ミルグラム 第二審時点 ミコト考察


まずはじめに

この記事は、
DECO*27×OTOIRO×山中拓也による視聴者参加型音楽プロジェクト『MILGRAM』の登場キャラクターである、ミコトに関する考察です。
※注意点
この考察にはネタバレがあります。
また、この考察は物語の事実とは異なる可能性があります。
あくまで「そうかもしれない」程度にとらえていただければ幸いです。

MILGRAM -ミルグラム- / ミコト「MeMe」第一審MV

MILGRAM -ミルグラム- / ミコト「ダブル」第二審MV


個人的な主張

この記事の最終的な結論は以下のとおりです。
「主人格ミコトと、交代人格ジョンを区別したときに、ミコトとジョンは両者ともヒトゴロシである。
すなわち、ミコトは事実とは異なることを述べている」

考察を始める前に

このような結論に至った経緯を説明する前に、ミコトに関する疑問点について紹介したいと思います。

1.前提条件

前提条件を整理しましょう。
まず、「ミルグラムの囚人は皆ヒトゴロシである」というものがあります。
これはジャッカロープから語られた内容であり、これまでの『ミルグラム』の内容からも信用してもよいでしょう。
次に、ミコトは二重人格であることが発覚しました。
この記事では主人格(穏やかな方)をミコト、交代人格(凶暴な方)をジョンと区別して表記します。
また、ミルグラムの拘束が効くのはミコトであり、ジョンではありません。
このことから分かるように、ミルグラムの囚人はミコトです。
以上の点からミコトは直接的にしろ間接的にしろヒトゴロシであることは確かでしょう。

2.矛盾

先ほどの推論では、「ミコトはヒトゴロシである」という結論を得られました。しかし、ミコトの主張は「心当たりがない」の一点張り。これでは明確に矛盾が生じてしまいます。
一体なぜこのようなことが起こってしまうのか、これが今回解消するべき疑問です。

3.仮説

そして、この矛盾点を解消するために建てた仮説が「やはりミコトはヒトゴロシなのではないか?」というものです。
しかし、なんの根拠もなければそれはただの空想であり、考察にはなりえません。
そこで、隠したい事柄もMVでは表現されるという特徴から、何らかの証拠が見つかるのではないかと考えられます。つまり、隠し事があれば歌詞や映像におかしな点が出るはずです。

証拠

残念ながら私には、歌詞からその違和感の正体を見つけることはできませんでした。そこで、映像からのアプローチになりますが、ある程度の仮説に対する証拠は見つかりました。
初めに着目したのは、ミコトの第一審と第二審の映像にはどちらも犯行現場が描写されているという共通点があることです。特に第二審ではジョンと思わしき人物が、何度も人形の頭を潰しています。
仮にこれがミコトであれば、「ミコトはヒトゴロシであるという仮説が正しい」ということになり、議論の余地がないので、ここではジョンが描写されていると仮定して話を進めます。
さて、第二審を視聴していて気付くことがあります。それは、ジョンは片手でバットを持つとき、右手で持つということです。また、バットを振る方向からしてジョンは左利きの可能性が高そうです。そうでなくても、ジョンは野球をするときには右打席に入るのしょう。

そして、最後のシーン。
一人目は右下に「DOUBLE」と第二審のタイトルが書かれています。
顔つきや、DOUBLEといった内容から描かれているのはジョンでしょう。

注目してほしいのは二人目です。
右下に「MeMe」と第一審のタイトルがあり、顔つきや、直前にジョンが描かれていることからこちらはミコトと思われます。
着目すべき点はバットを持っている手です。上下逆さまに映っているため分かりにくいですが、ミコトがバットを握っているのは左手です。これまでジョンが右手でバットを握る様子を描いてきたので、この描写も意図的に入れられたものと考えられるでしょう。
これらのことより、片手でバットを持つときに、ミコトは左手でバットを持ち、ジョンは右手でバットを持つという法則が成り立つと言えるかもしれません。(この情報が既出でしたらすみません)

では改めて第一審の映像、特にミコトあるいはジョンがバットを片手で持っているシーンを見てみましょう。

どう見ても左手でバットを握っています。もちろん、映っているのがミコトかジョンか断言まではできませんが、第二審の内容で推測される事から、ほぼ確実にミコトでしょう。
以上が今回見つけた証拠の内容です。

考察

では実際にミコトが手を下した事があるとして、なぜミコトは事実とは異なることを述べたのかの考察を始めます。
真っ先に思いつくことと言えば、ただ単に嘘をついている可能性です。もしそれが本当であれば、なかなかの胆力の持ち主ですし、ミコトに対する印象が少し大胆な人物像へと変化します。
しかし、ここで私は別の筋書きを提示したいと思います。それは、ミコトは第一審で描かれた犯行の事を記憶から消した可能性です。具体的な流れとしてはこうです。
ミコトが度重なるストレスからヒトゴロシをするも、犯行のストレスに耐えきれずその記憶を切り離す。その際にジョンが生まれ、それ以降ミコトが限界を迎えるたびに代わりに手を下してきた。
これなら全ての登場人物が嘘をついていない状況が出来上がります。
さらに、第二審の歌詞の一部

もうひとりの俺が全部背負うから

MILGRAM -ミルグラム- / ミコト「ダブル」

この「全部」にミコトが過去にヒトゴロシをした真相といった意味合いも含められます。
もちろんこれは、物語の真実とは異なるかもしれませんが。

最後に

以上、ミルグラム第二審時点でのミコトの考察でした。
ミコトが実際にヒトゴロシであったとしても、それはあくまで赦す赦さないの一要素でしかないことを忘れないでください。この記事を元に何か参考になるようなことがあれば幸いです。
読みにくい点、考察の不備などは大目に見ていただけると嬉しいです。
拙い文章ですが最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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