパフォーマンスを見て楽しむ私たちも

「この12人と共に歩むことができるから
苦境にも立ち向かえる。」
そんな強烈な絆みたいなものが育まれてきたように思える。

そんな根幹にあるアイデンティティが揺らぎ始めたのが
一岡さんの療養からだった。

2023年の11月に行われた
舞台「ビヨスパイ」の期間中から崩し始めてしまった体調は、
12月からは、活動休止へ
翌年3月にはグループ、及びハロプロの卒業へと繋がってしまう。

この期間、
誰のオタクであるとか関係なく
BEYOOOOONDSに関わる全員が、
一岡さんの復帰を切に願った。

しかし、それは叶わなかった。
体調の問題もあったため、
卒業コンサートという形も取ることができなかった。
受け入れるだけの時間も、
区切りとなるコンサートもなかったことによって、どう整理していいか分からなかった部分もある。

一方で、
一岡さんが元気に幸せに暮すための
今打てる最善の手が卒業であるなら、
私たちはそれを受け入れる以外なかったし、
今も元気になってくれることを祈ることしかできなかった。


私は、下の記事のように
一岡さんに導かれてBEYOOOOONDSのイベントに通うようになった。

まだいっぱい話したいことがあったし、
いっぱい歌って踊る姿をみたかった。
美葉ちゃんのオタクだからとかそれだけじゃ片付けられない感情がどうしてもある。


ゆはの卒業

一岡さんの卒業もうまく整理できていないまま
発表された夢羽の卒業。

一岡さんは体調の問題で卒業を選んだ。
整理はできなかったけど、
割り切ることくらいはできそうだった。

しかし夢羽は次への夢へ向かって
BEYOOOOONDSを卒業する。という選択。
「BEYOOOOONDSは12人」
というアイデンティティが植えつけられていた
私の頭には、
選択を後押ししたい気持ちと
BEYOOOOONDSで夢を叶えてほしかった気持ちがひしめき合った。

結成から多くの人を支えたであろうアイデンティティが
2024年になりいきなり揺らいでしまった。
そんなように思えた。


そして豊洲へ

受け入れたくない気持ちが増して

整理もつかなかったし、実感もわかなかった
しばらくは、あまり何も感じずに過ごしていたように思う。
新曲のリリースイベントや
春ツアーの神戸公演など観に行くにつれて
「ゆはがいないBEYOOOOONDSは嫌だ!」
「卒コンの日が来なければいいのに」
と思い始め、
色んな卒業コンテンツが出るたびに
少しだけブルーになる。
そんな日々を過ごしていた。


コンサートの楽しさ

受け入れたくないけど、見届けなければいけない
そんな複雑な気持ちで入場した豊洲PIT。

幕が上がると、
そんな気持ちを吹き飛ばすかのように
ライブの楽しさが胸を支配した。

先日発売されたニューシングルの各曲を
引っ提げるような形にもなったこのツアー

ダブル主旋律を駆使した「灰toダイヤモンド」
濃厚ファンク×BEYOOOOONDSらしさを体現した「フックの法則」
という音楽的にハイレベルで楽しめる楽曲に

「Go City Go」や「WORKER讃歌」のような
こちらが楽しく合いの手を入れやすい楽曲

そしてこの卒コンに相応しい
「Oh!カンターレ」と
強力なラインナップが加わった。

既存の楽曲も様々なアレンジが加わりながらパワーアップ。
現時点でのBEYOOOOONDSの最高地点を見せつけようという力強さを全身で感じたし、
様々な困難に気落ちすることなく、
自分たちのパフォーマンスを磨き上げたBEYOOOOONDSの意地というか、
ハロプロとしての矜持みたいなものも改めて感じた。


最高の舞台

普段の春ツアー公演では
ソロパフォーマンスの時間があったが、
卒業コンサートということで
夢羽の研修生時代から縁のある楽曲を
選ばれたメンバーと歌うというメドレーが組まれた。
後ろに当時の映像を流しながら、
パフォーマンスするさまはとても感動的なシーンだったし、
メンバーも客席の私たちも気を抜いたら泣いてしまうようなそんなコーナーだった。

そしてアンコール後に登場した夢羽の衣装。
夢羽という名前のごとく白い羽があしらわれたすごく素敵な衣装。
そしてそこから歌い始めた
「愛はまるで静電気」のパフォーマンスは
この日宇宙一キラキラしていると思わせるほどだった。

こんな素敵な卒業コンサートを用意してもらえたということが
夢羽への愛が詰まっているように思えて、
さらに涙腺を刺激した。


夢羽のまっすぐな想い

ソロパフォーマンスとなった
「愛はまるで静電気」
研修生として初めてコンサートに帯同した
℃-uteの楽曲である。

そしてこの楽曲は
℃-uteが解散を発表した後の楽曲でもあった。

℃-uteのリーダー矢島舞美が
歌詞の
「こんな不器用な私を見つけ出してくれてありがとう」
という部分を持ち出して
「あんな何も分からない子供だったハロプロキッズだったころの私たちを見つけ出してここまで応援してきてくれてありがとう」
と話をしていたのを思い出した。

そして同時に夢羽も
自身のことを
「不器用な私を見つけ出してくれてありがとう」
「応援してくれるみんながいたから頑張れた」
そういう趣旨の話をことあるごとにしていることを思い返していた。

最初に帯同した先輩グループの楽曲に想いを乗せ、
間奏には緊張ですぐお腹がいたくなる性格を思わせないほど力強い言葉で各方面へ想いを伝えた夢羽。

そこには強烈なハロプロへの想いと
そのハロプロを飛び出してまでもやり遂げたい夢があるという意志みたいなものを感じた。

その気持ちは
メンバーにも伝わっていたように思う。
各メンバーが夢羽に送るメッセージ。
誰もが寂しさを滲ませながらも、
今までもらった色んな感謝と、
夢羽の次の夢を強く後押しする言葉が並んだ。
涙はあれど、
どのメンバーの顔にも曇りがなく、
そんな姿に私たちも素直に夢羽のまっすぐな想いを応援しよう。
そんな気持ちになった。


引き継がれるアイデンティティ

夢羽が作り出したアイデンティティ

各メンバーの夢羽へのメッセージ
そこには、
どんな状況でもポジティブな姿勢で努力をし続ける夢羽の強さと太陽のような明るさ
夢羽の言葉で辛いときも頑張れたという感謝
そんな言葉が並んだ。

中でもほのぴが語った
「いわゆるセンターと言われる場所で頑張るのは本当に大変だったと思う。
今のBEYOOOOONDSの『やさしいせかい』は、ゆはがいたからできたんじゃないかなって思う」
という趣旨の言葉が印象的だった。

12人がBEYOOOOONDSでずっと活動してきたことが
アイデンティティになりえたのは
夢羽の存在によるところも大きかったのかなと感じた。


アイデンティティは引き継がれる

さらに、印象的だったのが
複数のメンバーが

「夢羽みたいになる」

と語ったことだ。

色んな卒業コンサートをおいても、
「卒業されるメンバーの分まで私が頑張って、グループを引っ張ります」
というメッセージが聞くことはあった。
実際BEYOOOOONDSのメンバーもこの気持ちは大いに持っていることだと思う。

それでも、
「卒業するメンバーみたいになる。」
という表現はあまり聞かないものだと感じた。

そして、
「いつでも疲れたらBEYOOOOONDSのところへおいで」
というフレーズもよく聞かれた。
まるで、娘の門出を見送る母のようなフレーズ。
それもBEYOOOOONDSならではだと思いましたし、
それを豊洲にいた全員が当たり前のように受け入れていたのも印象的だった。

卒業していく夢羽
その存在に各々がなっていく
そして、いつか休みに立ち寄れるようなBEYOOOOONDSでい続ける。

これは、先に卒業したいっちゃんにも
同じことを想っているように思う。

であるならば、
「12人のBEYOOOOONDS」
というアイデンティティは
残り続けるのではないか、そんな風に思えた。

卒コン前、
私は、℃-uteやこぶしファクトリーなど
誰かが卒業してもなお逆境に立ち向かい、
メンバー加入という新たな力を借りることなく
様々なチャレンジをしてさらに花を咲かせたグループに想いをめぐらせていた。
誰かが抜けても、
違う形で輝いた先輩がいるなら、
BEYOOOOONDSもできるはず。
そう思っていました。

もちろん、そういう側面はある。
けれど、卒コンを見て少し経った今
やはりBEYOOOOONDSは今まで培った5年のアイデンティティを引き継いで、
それを大きくすることで輝いていくのだ。
そう思った次第である。

確かに12人並んだBEYOOOOONDSを見られることはなくなったのかもしれない。
けれど、私たちの根本は何も変わらない。
だから私はこれからもBEYOOOOONDSと一緒に歩んでいこう。そう決心した。

そして、
BEYOOOOONDSとまた新しい景色を観に行く!
そんな前向きな気持ちで今は過ごしています。


おわりに

というわけで、
激動だったBEYOOOOONDSの2024年を備忘録として綴りました。
長々となりましたが、
ここまで見てくださった方には本当に感謝です!

それでは!